モモンガ通信2021年(第2期) ヴェノーヴァとかフルートとか作曲とか・・・のどかさんの日常ヨタ話


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#29
2021年4月1日(木)
「作曲家のどか、発進」

寝ている間に見る夢はたいていシュールなものが多く、訳が分からない展開をみせているうちにハタと目が覚め、その瞬間にはもう何も思い出せない、というのがたいがいのパターンである。

しかし時々妙にリアルな夢や、目が覚めた時に記憶がハッキリと残っている夢を見ることがある。

私は寝ている時に名曲を編み出すという作曲の特技がある。すごくいいメロディが浮かぶ夢をしばしば見る。だが目覚めた時にはすでに遅い。まず間違いなく、思い出せない。夢の中で美しい曲を残したという悲しい想い出をやるせなく胸に秘めて辛い朝の目覚めを迎えるのだ。

それでも「断片だけでも」残したくて、枕元にはICレコーダーを置いている。夢の中でつくった名曲の断片を、鼻歌で残すのである。だが、しかし。うまくいった試しがない。寝ぼけ眼で鼻歌を歌い、やった!夢の断片を残した!!とか思うのであるが、あとで聞き返してみると


「謎の読経」


にしか聞こえないのである。なんの役にも立たない、無駄な録音である。聴いても謎の経文を唱えてる臭いしかしないのですぐに消去するレベルである。

しかし今回は、めずらしく鼻歌作戦がうまくいった朝であった。あ!この曲いいかんじだZE、という状態で目が覚め、猛ダッシュでICレコーダーのスイッチを入れ、フンフフフーと吹き込んでみたメロディをあとで聴き直してみると、それっぽいモノが、明らかに残っている。いつもの読経ではない、比較的まともなメロディラインをたもっている。

朝食をすませた後、せっかくなので譜面に起こすことにする。夢から覚めた直後の録音は曲のごく一部、たとえて言うなら「ウイスキーがお好きでしょ」のワンフレーズにすぎないので、何度も聴き、それにあわせた感じで前後をふくらませる。ギターでメロディを鳴らし、伴奏のコードを確認しながらじわじわと書き進める。こういう作業はフルートではできない。元ギタリストでよかった、と思いました。



手書きの楽譜

楽譜を手書きふにふに




楽譜を書きながら、いろいろとイメージをふくらませる。夜の横浜、本牧。雨の降るなか、ともる車のテールライト。私はこの曲をあるひとに捧げようと思った。とても大切に思っている人である。その人に捧げよう。大袈裟な言い方でもなんでもない、ほんとうに命の恩人である。どれほど私の支えになったか知れない人である。なんとしてでも、完成させなければならぬ。

ということで私は作曲家としていい感じにスタートを切ったところであります。完成した暁にはきちんとした形でこのサイトなりナンなりで発表したいと考えております。ナンなら10曲ないし12曲完成させて、かつて写真を発表していた時にやっていたのと同様、横浜を舞台にした1枚のアルバムとしてまとめられたらいいなと思う。

かつての写真家のどかは現在は作曲家として活動を再開しているのであった。オリジナル曲づくりは本当に楽しい。いささか変な話になるけれども、作曲という作業はそれほど体力を必要とするものではないので老後の趣味としても続けられそうである。写真で苦労したような、私の弱い視力があまりハンデにならない、というのはとてもありがたい楽しみであります。のこされた時間、がんばって続けてゆこうと思う。










#30
2021年4月5日(月)
「電池交換後の腕時計、1ヶ月で死亡」

ことしの2月、止まってしまった腕時計の電池を交換しました。

2021年2月15日(月)
「腕時計の表示の遅れ(電池切れ?)に焦る」
https://ezomomo.com/momo_j/2021/momo_j2021_1.html#15

この腕時計、しばらくは動いていましたが、3月半ばにいつの間にか停止していました。新品電池を入れて1ヶ月しか動かない、というのはあきらかに異常でありますから、もう駄目でしょう。古いものですからメカに経年劣化があろうかと思います。気に入っていたので残念ではありますが燃えないゴミに直行であります。

一番見やすいメイン使用時計が死亡したのはつらいものがありますが、当面はマイ・コレクションから適当な時計を引っ張り出してしのごうと思います。



デジアナ腕時計

代打の腕時計を投入




当面はこのデジ・アナ時計でも使いましょうかね。正直言ってあんまり見やすいとはいえない腕時計であります。










#31
2021年4月6日(火)
「ヤマザキ春のパンまつり2021白いお皿ゲット」

世界三大春祭りのひとつとされる(←適当)、ヤマザキ春のパンまつりのシールをセコセコと集めておりましたが、このたび無事に28点分集まりましたので、お皿と交換してもらいに行ってきました。



パンまつり2021のお皿

お皿げっと!




ことしのお皿はやや浅めの丸いタイプで、スパゲッティをのせたくなる感じでしょうか。トーストとかも良いでしょうね。嬉しいわぁ。

点数シール貼付期間は4月30日出荷分まで、ということでありますから、頑張ればもう1枚お皿ゲットいけるんじゃないか、などと余計な事を考えたりしております。すでに手元には5点分のシールが貯まっております。逆算すると残り24日で23点を集める、ということで1日1点のペースで貯めないと間に合わないということになります。そうまでして2枚目のお皿が必要なわけじゃないので、ここは焦らず騒がずいけるところまで行ってみる、という具合でよろしいかと思います。

なにはともあれ、お皿をゲットして嬉しいのであります。ルンルン気分で春を満喫しております。ありがとうヤマザキ。










#32
2021年4月8日(木)
「クオッカちゃん!!」

埼玉県東松山市にある「埼玉県こども動物自然公園」には、開園40周年を記念してオーストラリアからやってきたクオッカちゃんがいるということで、公式サイトやYouTubeからは目が離せません。

みなさまはクオッカをご存知でありましょうか。すごく雑な言い方をすれば(クオッカワラビーという)小型のカンガルーですな。

この動物は別名「世界一しあわせな動物」と呼ばれ、発達したあごのせいで口角があがって微笑んでいるような表情をしているのが特徴であります。これがとにかく、めちゃくちゃかわいいのだ。

埼玉県こども動物自然公園ではクオッカの赤ちゃんが生まれたりしてそれはそれはもう大盛り上がり。私もぜひ訪ねてみたいのだがちょっと遠いんですよね。オートバイという自由の翼を失った私は悲しみにうちひしがれるのであります。オートバイがあれば、ひとっ走りで行かれるのに。


どうぶつニュース 2020年4月24日
世界一しあわせな動物"クオッカ"が来園!
http://www.parks.or.jp/sczoo/news_special/detail/000245.html


ということで「クオッカに会いたい!!」と心の内で叫びつつ布団の中でモゾモゾしていたのですが、なんとヨドバシ.comでクオッカのぬいぐるみがあったのです。これはもう

「余っているポイントで買ってしまえ!」

ということになり、エイヤッとポチりました。手のひらサイズのフワフワなぬいぐるみがやってきました。うわー!!クオッカちゃんだ!!かわいい。



クオッカのぬいぐるみ

クオッカちゃーん!!はーい!!




ということで「ぬいぐるみはキリがないのでモモンガとアリクイ以外は買わない」というルールはもはや名実ともにどこかにいってしまい、こんどはクオッカを買い増ししてしまいました。のどか動物園はさまざまなけだもので一杯であります。










#33
2021年4月10日(土)
「本牧Deep Blue」

今回は私が作った最初の曲を皆様に発表いたします。いずれ、作品が増えてきたらちゃんとまとめておくコーナーを別途設けようとは思いますが、とりあえず第一作目はモモ通にて発表ということで。

曲のタイトルは"本牧Deep Blue"です。この曲は私の涙とともに、或る詩人に捧げます。本当は4月23日の「セント・ジョージの日」にアップする予定でしたが、明日死ぬかもしれないこの人生でありますから、すこしでも早い方がいいかと思い、ここにアップいたします。






"本牧Deep Blue"楽譜(pdfファイル)




横浜・本牧を舞台にした曲です。私自身の中にはいろいろと具体的なイメージがあって書いたわけですが、皆様はどんな印象を感じるのでありましょう。ぜひ感想をお聞かせください。

昨年、フルートを習い始めてから音楽が楽しくてしょうがないのであります。むろんそれまでギターを弾いていたので音楽が楽しいのは「今にはじまったことではない」のですが、フルートの先生にいろいろなことを教わって私自身ものすごく音楽的進歩を遂げ、ついに作曲をはじめるまでに至った次第です。

作曲自体は私の最大の弱点のひとつ、視力というものがあまりハンデにならない趣味ですし、インドアでひとり淡々と耽(ふけ)ることのできる地味な作業でありますから、老後に至るまで楽しめそうであります。

なぜ曲をつくるのか?それは「主イエス・キリストを賛美するため」の一言に尽きます。音楽活動はカトリック教徒である私なりの「祈り」なのであります。私はこの世においては塵(ちり)、芥(あくた)のような人間にすぎませんが、神を賛美せずにいられない。神に対する感謝の涙は止めることができない。

ああ、一曲でいいから、死ぬまでに美しい曲をかいてみたい、と思う。

そして写真と同様、私の没後300年ぐらいに発掘されて評価されればそれでヨイ。なにはともあれ第一作が完成したことを素直に喜ぶ私なのであった。










#34
2021年4月12日(月)
「寂しい人間、バナナにすら『やさしさ』を求める」

私はバナナという果物がとりたてて好きというほどではないのですが、嫌いでもありません。安いし手軽に食べられるのでよく買います。

今回スーパーで買ってきたのは「やさしさバナナ」と書かれたものであった。



バナナ

やさしさバナナ




一体なにが「やさしい」のかよくわからないのだが、寂しい人間としては見ただけでしみじみとしてしまい、そうかそうか、やさしさバナナなのか、とつい手にとり即カゴに入れました。

私はどちらかといえば根本的な部分でダメな人間であり、この世のクズといっていいほどのショボい存在ではありますが、自分では決して冷酷非道な人間ではないと思っているのです。気高さとやさしさだけは忘れたくないと思っています。気高く咲きつつ、絶望している人や困っている人がいたら駆け寄って手を差し伸べる人間でありたい。私からカトリックの信仰を取り除いたらカスしか残らない。

ということで、帰宅してコーヒーをいれ、これはやさしさバナナだなー、ありがてえありがてえとか言いながらムッタムッタとバナナを食べたのでありました。










#35
2021年4月14日(水)
「アニメ『Get Ride!アムドライバー』のDVD鑑賞で熱く燃える」

先月、ネットフリマで2004年アニメ作品『Get Ride!アムドライバー』のDVD(レンタル落ち)全巻セットが出ていたので購入に踏み切りました。

謎の敵「バグシーン」とたたかうヒーロー「アムドライバー」の、冒険の物語であります。アニメ本放送のときは序盤にあっとおどろくストーリー展開が素晴らしく、真実をつきとめるべく奔走し最後の敵との対決まで1年間の放送を見事に駆け抜けてゆきました。

放映当時は爆裂にハマってしまい、思い出深い作品となったわけですが、なかなかどうして久しぶりに鑑賞してもめちゃくちゃ面白いであります。魅力的なキャラクターが揃っていて、実にヨイ。ストーリーが、実にヨイ。楽曲が、実にヨイ。総じて素晴らしい。全身にアムエネルギーが満ちわたる名作であります。

キャラクターデザインとかって「時代」とか「流行り」とかがあって、私は最近のアニメ(の絵)が苦手です。目の描き方とか口の描き方とか。ロリ顔・巨乳の女の子が出まくってる最近の絵がどうもダメで、私はいつしかアニメ趣味を卒業しました。個人的には2011年に地上波放送された『TIGER & BUNNY』あたりが最後の輝きでありました。タイバニすら劇場版は見ていません。その後はもうアニメからは遠のいています。やっぱり私は古い人間なんですよね。私自身もアニメ製作の仕事をしていた地デジ化する前の時代、ブラウン管アスペクト比4:3の画面の時代が輝いていたと思うのであります。

さて。繰り返しになりますがアムドライバーはキャラクターがいいのであります。私は主人公(ジェナスくん)とコンビるムードメーカー的存在、ラグナくんのファンでありました。ラグナ・ラウレリアはお調子者っぽいところもありますが卓越した射撃の腕前をもっていて、やる時は必ず仕留める的なかっこよさがあり、主人公のジェナスや他のアムドライバー達を見事にサポートしています。

このラグナと良いムードになったのが本作ヒロインのひとり、シシー・クロフトちゃんです。DVDの第8巻の盤面にはこのふたりが描かれていてシビレる。ストーリーを思うと胸がいっぱいになる。



DVDの写真

ラグっちとシシーちゃん超かわいい!!この二人大好き




さて。好きなアニメ作品、むかしは『魔法の天使クリィミーマミ』とか『魔法のスターマジカルエミ』とかレーザーディスクを「保存版」として大量にコレクションしていましたが、いまは昔ほどそういうコレクションの情熱もなくなりまして、レンタル落ちの『満月−フルムーン−をさがして』と今回の『Get Ride!アムドライバー』の二作品をDVDで持ってるだけで満足しております。あとの作品はもう、円盤を買ってまで保存する必要もないかな。オタク的コレクション趣味もキリがないですからね。

ってことで『アムドライバー』見てます!マジ名作。私の第二次アニメブームに燦然と輝く金字塔です。自分以外に『アムドライバー』好きな人って会ったことが無いけれど、いいの。自分にとって名作なら、それで充分なのです。こういうのを「心の財産」と私は呼ぶのです。










#36
2021年4月16日(金)
「老眼がひどくてヴェノーヴァのリード・セッティングに苦労する」

今日のテーマは、まあタイトル通りの内容なわけですよ。私はヤマハのヴェノーヴァを吹くのですが、マウスピースに振動体であるリードを固定するセッティングで大変な苦労をしております。

老眼で適正なセッティング位置が見えないのだ。

ヴェノーヴァはソプラノサックスと同じマウスピースを使用します。葦、もしくは樹脂などでできたリードを適正な位置に配し、リガチャーという固定具で留めます。

「マウスピースとリードの間隔は髪の毛一本分」みたいなシビアな位置どりをするので、老眼の私は発狂寸前になります。手元が見えない!!もちろん老眼鏡(聞いて驚くなよ!プラス3.5ディオプターだ!!)を使いながらセットするのですが、苦労することに変わりはありません。

いろいろな楽器をやってみると、それぞれの楽器なりの、さまざまな苦労がわかって面白いですね。私はずっとギターをやってきた人間なので、リードのセッティングというのは「異文化だなぁ」と強く思うのであります。自分自身がいろいろな楽器に挑戦することで異文化を知る。そして、他の楽器を演奏する人を尊敬してしまう。

ということで最近は

・楽譜を見る時用の老眼鏡
・リードのセッティングに使う老眼鏡

の2本を持ち歩いております。

フルートの頭部管を適切な位置に差し込むのも視力的に辛いものがあります。ペンで目印を書いてなんとかしのいでいます。ま、ヴェノーヴァのリードよりは楽かな。

歳をとるにつれて細かい作業をともなう趣味っていうのは厳しくなるんだね。去年の春、ミニ四駆の組み立ても苦労したもんなあ。若いころは自分で自転車の整備とかやってたわけだけど、ブレーキ部分や変速機まわりのシビアなセッティングは今の視力じゃとても出来ないだろうと思います。

カトリック教徒の私としては、この苦役のような現在の人生はとっとと終えて、霊的な身体で復活する日が待ち遠しいのであります。復活した暁にはギター鳴らしたりフルート吹いたりして音楽をやりまくりたい。復活後は老眼もヘルニアも股関節痛もなくノーストレスで楽しめるだろうから、現世では多少の苦労を味わいながら、楽しく朗らかに老いていこうと思っています。










#37
2021年4月19日(月)
「エレキギターを買い直す計画」

私は今でこそ「ヴェノーヴァ奏者」「フルート奏者」を名乗っておりますが、フルートをはじめたのは去年の夏であります。それまでのメイン楽器はフラメンコギターでありました。

ギタリストとしての全盛期(?)は

・金属弦のドレッドノート(アコースティックギター)
・エレクトリック・アコースティックギター
・12弦ギター
・クラシックギター(フラメンコギターに改造)
・スペイン製のフラメンコギター
・サブのフラメンコギター
・ミニギター
・エレキギター
・アンプ内蔵エレキギター
・エレキベース

と各種取り揃えて「現在9本所有ずら」とか「10本目のギターを買ったずら」とか平気で言っていたのであります。

その後、ストレートに言えば「金に困って」あまり弾かないギターを売ったりしたわけですが、売却したことを後悔して買い直す、というような馬鹿なことを繰り返していたわけであった。

もうエレキはやらん、とか言ってエフェクター、アンプ等を含めてエレキ関係の機材の一切合切を売却したのはいつのことであったろうか。モモ通のバックナンバーを調べてみると、ウクレレの金策のためにギターを4本売却したのが2019年8月、エフェクターなどの機材を売ったのが2019年10月のようであります。その後私はメイン楽器をフルートに持ち替えたこともあり、

・中学時代から使ってるドレッドノート(アコースティックギター)
・ヤマハのフラメンコギター

の2本だけを手元に残して細々とギターライフを楽しんでいるのであります。

さて。作曲という作業にギターは欠かせないのであります。コード進行を考える時に、もっとも手軽に和音を鳴らせる楽器だからであります。またメロディを鳴らすのも容易、ナンの音かもすぐわかるということで、作曲をはじめてからギターの重要性が再び「上昇」したのであります。

そしてしみじみと「やっぱりエレキギターが1本、あったほうがいいな」と痛感したのでありました。

お気に入りだったアイバニーズやアリアプロのエレキを容赦なく売却した過去の自分を呪ったところで話は前に進みません。過去は変えられないのであります。私は改めてエレキをいっぽん入手すべきであろうか?と、思い悩む日々が続きました。

ううむ、エレキギターが欲しい。何度も買ったり売ったり、アホとしか言いようがない。










#38
2021年4月21日(水)
「レスポールが欲しい」

ギターというのは基本的に「出したいサウンドによって使うギターを持ち替える」という世界であります。しかし私はいまからエレキギターを何本も揃える狙いはない。とりあえず厳選して1本だけエレキを所有する人生、というのにしたいと思う。

では、何にするか。

一本だけ持つならレスポールタイプか、テレキャスター・シンラインタイプ、もしくはスクワイヤーのジャグマスターがいいな、と思う。

以前、アイバニーズのレスポールタイプを使っていて、それがすごくしっくりくるギターだったのです。テレキャスターやディンキーなど、数々のエレキを買っては手放したけれど、レスポールタイプが一番自分に合っているように感じました。構えてしっくりくる。弾きやすい。好みの音が出る。ピックアップはアクティブのハムバッカーを2基搭載した、あのアイバニーズは本当に素晴らしかった。見た目もかっこよくてロック志向な私としてはレスポールタイプは問答無用で第一候補になる。

第二の候補として出てくるのがテレキャスター・シンライン。これはエレキギターについてナンの知識もなかったズブの素人だったころに、一番最初に「一目惚れ」したギターなのであります。とにかく見た目が好き。これ大事。

第三の候補はスクワイヤーのジャグマスター。ショートスケールのかわいいギター。持っていたなかで一番デザインが気に入っていた。あれを新品で買えた時代はヨカッタ。ぜひとも買い直したい。でも、限りなく珍品に近いギターなので探すのが大変です。再入手は事実上不可能であろう。

さて。本家ギブソンのレスポールも、本家フェンダーのテレキャスター・シンラインもすさまじい値段がします。20万とか30万とかそういう次元でありますから、新品を買うのは絶望的であります。第一、それだけのお金が手元にあるなら、フルートを買い増すほうに資金を投入したいと思う。

まともなエレキギターを新品で買おうと思ったら、予算は最低8〜10万円ぐらいであろうか。フェンダージャパンの1本を買おうとしたら安くてもそれぐらいする。

たとえばスクワイヤーのシンラインが59,400円。本家フェンダーではなく廉価版のスクワイヤーでもこれぐらいはするのである。それすら私にはキツい。

じゃあアンタ、逆に訊くけどサ、いくらまで出せるのよ?と言われたら「そうねえ中古品でいいから2万円くらいかな」とか言ってしまう私はもう、ハナから勝負にならないのである。2万円のギターなんて、安ギターである。こう言ってはナンだが、とうてい「まともなギター」とは呼べないような、だめなモノが多い価格帯である。正直、ゴミである。でもそれしかお金は出せない。私はフザけているのではない。生活水準を考えると今買えるのは2万円のギターがやっとなのである。

なので私はかつて持っていたアイバニーズと同型のモデルが中古市場に出ていないか、中古サイトやオークションをタカの目で見張りました。あれなら2万円ぐらいで買い戻せるのではないか、と思ったのです。しかしマニアックなギターであったから、そうそう中古市場にでてくるものではない。それに、仮に予算内で見つけたとしても、コンディションまではわからない。

そもそも中古品というのは買うのが難しいものだ。店頭で試奏して買うならまだいいが、ネットオークションなどはまず間違いなく「博打」になる。貧乏人ほど堅実な買い物をするべきであって、ネットオークションで勝負に出る、など論外なのである。

私は頭を抱え、新品で買うならあきらめて安ギターしかない、と覚悟を決めました。サウンドハウスのサイトを開き「価格の安い順」で商品を表示しつつため息をつく日々がつづいた。

まあまあ悪くないかな、と思わせるヤマハのエレキギター、パシフィカが31,680円。天下のヤマハである。やはりお金を出して買うならこのあたりであろうか。なんか悲しい妥協点だな。レスポールタイプですらない。こういうふうに値段で決めて悲しい買い方をすると、後悔する日がくるであろう。パシフィカは、やめておこう。

さて、どうしよう。










#39
2021年4月23日(金)
「エピフォンでいこう!!」

かつて私はエピフォンのSSTクラシックというソリッド・エレガットギターを持っていました。

ナイロン弦のソリッド・エレキギター、言うなればチェット・アトキンス・モデルのクラシックギター版という「世にもまれなる珍品」で、エピフォンなだけに作りは猛烈にチープでしたが、唯一無二の存在であり買った値段とほぼ同額で売れたという伝説のギターであります。

エピフォン、あれはいいものだ。本家ギブソンは無理でもエピフォンのギターなら後悔しないんじゃないか?

本家ギブソンのレスポールはン十万円の世界なので購入は無理としても、ギブソンの傘下にある廉価版のエピフォンの(それでも正式にレスポールを名乗ることができる)安物レスポールを買おう、という方向に気持ちは固まっていきました。せっかく「一本だけエレキを所有」するなら、やっぱり好きなギターがいい。レスポールの廉価タイプが欲しい、と思いました。

サウンドハウスでエピフォンが見当たらないので、イシバシ楽器のサイトを覗いてみる。私は今使ってるフルートをイシバシ楽器で買っているので、イシバシ楽器なら通販も信頼してヨイとみている。

WEBSHOPでレスポールタイプを「価格の安い順」で検索してたちまちのけぞった。いきなりすごいのを見つけた。一番最初に表示されたのがエピフォン・レスポールSLというモデルである。いわゆるスチューデントモデルであろうか。値段はおどろくなかれ、13,580円である。中古ではなく新品の価格である。しかも色は私の大好きな黄色。非常にポップなデザインの超かわいいレスポールだ。



レスポールSL

新品で1万3千円台の素敵なレスポール




ナンだこれは。こんなレスポールがあるのかよ。信じられない。あえて言うなら「おもちゃレスポール」という感じであろうか。いったん呼吸をととのえ、YouTubeでこのモデルを検索し、レビューなどを片っ端から見てみる。チープだぞ!かわいいぞ!!

私は心臓が高鳴るのを感じた。これいいじゃん。間違いなくいいじゃん。個人的にはエレキギターのデザインはポップ路線よりもシックな方が好きなので色はヴィンテージ・サンバースト(13,750円)のほうがよいかもしれない。しかし私のイメージカラーである黄色も捨てがたい。かつて黄色いZO-3を持っていたが、やっぱり黄色いギターはいいもんである。ううむ。どうするよ?もう心臓バクバクである。

だが話はここからなのである。ギター選びはこの「色違いの二者択一」とはならなかった。さらに画面をスクロールさせると、エピフォンのレスポール・スペシャルVEというモデルが現れたのだ。こちらは茶色の艶消し塗装で、見た目が私の、どストライクであります。こういうシブいギターがいいのよ!!



レスポール・スペシャルVE

オヤジ臭すらただようブルーズィな茶色の激シブ・ギター




しかもスペシャルVEはピックアップがハムバッカー2基である。さっきの黄色のレスポールSLはシングル2基であるから、ハムバッカー派の私としてはこっちの方がヨイ。値段は17,600円!!マジか。

またしてもYouTubeでスペシャルVEを検索しレビュー動画を見まくる。レビュアーは「作りはとってもチープですが」などと言いつつ、なかなかにいい音を出してギターを奏でている。

私の決心は固まった。後者、エピフォンのレスポール・スペシャルVEを買おうと思った。これを私の最後のエレキギター、終着駅にしようと思ったのです。そうと決まれば話は早い。私はただちにカートに入れ、間髪を入れずに購入ボタンをクリックしました。

さて、この買い物は吉と出るか凶と出るか。何はともあれ、私はエピフォンの安ギターをポチったのであります。










#40
2021年4月26日(月)
「エレキギターを鳴らすための、エフェクター選び」

ということで前回のモモ通に書きましたように私はエピフォンのエレキギターを注文しました。

エレキギターは基本、アンプにつないで鳴らす楽器でありますが、まさかエレキの爆音をこの工房内で出すわけにはいきませんから(そんな事をしたらご近所の人にマジで刺される)、ヘッドホンにつないで「ひそやかに鳴らす」ようにしたいと思います。

エレキギターにヘッドホンをつなぐためによく使われる機材が「マルチエフェクター」であります。本来はギターとアンプとの間にさしはさんでギターの音色を自由自在に操るものです。これにはたいてい「ヘッドホン端子」がついており、単体でギター練習用ヘッドホンアンプのように使えるのが特長です。

むろん私もかつてはZOOMだのBOSSだの、けっこうな値段がするマルチエフェクターを所有していたものでありますが、すべて売却したので今は手元にありません。

なので今回、また買い直すことにします。かえすがえすもアホだなぁ、と思う。

私の実体験としてあるのが「マルチエフェクターの操作が難しすぎて使いこなせない」という苦い過去であります。エレキギターは自分で音作りしてナンボ、とか言われるわけですがそんな自由自在に扱うことはできなくて本当に苦労しました。結局、マルチエフェクターにプリセットされた音色をとっかえひっかえして使うようなレベルでありました。

その「痛い過去」をふりかえり、こんどはできる限り操作が簡単なものを買おうと思います。どんなに機能が良かろうとも、何万円もする上位機種とかは要らない。安くてシンプルで理解しやすい「昭和アナログ世代」でも使える機材が欲しい。

いったん過去の話になるが、最初に買ったのはZOOMのG1であった。理由は安かったから。これが複雑すぎて使いこなせなかった。プリセットのパターンで鳴らして遊んでいたが、知り合いの高校生がこれからバンド活動をはじめるというのであげてしまった。

その後は「マルチエフェクターは難しい」という結論からBOSSのコンパクトエフェクターをチマチマと買うようになった。単体のコンパクトエフェクターは非常にわかりやすいので私でも何とかなった。だがそれだとヘッドホンを使った練習ができない。

やっぱりマルチが要るな、と言って奮発してBOSSのGT-1を買った。使い方のガイドブックまで買ったが、操作の難しさに発狂寸前であった。また悪戦苦闘の日々が続いた。

ほかにもKORGのPANDORA STOMPを買ってPCでエフェクトをエディットするとかアレコレ試したのであったが、操作に苦労したのはいつも同じだった。

できるだけシンプルなマルチエフェクター、ないですかね?私は各メーカーの取説をダウンロードしながら「一番わかりやすいもの」を探していた。いまの流行というか世代というか潮流でいくならZOOMのG1 FOURが本命なのであろうが、取説を見る限り私にとっては難しそうであった。これは、間違いなく使いこなせないであろう。

結論。VOXのStompLab IGというのに決めました。



StompLab IG

なかなかいいデザインのマルチエフェクターではないか




・説明書がなんとなく理解できた
・乾電池(単三形乾電池4本)で動くのがいい
・値段が約5千円と安い

というのがその理由であります。過去に何度か店頭で手に取ってみて「こんなショボいものが使いものになるのかナ」と馬鹿にしていた製品であります。立場が変われば視点も変わるのです。かつてはショボくみえた機械も、今の私にはシンプルなインターフェイスのわかりやすい機材に見えています。マルチエフェクター・アレルギーの私に使えそうな唯一の製品であります。

ダウンロードした取説を印刷し何度も読み返しております。イメージトレーニングは万全です。










#41
2021年4月28日(水)
「ひと足先にマルチエフェクターが届いた」

ネット通販で購入したVOXのStompLab IGが手元に届きました。

これ単体ではなんの役にも立たないのであります。エレキギターがまだ届いていない今、実にもどかしいのである。たとえていうなら「ヘルメットが届いたけどオートバイがまだ無い状態」であろうか。

なにはともあれ開封であります。うむ、取扱説明書を事前にダウンロードして読み込んでいたので、なんとなく恐怖心は薄めだぞ!!

要するに一番左のツマミで音楽のジャンルを選んで、好みのプリセット音色を呼び出せばよいのだ。プリセットで遊べればもう充分。自分なりの音をセッティングするのは10年後でかまわないだろう。



StompLab IG

StompLab IG キター!!




ただ、乾電池交換のたびに底面のネジをいちいちはずさなきゃいけないのはダメ設計だと思いました。時代遅れの楽器業界といえどもこれは許されない・・・と思いながら手でゴム足をまわしてみたらすんなりと緩みました。いちいち「ねじ回し」を出さずに済むようです。これなら、いっか。

くっそう早くギターが届けばいいのに。










#42
2021年4月30日(金)
「今年の連休は家でひっそりエレキギター遊び」

東京は「緊急事態宣言」が出ちゃったので、遊びに行くのは自粛!であります。もう、絶対ステイホームで感染防止につとめるよりほかにない。

しかし私はノー・ダメージであります。エレキギターとマルチエフェクターを注文したので、連休は家にひきこもって音楽をやって楽しもうという計画であります。

ということでギターが届いたぜい!!さっそく開封ぅ。



エレキギターの箱

レスポール届いたぁ!







レスポール

艶消しのボディ色がイカしてるネ!







レスポールのヘッド

渋いおっさんみたいなかっこよさだわ!!




先に届いたマルチエフェクター、VOX StompLab IGにつないでみようじゃないか。

さっそくシールドでギターとマルチエフェクターをつなぎ、ヘッドホンを挿して音出ししてみました。やばいぜーエレキだぜー。もうエレキはやらん、とか言って2年もたたないうちに舞い戻ってきちゃったね。

ひとまずギターとエフェクターの双方に初期不良がないことだけ確認し安堵したのだった。通販で買うと返品交換とか面倒ですからね。動作確認、これ大事。

明日から遊ぶよん。気分はラケンローラーだぜい!!










#43
2021年5月6日(木)
「レスポール最高」

かくしてエピフォンのレスポール・スペシャルVEを購入したわけですが、これがすこぶるよろしい。

VOXのStompLab IGにつなぎ、ヘッドホンでモニターしながら音を出していると、よだれが垂れるほどに気持ちがいい。フルートを吹く気持ちよさとは違う快感があります。



ニホンカモシカのぬいぐるみも満足の表情

わたくしも満足の表情




StompLab IGはいろいろな音が出せるマルチエフェクターですから、クリーンな音を選ぶと甘い音が出るし、ハイゲインのディストーションサウンドもいい感じである。エレキギターの歪(ひず)んだ音というは本当に癖になりますね。私はピロピロ速弾きとかはできないのでパワーコードでリズムを刻むのがせいぜいですが、それにしても楽しい。

やはりエレキギターはギタリストに一本はあったほうが良いものだと、しみじみ思った。そして、どうしても一本だけ選ぶならやはりレスポールタイプになるな、と思いましたね(自画自賛)。

それにしても渋くてかっこいいギターを選んだものである(再び自画自賛)。地味な外観だが飽きがこない感じで非常によい。ポップカラーの明るさ、心が弾む感じは無いが、ひとりで部屋で鳴らすにはこれで充分である。いや、これならハードロック・バンドに誘われても臆することなく参加できるであろう。

「ナイトレンジャー、やりませんか?」
「いいですねぇ、やりましょう」

みたいな会話が弾みそうである(←いまどきそんな奴いねーよ)。

そいういう次第でレスポールを買ったことに非常な満足を得たわたくしでありました。ゴキゲンであります。










#44
2021年5月10日(月)
「80年代のサーフ・ロックと私」

まずはヤング時代の想い出話になります。

兄の影響というのは絶大なもので、私は兄からサーフィンと車と音楽と、多くの影響を受けたのであります。

私自身もサーファーである兄に誘われて海に出かけたことはたびたびあった。

私は当時は「ダサい」と言われてサーファーから鼻で笑われるボディボードをやっていた。その後(1990年代)女の子のあいだでボディボードが大流行したが、それよりもずっと前の話である。

ボディボードはビート板の大将みたいな、ほぼ長方形の硬いボードの上に腹ばいになり、フィンをつけた足でけってテイクオフし、うつぶせで波乗りをするという楽しいスポーツであります。サーフィンのようにボードの上に立つ必要が無いので、私のようなサンデー・サーフライダーでも楽しめるのが最大の魅力であった。当時、湘南の海でボディボードを(足にフィンまでつけて本腰を入れて)大技をやっているのは私だけであった。なので、たいそう珍しがられた。

私は1980年代半ばにオーストラリアでホームステイしたのですが、住んだのがクイーンズランド州ゴールドコースト、サーファーズ・パラダイスのすぐ近くであって、


「語学留学したのかサーフィンしに行ったのかわからない」


というフザけた青春を送ったのであります。ホスト一家にはサーファーのアニキがいて、彼の運転する幌屋根の黄色いジムニーにボディボードをのせて海へ行き、波に乗る。そんな日々をおくった。

文字通り、80年代のオーストラリアはパラダイスであった。今でもまぶしい思春期の想い出でありまして、当時現地でよく聴いたサーフ・ロック・バンド、Australian Crawl(オーストラリアン・クロール)のサウンドが懐かしく思い出されるのであります。

当時は(レコードから吹き込んでもらった)Australian Crawlのカセットテープが宝物であったが、あれから歳月は流れ、今ではYouTubeでAustralian Crawlのサウンドも存分に堪能できるのであります。もう、キラキラした青春アルバムのページをめくるようで、まぶしくてたまらない。

Australian Crawl - “Unpublished Critics” (Australia EMI) 1981
https://www.youtube.com/watch?v=YA2P-0D2yds&t=157s




彼らのサウンドは80年代サーフ・ロックの永遠の輝きを放っている。せつなくなるような、胸を締め付けられるような、ホームシックにかかるような、なんともいえない懐かしさを感じる。

Australian Crawl - Oh No Not You Again (1981)
https://www.youtube.com/watch?v=1hpzRJCZ0oE




音楽の、サーフィン・サウンドと言えば、ベンチャーズの「パイプライン」「ダイヤモンド・ヘッド」あたりにはじまり、60年代のビーチ・ボーイズあたりがその代表的なアーティストということになるであろうが、私は80年代のオーストラリアン・クロールに胸キュンなのであります。青春そのものです。

さて。ここまでの話は、実は前置きなのである。たぶん皆さんが、呆れるところに着地するネタである。つづく。










#45
2021年5月12日(水)
「サーフ・ロックに欠かせないエレキギター」

さて前回、私にとって青春そのものを代表するサーフ・ロック・バンド、Australian Crawlの話をいたしました。

いよいよ本題に入ります。

Australian Crawlのメンバーたちが使っているギターが問題です。彼らは、みな揃いも揃ってフェンダー系のギターを使っています。ストラトキャスター、テレキャスター、シンライン、ジャガーなど。

間違っても「サーフ・ロックにレスポールの出番は無い」のであります。

私が「これがアタシのエレキギターの終着駅」「最初で最後の一本」とまで呼び、思い切って購入したレスポール・スペシャルVE(ヴィンテージ・エディション)でありますが、


「サーフ・ロックを演るのにフェンダー系のギターを買い増ししたい」


という、なんというのであろうか、もう、救いがたい物欲が湧き起こっちゃったんである。

スクワイヤー・ジャグマスターを売らなければよかった。あれこそ、私の理想のフェンダー系ギターであった。



スクワイヤー ジャグマスター

ジャグマスターはこんなギター




でも繰り返して言うが過去は変えられないのであります。いくら嘆いても無駄です。売却した過去を悔やんでも仕方のない事です。ジャグマスターは「珍品」の類でありますから、マトモな個体を再び入手するのは困難であろう。

何を言ってるんだよレスポール買ったばかりじゃないか、という人もいるであろう。サーフ・ロックとやらを自慢のレスポールで演ればいいじゃないか。何もアーティストの真似をしてギターを持ち替えることはあるまい。

いささか極論であり、かなり語弊があるが私はエレキギター本体の種類で音の変化は「あまり考えなくてよい」という流派に属している。エフェクターを介して歪(ひず)ませた音など、レスポールもテレキャスターもたいして違わないと思っている。「いや全然違うだろう」「お前の耳は腐っているのか」と言われるのを覚悟で、あえて言うけれど、エレキギターはエフェクターを介した時点でエフェクターの音になると思っている。

だからエレキギター本体は正直言ってなんでもいい。「エレキギターの持ち替え」はあまり意味が無いとさえ思う。これはギタリストとして爆弾発言かもしれないが、重要なのは楽曲の良し悪しであってギターの種類、タイプによる音の差など大した違いではない。

ではなおさら「レスポールでいいじゃん」ということになる。レスポールでサーフ・ロックをやればナンの問題もない。出る音はたいして変わらない。

でも違うんだぁ!!サーフ・ロックにはそれ相応に似合うギターっていうのがあるんだぁ!!フェンダー系のギターがいいんだぁ。これは見た目の問題なんだぁ。激シブ茶色のレスポールでサーファーズ・パラダイスのステージに立つっていうのは「場違い」な感じなんだぁ。嫌なんだぁぁ。わかってクレ。

もし仮に「サーフ・ロックのバンド組もうYO」という話になった時に、私が自慢のレスポールを持参したら「お前、他にエレキギターないのかよ」と言われそうである。言われるに決まっている。そう、ビジュアルが大事なのである。

ということで私は早くも「エレキギター買い増し」の物欲にまみれてしまったのであります。まあこれは今にはじまったことではない。以前もアイバニーズのレスポールタイプとアリアプロのディンキータイプの2本体制で心の平安を得ていたのだ。

エレキギターの終着駅としてレスポールを買ったが、思えば鉄道は始発駅があるから終着駅があるのである。特急「あずさ」で言えば、「新宿駅」があるから「白馬駅」があるのである。先にレスポールという「白馬駅」を買ったのなら、あえてあとから「新宿駅」に該当するギターを買い増ししてもバチはあたらないのではないか(謎理論)。

モモンガウオッチャーの皆様が呆れる展開であろうが、これはいつものことである。モモンガ通信は私の物欲を満たすストーリーを綴る場所としての側面が強いので、アレを買った!これを入手した!というたぐいの話が多いのはいつもの事なのである。

しかしいくらサーフ・ロックへの憧れがあるとはいえ、ビンボ人の私にフェンダー系のボディシェイプのギターが買えるのであろうか。つづく。










#46
2021年5月14日(金)
「意表をつくギターとの出会い」

フェンダー系のシェイプで、安ギターといったらプレイテックのストラトキャスタータイプであろうか。7,980円という信じがたい値段で新品のストラトが買える。

でも私はそういう「単なる安ギター」は嫌なのだ。レジェンドとかフォトジェニックとかの安ギターには興味が無いのだ。かつてプレイテックのテレキャスタータイプを冷やかし半分で買ったこともあったが、あまりいいものではなかった。しょせんは、安ギターであった。そういう中途半端なものは買ってもしょうがない。むしろ要らない。

このたび、あえてエピフォンのレスポールを買ったのと同様、フェンダー系ならせめてスクワイヤーのギターが欲しいではないか。

スクワイヤーはフェンダーの廉価ブランドであります。ギブソンにとってのエピフォンのような存在です。いわば「本家」なのです。スクワイヤーなら正式に「テレキャスター」や「ストラトキャスター」を名乗れる、そこが重要です。

フェンダー系のボディシェイプであることが重要。とはいえ、スクワイヤーならナンでもいい、という訳でもない。できれば見た目がとにかくサーフ・ロックしつつカワイイのがいい。かつてジャグマスターが気に入っていたように、デザインが気に入ったものでなければならない。そういう意味で、通常のテレキャスターやストラトキャスターでは物足りないのだ。

それでいて安いの、ナンか無いっすか?なんてナメた口をきいていたら、おそるべきものを発見してしまった。


MINI JAZZMASTER HH
https://shop.fender.com/ja-JP/squier-electric-guitars/jazzmaster/mini-jazzmaster-hh/0370125504.html



スクワイヤー ミニ・ジャズマスターHH

ミニ・ジャズマスター




これは・・・一体?ジャズマスターのミニギターだと?それって、いわば


「ジャグマスターのできそこない」


じゃないか。しかも色が超イカしてるじゃん。ナヌ!19,690円とな。

ミニというだけあってスケール長が578mm。ジャグマスターの610mmよりさらに短い。これはもう、絶望的に、どうしようもない役立たずギターであろう。こういうキワモノ的ミニギターはまともだったためしがない。しかし、お!珍しいな、と思った時に買っておかないと、あとで入手できなくなって後悔するのが、これまた世の習いである。

見た目は私の「サーフ・ロックをやりたい病」の治療にはたいへんいい感じである。色といい形といい、理想的なルックスである。

しかし。いくら2万円をきっている安ギターとはいえ、レスポールを買ったばかりなのに立て続けに2本目を買うのはさすがにヤバいような気もする。しかもえらく中途半端なミニギターである。そんな贅沢が許されるのであろうか。私はしばらく頭を抱えた。

レスポールを弾いて頭を冷やそうか。

そんな努力は無駄であった。これはこれ、それはそれ、なのである。ここはひとつ


「エレキを買うのにハナから予算を38,000円組んだ」


ということにして、買ってしまおうと考えた。このミニ・ジャズマスターHHは、おそらく、買い逃したら後悔するシロモノであろう。かつてのジャグマスターが、さらに小さくショボく、かわいくなった、というイメージで所有するのは悪くない事だと思った。

あと、これは私の悪い癖なのだが、どういう訳か私はミニギターというのが好きなのであります。ハイポジションが弾きにくい、とわかっていても、スケールの短いギターが好きなのだ。いわゆる「ミニチュア好き」を楽器でこじらせた感じであろうか。ミニ12弦ギターとか、フェルナンデスのZO-3(ぞうさんギター)とか、そういうのが好きで好きでたまらなかった。ちっちゃくてかわいい、それが正義なのである。

だから、これはもう半分シャレと割り切って、ミニ・ジャズマスターHHを買うことに決めたのであります。大丈夫、私にはメインのレスポールがある。あと一本はシャレで買ったもの、ということにすればヨイ。

うむ。これは今後の私の音楽活動に必要なものだ、と自分に言い聞かせて即ポチ。ということで、80年代サーフ・ロックの話はギター物欲に着地したのであります。なんということでしょう。










#47
2021年5月17日(月)
「スクワイヤー ミニ・ジャズマスターHH」

ということで買ってしまったミニギター。スクワイヤーのMINI JAZZMASTER HHサーフグリーンであります。



ミニ・ジャズマスターHH

超かわいいNE!!







開封ぅ

すごくいいです!!




マジでサーフ・ロックなテイストが波打っております。ジャズマスター系のユルいかんじのボディシェイプに、サーフグリーンという名の「わかくさ色(笑)」であります。いやぁ、こういうのが欲しかったんだよ。やっぱフェンダーはいいな(スクワイヤーだけど)。私が求めていた80年代サーフ・ロックの雰囲気ばつぐんであります。ああ、このギターをもって80年代のオーストラリアに帰りたい。

ミニギターという事で独特の構え心地となります。小柄で手の小さな女の子なんかはちょうどいいのではないかな。かわいい女の子が持ったらさぞ似合うであろう。

このギターがあれば、もう「かつて所有していたジャグマスターを買い直したい」という思いは無くなった。むしろ、見た目でいえばこのミニ・ジャズマスターHHのほうが好みかもしれない。何よりもメイプル指板のネックがよいね。そしてボディカラーが素敵すぎる。ペパーミント風味のエレキギター、とでも言いましょうか、とても爽やかで明るい気持ちになる。

付属のショボいソフトケースは別にこのギターにフィットするものではなく、通常のジャズマスター用なのであろうか。ユルユルである。ボディは全然ケースにフィットしていないし、長さも余りまくりである。できれば専用のミニケースを用意してほしかったなあ。コストを考えたら無理か。

かくして私は発作的に2本のエレキギターを入手してしまったのであった。正直言うと、ほんの一瞬であるが


「エレキはたいして弾かないんだから、最初からミニ・ジャズマスターだけ買えばよかったんじゃないの?」


的な思いがチラリとよぎった。たしかにそんな気もする。やっちまった感がハンパ無い。が、やはりミニギターだけというのは何かと不安なものであるから、2本購入でヨシとしようと思う。これで「クリスチャン・メタルからしあわせ演歌まで」どんなバンドにも参加できるZE。物欲バンザイ。あーあ。










#48
2021年5月19日(水)
「ということで、エレキ2本体制」

立て続けに2本のエレキギターを買ってしまったわたくし。もはや、もう、なんというか、物欲バンザイもここまでくると阿呆ですな。



2本のエレキギター

ミニ・ジャズマスターHHとレスポール・スペシャルVE




そして実際のところ、普段さわっているのは2本目に買ったスクワイヤーのミニ・ジャズマスターばかりだったりする。

いやーミニギターってかわいいよねえ(ナデナデ)。

手元に出しっぱなしにしていても惜しくはないのがミニギターのよいところであります。おのずと、大事なレスポールはケースに入れて片付けてしまってミニ・ジャズマスターを手元に置いておくという事態に陥った。これは2本目の購入を決意した時点ですでに覚悟していたが、案の定そのとおりになった。

そして前のモモ通で少し紹介したオーストラリア1980年代のアーティスト、Australian Crawlや、私のヒーローだったRick Springfieldの曲ばかり練習しているのであった。

これも「さだめ」というものであろう。気分はすっかりエイティーズにいるのである。だって気持ちいいんだもん。誰のせいでもない。ああ、あの頃のオーストラリアに帰りたい。ハイスクールでの日々を思い出すと涙が出てくる。

かわいいよ!ミニ・ジャズマスター。

かわいそうなレスポール。天下は3週間ともたなかった。涙。










#49
2021年5月24日(月)
「カメラの時代は終わったのか」

久しぶりに防湿庫をあけてカメラを取り出してみると、バッテリーが切れて日付がリセットされていた。ずいぶん長い事放置したものである。

私は横浜に出かけて写真を撮ることをライフワークとしていたが、テドロス武漢ウイルス並びに変異株という感染症が猛威をふるい、大げさではなく人類に危機的状況が迫っている現代において、のんびりと写真散歩を楽しむ日常はもう二度と帰ってこないだろうと思う。

現在は主に音楽活動をしているものの、ステージに立ち観衆の前で演奏することも難しい。

様々な分野で従来の発想にもとづいた「活動」は、もう絶望的だろうと思う。これからは創作活動、文化活動についても発想の転換が必要なのだろう。

数年前、私は思い切ってカメラのデジタル化を図り、マイクロフォーサーズのカメラとライカレンズを買い揃えた。いわば、フィルムカメラでメイン使用していたマミヤC330fの後継機として、これからの横浜撮影を担ってもらおうと考えていた。

だがそのカメラは防湿庫のなかで静かに鎮座しているのである。正直に言って、すくなくとも向こう5年か10年、感染症が猛威をふるう間は出番も来ないであろう。

私の中で「写真による創作活動」が終焉を迎えたのだ、という実感があります。無理をして横浜に出向いてまで、マスクをしている人々が行き交う風景をカメラで撮りたいとは思わない。



カワセミ

洗足池のカワセミ(LUMIX FZ70にて撮影)




しかし、ひるがえって考えると、そもそもデジタルカメラの出番が減ったのは感染症拡大以前からであった。日常のスナップショットならスマホ搭載のカメラ機能で事足りてしまう、というおそろしい事態が写真環境を一変させたのである。仲間内で写真を撮り、ネットワーク経由でシェアする、という作業をシームレスに行うには、スマホのカメラが適任であった。

わざわざ大袈裟なカメラをふりまわして写真を撮る、というのは、ごく一部のマニアの「趣味」になった。我々一般peopleはスマホで充分、という時代が来てしまったのである。これは写真史における革命といってもいいことだと思う。

デジタル化した写真文化はネットワークと連携することで「これまで類をみないほどに広まっ」た。私は、それはそれでいい事だと思う。と同時に、写真をプリントで見せることに意義を見いだしていた私は「時代遅れの人間」になったことを痛感する。今や写真はスマホの液晶画面で見るものなのだ。

私自身、視力に自信もなくなってきたし、本格的な写真活動からは撤退してもいいかな、などと考えています。これからはあまりムキになることもなく、気楽にカメラで遊べればいいかな。










#50
2021年5月27日(木)
「デジタルカメラはパナソニック&ライカ派」

私がムキになって購入したデジタルカメラと言えば、PanasonicのLUMIX DMC-G8であります。横浜での写真撮影を本格的にデジタル移行すべく、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の鐘楼から飛び降りる決意で購入したものです。

レンズはライカの標準ズームレンズ、すなわちLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S.であります。こちらも私にとってはすさまじい値段であったものの、その写りのよさを思えば爆裂にオツリがかえってきているのであって、気分は最高潮であります。

この「パナソニックボディにライカのレンズ」という組み合わせが大変に良い感じで、私のデジタル物欲はいい感じに着地して「あとは撮るだけ」という状態になりました。



オオカミのぬいぐるみ、シェリルちゃん

シンリンオオカミのシェリルちゃんを撮ってみた




LUMIX G8は正方形写真が撮れるので気に入っています。

マイクロフォーサーズはマウントアダプターを介してチノンの交換レンズが使えるのも魅力でした。大好きなチノンレンズで正方形写真が撮れる!!これは最高の喜びでありました。やっぱり私の写真フォーマットは正方形ですよ。

チノン最後のフラッグシップ機、CP-9で初採用(そして悲しいことに後継機はでなかった)の自動ピント合わせ機構を持ったレンズ、AF ZOOM LENS 28-70mm F3.5-4.5を使って正方形写真を撮っているのは世界広しといえども私ぐらいのものであろう。

レンズ交換作業は面倒な部分もあるので、かつてはチノンレンズ用ボディも持っていました。G8がとにかく素晴らしいカメラなので、スペアも兼ねてもう一台欲しいなと思ったりしています。

デジタルカメラが出始めた1990年代半ば頃、カメラを買うならカメラメーカーという先入観がありました。まさか家電メーカーのパナソニックが自分のメインカメラになる日がくるとは当時は想像もつかなかったです。

結論。デジカメは断固パナソニック派!!ライカレンズ派!!










#51
2021年5月31日(月)
「レンズ交換は億劫」

かつてはチノンレンズ用のメインボディとして、Panasonic LUMIX DMC-G6を使っていた。悪いカメラではなかったが、G8と比較した時の使い心地の悪さはストレスになっていた。

G8は実に素晴らしいカメラだ。

かつてG8のサブボディとしてG6を選んだわけであったが、操作性がきわめて悪く落差が激しいのである。やはりG8のサブに使いたいカメラはG8だな、と思った。しかしG8は私にとってはすさまじく高価なカメラであり、2台所有するのは夢のまた夢という感じであった。

せっかくレンズ交換式カメラなんだから面倒くさがらずにそのつど使いたいレンズに付け替えて撮影すればいいじゃん、と思う人もいることだろう。しかし、物理的にレンズ交換ができても、つなぎ目無くスムーズに使い分けるというのはなかなか億劫なのである。

私はライカレンズを使う際はプログラムオートが主体であるが、チノンレンズを使う際は絞り優先オートを使用する。と同時に、チノンは手動ピント合わせに切り替える必要があるし、ピント合わせ補助機能の被写体拡大表示機能などの設定も必要になる。これらの設定を、レンズ交換に伴っていちいち切り替えていられないのだ。

できることなら、チノンレンズ専用の、手動ピント合わせに特化したカメラボディを別途用意したいのである。

あと、レンズ交換式といえどもデジタル時代には「ホコリやゴミのボディ内への侵入」が気になって、外出先でのレンズ交換は心理的障壁が高い。できればレンズはボディにつけっぱなしにしておきたいのだ。

しかし私はもろもろの事情でサブのカメラボディをことごとく売り払ってしまい、G6も今は手元にないのである。G8にはライカ標準ズームレンズを装着しているのでおのずとチノンレンズは死蔵状態となった。

ほかにもライカ15mmやマクロ30mmなどのレンズを死蔵している。これらは「売ったら二度と買い戻せない」と分かっているので、意地になって売却を拒んできたのである。

ちょっと調べてみたところ、もはやLUMIX DMC-G8も販売終了となり、マップカメラの中古品では5万円台半ば〜6万円程度で売られていることがわかった。

まだまだ高いものの、いずれ、チノンレンズ用サブボディとしてG8の中古品を買い増ししてもよいかな、などと思い始めている。



カルガモ

カルガモ




マクロレンズ用に関しては、どうせ三脚にセットして使うことがほとんどなので中古でG5あたりを安く調達して使えたらそれで充分な気がする。調べてみるとG5とG6の性能差はわずかであるから、ならば古いG5で済ませばいいのではないか、などと思うのだ。

・ライカ標準ズーム用メインボディ
・ライカ15mm用コンパクトボディ
・チノンレンズ用ボディ
・30mmマクロレンズ用ボディ


といった体制にもっていけたら最高だろうな、などと妄想はふくらむのであった。ボディ4台ってキチガイかよ。笑。










#52
2021年6月3日(木)
「フィルム時代はハーフサイズカメラというのがあった」

今日もカメラネタ、まずは昭和時代の話です。フィルムカメラの時代はハーフサイズのカメラがありました。

通常、35mm判とよばれるカメラではいわゆる「ライカ判」(36mm×24mm)フィルムを使用するわけですが、この半分の「ハーフ判」(18mm×24mm)にて使用するカメラがありました。ハーフサイズやハーフカメラともいいますね。

嬉しいのは24枚撮りフィルムを入れると48コマも撮れちゃうというお得感であります。1コマ当たりのフィルムサイズがちいさくなるので引き伸ばしには不利でありましたが、L判プリントなら充分。要は大伸ばししなければよいのだ。

私が子供の頃の、モモンガ家のカメラはオリンパスペンというハーフサイズカメラでありました。ズイコーレンズはとてもよく写りました。高校時代にオーストラリアでホームステイしたときにも持ってゆきました。

この「ハーフサイズカメラ」をデジタルカメラに置き換えて考えるなら、画素数が半分のカメラでしょうかね。たとえば私のメイン機はマイクロフォーサーズ1600万画素ですから、ハーフサイズは単純に半分に割って800万画素機でしょうか。

ちょっと待った!私が最初に使ったデジタル一眼レフカメラ、オリンパスE-300(2005年発売)は800万画素だったけどクソでかくて重たかったぞ!!あれをハーフサイズというのはどうかと思う。

まあ、もうちょっと割引して「大伸ばしに耐える1000万画素の半分、すなわち500万画素機」ぐらいがハーフサイズカメラのイメージであろうか。L判印刷なら充分、A4判印刷もそこそこいける、という意味では400万画素クラスでもいいような気がする。ああ、2004〜5年頃ってそういう時代だったじゃァないか。

その頃のコンパクトカメラを中古で安く入手し、今、ハーフサイズデジタルカメラとして使うってのはどうよ?毎日持ち歩いて気軽にパシャパシャ撮るの。マイクロフォーサーズのG8にライカレンズ付けた状態みたいに大袈裟ではなく、荷物はコンパクトになるし、画像データも軽くて済むし、WEB用途なら充分使えそう。なんか楽しそうじゃない?

い、いかん。今更古いデジタルカメラが欲しくなってきた・・・悪い癖がではじめているな。










#53
2021年6月7日(月)
「古いデジタルカメラを遊びで買おう」

デジタル・ハーフサイズカメラと銘打って、古くて画素数の少ないデジカメを中古で入手して気軽に持ち歩こうという作戦を立てております。

私としてはライカレンズを装備したパナソニックのコンパクトデジカメがいいな、と思う。レンズは断固、ライカ党なのである。

過去のPanasonic LUMIXシリーズを調べていて、ちょっと気になる機種を発見しました。

Panasonic LUMIX DMC-FZ1
https://panasonic.jp/dc/p-db/DMC-FZ1.html



DMC-FZ1

こんなカメラ(公式より画像引用)




(以下、仕様より抜粋)

レンズ
 構成:ライカDC VARIO-ELMARITレンズ8群13枚(非球面レンズ3枚)
 光学ズーム:12倍
 デジタルズーム:光学ズームと合わせて単写時最大36倍
 開放絞り値:全域F2.8
 焦点距離:f=4.6〜55.2mm(35mm判換算 35〜420mm相当)
 撮影可能範囲:通常:ワイド端30cm/テレ端120cm〜∞ マクロモード有

カメラ有効画素数:200万画素

撮像素子:1/3.2型、総画素数211万画素、原色フィルター

記録
 ISO感度:オート/50/100/200/400
 ホワイトバランス:オート/晴天/曇り/白熱灯/セットモード
 露出:プログラムAE
 撮影モード:通常撮影/かんたん/マクロ/ポートレート/スポーツ 等
 露出補正:1/3EVステップ、±2EV
 オートブラケット:3枚 1/3〜1 EVステップ
 測光方式:インテリジェント評価測光/スポット測光
 シャッタースピード:8〜1/2000秒
 セルフタイマー:10秒/2秒
 画質調整(カラーモード):ナチュラル/標準/ヴィヴィッド
 画像ファイル形式:静止画 JPEG(DCF/Exif2.2準拠)、DPOF対応
 記録画素数(静止画):1600×1200画素、1280×960画素、640×480画素
 画質モード:ファイン/スタンダード
 動画撮影:320×240画素、10コマ/秒

ファインダー:電子ファインダー 視度調整付き(-4〜+4dioptor)、視野率100%

液晶モニター:1.5型 11.4万画素 低温ポリシリコンTFT液晶(視野率100%)

記録メディア:SDメモリーカード、マルチメディアカード

電源:リチウムイオンバッテリーパック(付属、7.2V、680mAh)

撮影可能枚数
 液晶モニター撮影時:約100分/200枚
 ファインダー撮影時:約120分/240枚

外形寸法:幅 約114.0×高さ 約70.3×奥行 約83.3mm(突起部を除く)

質量:約318g(本体)/約350g(メモリーカード、電池含む)



2002年9月29日にパナソニックから発売されたデジタルカメラです。いま2021年ですから、なんと19年前ですぞ!!

いま近所の池や梅園の撮影で愛用している高倍率ズーム機、DMC-FZ70の御先祖様であります。



DMC-FZ70

LUMIX DMC-FZ70(公式より画像引用)




35mmフィルム換算で35mmから420mm相当の画角のズームレンズは、なんと全域でF2.8の明るさとなっています。このカメラのことはよく覚えている!!広告にインパクトがあり、当時すごく興味があったからだ。ヨンニッパ(400mmF2.8)相当のレンズがこんなにコンパクトになるのか、と思いましたね。

個人的にはズーム倍率が大きいところが気に入りました。中途半端な3倍ズーム(35mm〜105mm相当とか)は超いらない。我々ミーハーな人間としては、ドカンと大きくズームアップできることが大事なのだ。420mm相当の画角ということはかなり「引き寄せて」写すことができるだろう。

ポイントは200万画素という、現代の視点でみると絶望的に画素数が少ないところでしょうか。これはハーフサイズというより、もはや110(ワンテン)カメラの位置づけだな。

おぼえているかい110フィルム。ひとコマ13mm×17mmフォーマットのフィルムが、フィルム格納側と巻き取り側とにマガジンを備えた独特の形状のカートリッジに収納されていた。引き伸ばしには圧倒的に不利で、何しろフォーマットが小さいので画質は推して知るべし。しかしおもちゃカメラなどがこのフィルムを採用したのでカメラは百花繚乱というかんじで様々なものがありました。私の好きなペンタックスなどは、ペンタックスオート110というレンズ交換式のカメラまで出していたし、ミノルタは110ズームSLRというSF映画に出てきそうなかっこいいカメラを販売していた。

200万画素機といえばまさに110カメラであります。画素数が少ないから引き伸ばしには不利だけどL判印刷程度なら問題なく仕上がるのが110をしのいでいる。WEB用途なら充分でありますから、なかなかに遊び甲斐のあるカメラではないかと思うのであります。

なお、カメラ画素数と印刷サイズの関係については、下記を参考にしています。200万画素で問題なくイケるのは2L判まで、妥協すればA4まで可ということになりそうですぞ。


エプソン よくある質問

Q.デジタルカメラの画素数ときれいに印刷できる用紙サイズの関係について教えてください
https://faq2.epson.jp/web/Detail.aspx?id=1217


約200万画素(1600×1200ピクセル)
 L判:◎
 2L判:◎
 B5:○
 A4:○
 A3ノビ:△


ということで「気合と根性」で200万画素デジカメを用いて遊び倒すというのをやりたい。LUMIX DMC-FZ1が是非とも欲しい。

今回のターゲットはFZ1もしくは(その後継の)FZ2ということに決めました。ねえアリクイさん、このカメラが欲しいんだ。ちょいと探してみてくれませんかね。










#54
2021年6月9日(水)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その1」

ということで古いデジタルカメラを今更買って遊ぼう計画を発動しました。ネットオークションなどで検索すること数日。ネットフリマで動作品を送料込み1,300円で購入。おいおい、その金額はいくらなんでも無駄遣いだろう・・・という思いもよぎったが、遊びたいんだからしょうがない。

Panasonic LUMIX DMC-FZ1を1,300円にて入手しました。

前回のモモ通でも書きましたようにDMC-FZ1は、2002年9月発売のカメラであります。いくらなんでも古すぎるのであります。2002年9月29日といったら、私の好きなテレビアニメ「満月−フルムーン−をさがして」の26話を放映していた頃であります(←いささか錯乱気味)。

日進月歩のデジタルカメラ業界、いまはスマホのカメラですら1000万画素を超えているのが当たり前の時代に抗(あらが)って、約20年前の200万画素機をあえて購入するところが阿呆のきわみである。

さて。購入して2日後、届いた箱がヤニくさい。出品者はあきらかに喫煙者であろう。煙草が苦手な人だったらアウトだと思うレベル。私は元・喫煙者ですのである程度は寛容ですが、カメラ本体が煙草くさかったらやだなあ、と思いながら開封してみる。出てきたカメラの見た目はおもいのほか綺麗であった。しょせん20年落ちのモデルなのであまり期待はしていなかったし、重要なのはきちんと動作するかどうかである。



DMC-FZ1

LUMIX DMC-FZ1シルバーボディ本体はこんな感じ







DMC-FZ1背面

背面。液晶画面がちっちゃいな!




しかし同梱されているはずの充電器がナイ。販売時の記載には本体、バッテリー、互換充電器とあるのに、充電器がないではないか。

さっそく出品者にメッセージを送る。入れ忘れました。すぐ送ります!!と返信がきたので安堵する。揉め事はご免ですからね。

付属のバッテリーパックは満充電になっているようなので、試し撮りをしてみるとしよう。とりあえず家の周りで適当に撮影してみた。



花

最初に撮ったのはこんなショット




ここでは縮小表示していますが画像自体は元データのままでアップしているので、別のタブで画像をひらくなどしていただければ1600×1200ピクセルのオリジナル画像をごらんいただけます。

うむ。なんかズームレバーの動きがイマイチである。望遠側にはスムーズに動くのだが、ワイド側への動きは少し力を抜いてスイッチを「いい加減」に操作しないと動いてくれない。まあコツさえつかめばどうということはなさそうである。

あと、やっぱり煙草くさいカメラだ。カメラは基本的に顔に近づけて使う機械だから、非喫煙者には我慢ならないカメラだろうと思った。ネットオークションやネットフリマだと、こういう「ハズレ」を掴まされる可能性があることを再認識した次第です。










#55
2021年6月11日(金)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その2」

基本的にはプログラムオートで撮るカメラです。花を撮る状況になった時にダイヤルをマクロモードにセットするぐらいのもので、普段は余計な操作はほとんどしないでカメラ任せで使います。

ちなみにモードダイヤルにはマクロ、ポートレート、スポーツ、流し撮り、夜景ポートレートが用意されています。画像の再生もモードダイヤルを合せることで行います。

35mm判換算420mm相当の望遠が狙えるというのが最大の魅力となっています。MEGA O.I.S.(Optical Image Stabilizer)という、当時最先端の手振れ補正機構を搭載しています。が、その効果は(いまどきのカメラが備えている強力な手振れ補正機構と比較すると)大したことはありません。



赤い車

望遠側にズームして撮影




ナンバープレートを隠した以外は画像をいじっていません。

やっぱり望遠が利くというのはテンションが上がりますね。遠くの車をぐぐっと引き寄せて画面いっぱいにして写すことができました。望遠側でもそこそこによく写るのがグッドであります。私自身としてはこれだけ写れば上出来と思います。










#56
2021年6月13日(日)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その3」

FZ-1はレンズ固定のコンパクトカメラということでありますが、何しろ35mm換算で420mmF2.8のレンズを搭載した「大口径ズームカメラ」でありますから、筐体はかなりのサイズであります。いわゆるコンパクトカメラと比較すると圧倒的なボリュームであります。



富士フイルムA100とのサイズ比較画像

一般的なコンパクトカメラ、富士フイルムA100と大きさを比較してみる




ふだんカバンに入れっぱなしにしておくにはちょっとデカいかな?と思いますが、せっかく入手したのだから気合を入れて持ち歩きたいところです。

ナリはでかいのに背面液晶は1.5型しかない。画像がきちんと写ってるかどうかのチェックしかできないレベル。これでも「撮影結果がその場で見られるデジカメって画期的だなあ」と当時は思ったものだ。

ということで今日の一枚。



きれいなピンク色

ピンク色がなかなかに綺麗




よい発色である。派手さはないが綺麗だ。「ヴィーナスエンジン」という名の、パナソニック独自の画像処理エンジンはこのころからすでにいい仕事をしていたということだ。

花や葉の描写も精緻であり、200万画素でこれだけ撮れればワタシ個人的には大満足である。さすが、発売当時は6万円もしただけのことはある。つづく。










#57
2021年6月15日(火)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その4」

FZ1のレンズは全域F2.8、高倍率広角12倍ズームの「ライカDCバリオ・エルマリート」であり、35mm判換算で35mm〜420mmの画角をカバーしている。

まあカラクリとしては撮像素子が小さい(1/3.2型CCD)ので、実際に積んでいるレンズの焦点距離は4.6mm〜55.2mmなのだ。撮像素子の小さいカメラで「美しいボケ」とかいったものを期待するのは間違っていると思うbyメインでマイクロフォーサーズを使う人。

何はともあれ天下のライカレンズなのである。ここは、カメラマニア的にきわめて重要なポイントであります。私はこの写真を撮って「ああいいレンズだなあ」と唸ったのであります。



紫色

紫色のパンジーなど




なんという美しい発色と精緻な画像であろうか。ここでは縮小表示しているがサーバにアップしているのはオリジナルサイズのままなので、できたら別のタブで画像を開くなどして大画面で堪能していただきたい。1600×1200ピクセルの、200万画素の世界を味わうことができる。

これだけ撮れれば文句などありはしない。20年前のテクノロジーでこの実力、さすがライカレンズ搭載!!と拍手喝采をおくるわたくしであった。










#58
2021年6月17日(木)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その5」

こんどはちょっと過酷な条件を課してみた。黄色が色飽和するだろうと思いながらカメラ任せで撮った一枚。



黄色のヴィオラ

黄色い花びらの描写に注目




ところがどっこい、黄色の花びらの描写がギリギリまで粘っていて、破綻は見られない。これはすごい。やってくれたなライカレンズ&ヴィーナスエンジン。実によく写るではないか。

今更20年前のカメラを引っ張り出して遊ぶという今回の企画、実はあまり期待していなかった。しばらく前に想い出補正が強まってついミノルタDiMAGE X20を買い直したのだが、経年劣化がひどくホワイトバランスも変だし発色はおかしいしで、ロクに使えたものではなかった。だから今回のFZ1も「やっぱり20年前のカメラはしょせんジャンク品でしたアハハ」みたいなオチを覚悟していました。

そうしたら期待以上の写りをするのだから嬉しくてたまらない。私は「余計な操作を必要とせずオートでカメラ任せで撮って仕上がりがよいもの」を至上と考えているので、プログラムオートでこれだけの結果を出すFZ1はひょっとすると名機なのではないか的な感想を持たずにいられないのであった。










#59
2021年6月19日(土)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その6」

FZ1の撮影は続く。こんどはフレーミングが失敗している(足の一部がきれている)のだがあまり遠くなければ35mm判換算420mmで鳥もこれだけ撮れるというショットであります。まあブレずにシャープな画が撮れたのでヨシとしよう。



カルガモ

カルガモさん




このカルガモ、毛づくろいのためかせわしなく動くので変なポーズの写真を量産してしまった。ようやくこの一枚を収めることができた。

よい発色であります。あとわずかにカメラを下に向ければ全身を綺麗に撮れたのにね。視力は弱く手はブレまくりなので手持ち撮影ではこういう結果になるのであります。ちょっと残念でありました。










#60
2021年6月21日(月)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その7」

小さい撮像素子のカメラでボケ云々を語るのは馬鹿馬鹿しいことですが、それでも背景ボケはグルグル汚いよりもぼんやりと美しいほうがありがたい。



きれいな後ボケ

比較的きれいな後ボケ




花を撮って背景の描写がこんな感じになるのなら100点をあげていいと思いました。さすがライカレンズ、と言ってしまおう。

FZ1は電源を入れてから撮影が可能になるまで3秒ぐらい待たされます。レンズを繰り出す分、時間がかかる。かなりまどろっこしい、というか、トロいなと感じます。しかしEVFを覗いて被写体を狙い、シャッターを押す心地は悪いものではありません。おおらかな気持ちで使いたいと思います。何度も言うように、写りは確かな200万画素機であります。










#61
2021年6月23日(水)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その8」

スマホですら1000万画素が当たり前の現代に、あえて200万画素機を使おうというプロジェクトは、前にも書きましたが「デジタル版110フィルムカメラ」のイメージであります。

ワンテンフィルムの画質のしょぼさを思うと、デジタル200万画素というのが非常に素晴らしいものに思えてきます。いつものようにオリジナル画像1600×1200ピクセルをアップロードし、縮小表示していますので参考になさってください。



石段

石の階段




カメラ任せで撮るとちょっと露出オーバーな感じがしますね。でも写りそのものは悪くはない。想定では200万画素ということでもっとショボい画質のものが撮れるだろうと思っていた。だから期待していた以上に緻密に描写してくれるなあ、と感動しまくりなのであります。

たとえばレトロデジカメ写真クラブがあったとするなら、私はこのFZ1を持って入会したい感じであります。マジで気に入りました。










#62
2021年6月25日(金)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その9」

FZ1の写真を掲載しています。立体感ある描写と美しい発色が魅力的なカメラです。



アジサイの葉

緑色!




このカメラまじでよく写るわ。撮ってるときは、背面液晶モニタが小さいし、いちいち再生モードにダイヤルをまわすのが面倒だから「撮った画像チェック」はしないけれど、帰宅して画像をPCに取り込んでみて「うむ、これはいい」と唸るのであります。

これまで「古いデジカメで遊ぼうプロジェクト」はひっそりこっそりやっていて、よせばいいのにDiMAGE X20を買い直して経年劣化に絶望したりしていました(モモ通2019年3月14日)。


https://ezomomo.com/momo_j/momo_j2019_1.html#67
2019年3月14日(木)
「ネットフリマでミノルタDiMAGE X20発見」


どうやらそういうマニアックな遊びはこのFZ1が終着駅になりそうであります。本当にいいカメラだこれは。










#63
2021年6月27日(日)
「約20年前のカメラ、LUMIX DMC-FZ1を入手 その10」

FZ1で撮ったしょーもない写真も今回が最後であります。左下の空が白飛びしていますが、葉っぱの描写は精緻だし発色もいいので採用になった一枚です。



紅と緑

紅と緑!




動作そのものがゆったりとしている上に、経年劣化でズームレバーの効きに鈍さがあるということで「おおらかな気持ちで使う」必要はありますが、写りは確かなカメラだということが実感できました。

今更200万画素機など出番は無い、という前提であえて買ったカメラですが、思いのほか遊べる機材だったというのが嬉しい誤算です。

いつ玉砕しても泣かないで済む常用カメラとして、毎日かばんに入れて持ち歩こうかと思っています。ちょっとデカいですけどね。










#64
2021年6月28日(月)
「別便で届いたデジタルカメラバッテリー充電器について」

ネットフリマでFZ1を買ったら充電器が入っていなかった話。後日、あらためて充電器だけが届きました。出品者のミスということで当然送料は出品者負担であったが、もはや儲けは出ないであろう。かわいそうだが先方の責任である。仕方がない。

届いた充電器はChina製のあやしい物であった。パッケージには「BMB9」などとシールが貼られており、FZ1のバッテリーパックと明らかに名称(型番)が違うので不安になる。ちなみにFZ1のバッテリー型番はDMW-BM7である。おいおい大丈夫なのか?



充電器の箱

なんかあやしい充電器の箱




箱をあけるとしょぼい充電器とマイクロUSB端子の短いケーブルが出てきた。端子の位置をみて非常に心配になったが、バッテリーパックを片側にグッと寄せてちょっとナナメな感じに強引にさしこんでみたらうまいことハマった。充電器とバッテリーパックは通常カチッとハマるものであるが、こやつのフィット感はゼロである。


「口金さえ合えばいいんだよ!」


みたいな次元であろうか。凄い世界だな。なんか不安なので充電中はずっと見張っていた。



充電中

充電中の状態




待つこと約1時間。赤いランプがブルーになった。充電完了ということであろう。カメラにセットしてみると無事、満充電に戻っていた。ホッ。ここまで確認してから、出品者にお礼のメッセージを送り、受取連絡。取引を完了した。

ひと安心といったところであろうか。これで安心してFZ1を運用できます。










#65
2021年6月30日(水)
「FZ1の200万画素の画像をA4サイズに印刷してみる」

ということで約20年前のデジタルカメラ、200万画素のPanasonic LUMIX DMC-FZ1を入手して使い始めたわたくし。

圧倒的に画素数が少ないので大伸ばしプリントには向かない、と百も承知で買ったわけですが、じっさいにプリントしてみるとどんなもんなのか?というのが気になり始めました。

ここで参考にするのが前にも紹介したエプソンの「よくある質問」コーナー。


Q.デジタルカメラの画素数ときれいに印刷できる用紙サイズの関係について教えてください
https://faq2.epson.jp/web/Detail.aspx?id=1217


約200万画素(1600×1200ピクセル)
 L判:◎
 2L判:◎
 B5:○
 A4:○
 A3ノビ:△


「必要十分な画素数があり、高い印刷結果が得られる」として◎なのは2L判まで、ということになっているが、いちおうA4サイズも○すなわち「やや画素数が少ないが、良好な印刷結果が得られる」との見立てになっている。ちなみに△は「画素数が少なく、良好な印刷結果が得られない」ということを示す。

これを自分の目で確かめてみることにした。いざ、A4判印刷。ちなみにプリンタはエプソンのEP-50V、A3ノビサイズまで対応のフォト用プリンタであります。



プリント中

いざ、プリント!!







プリント完了した写真たち

プリント完了した写真を並べてみる




結論から言うと「なるほど印刷結果は良好、エプソンのページの言う通りだな」という感想を持ちました。もっとカクカク・ガジガジの、ボヤけたデジタル画像になるのかと覚悟していたら、意外とまともにプリント出来て拍子抜けした、という感じです。私の視力が弱い、というのを差し引いても、これだけ写ったプリントが得られるなら充分って感じである。

人を撮った場合も顔の無駄なシワだのシミだのが隠れて、かえって結果は良好なのではなかろうか、などと思ったりした。

さすがにA3で実験印刷するのは高価な写真用紙がもったいないし馬鹿馬鹿しいのでヤメたが、200万画素でA4サイズの印刷結果が思ったより良好なので私はニカッと笑ってコーヒーをすすったのであった。

第一、本当に画質優先で画素数が欲しければスマホ(1200万画素)で撮ればいいだけの話である。本気を出して横浜に撮りに行くならメインカメラ(1600万画素)を持っていけばいいだけの話である。

一般論としていうと、デジタル一眼レフカメラが出始めて、百花繚乱となった600万画素クラスならA3サイズの大伸ばしでもそこそこイケるんじゃないかな。ということで、もしも「クラシック・デジカメが欲しい」と思っている人がいるなら、私は600万画素をすすめるなあ。

必要な画素数は撮る人の目的に応じてかわってくるのであります。私の今回の「お遊び」としては200万画素はギリギリ及第点だな、としみじみ思った。巨大な看板につかう写真を撮るような商業写真家にならなくてよかったよ。












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