モモンガ通信2022年(第1期) ヴェノーヴァとかフルートとかオートバイとか・・・のどかさんの日常ヨタ話


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#1
2022年1月3日(月)
「2022・新年ごあいさつ」


モモンガウォッチャーの皆様、明けましておめでとうございます。本年も工房 エゾモモンガをどうぞ宜しくお願い申し上げます。

流行り病の感染が怖いですから、この年末年始は基本的に大人しく過ごしておりました。何しろ寒さが厳しいので部屋で暖かくして過ごさないとイノチが危ない、とか思ってましたよ。冷えるせいか腰痛もひどいので何かを積極的にやろうという気になれなかった。



棒の上のアリクイ、タエちゃん

サンシャイン水族館の、在りし日のタエちゃん




写真のミナミコアリクイ、タエちゃんのようにくつろいで過ごしました。年末年始はテレビもおもしろくないし、録画したアニメや映画を見る根性もないし(なんか集中力が続かないんだヨ)、動画サイトで車やオートバイや鉄道の動画を見ていました。

そして暗くなったらサッサとお風呂に入って布団にぬいぐるみ団を引きずり込んで、みんなで団子のように丸まって寝るという生活。電気毛布を使うようになってから、ぬいぐるみに引火して万一火災でも起こしたらこわいので、枕元のぬいぐるみ数を減らしたりした。



枕元のぬいぐるみ

ぬいぐるみ




さて。「音楽の方向性の違い」を理由に大正琴のグループを2021年末に脱退したモモンガ母がこの年末年始、しきりに「かいじ〜かいじ〜かいじで行きます♪」などと歌っていたので、何その曲?と訊ねたら

「知らないの?『かいじ101号』よ。アナタもいつまでも野口五郎の『私鉄沿線』ばっかり歌ってないで、『かいじ101号』歌いながら信玄餅でも買いに行ってくればいいじゃん」

などと言う。そんな曲あるの?と調べてみたら、SUPER BELL"Zの手による、狩人(かりうど)の1977年の大ヒット曲『あずさ2号』のアンサーソングだという。







いいかんじに昭和歌謡のテイストが満載なうえ、歌詞の端々に鉄道マニアっぽさがちりばめられ(例:「笹子で撮りたい気分」←撮り鉄かよ!とか「私ふと乗ってしまいそうです」←乗ってしまいそうってナンだよ!乗り鉄かよ!!みたいな)、そして情感たっぷりに盛り上がるサビ部分では

「八時ぐらいの『あずさ』じゃなくて『かいじ』で行きます」

と、いい感じにフェイントをかけて狩人ファンも狂喜させるという見事な展開で、実に素晴らしい曲であります。ということで繰り返し聴いていたら私も頭の中でグルグルまわるようになってしまいました。台所で食事の支度をしたり、近所を歩きながらつい口ずさんだりする始末。やばいわ2022年の最初は完全にこの曲に脳を乗っ取られたわ。

そんな感じでスタートを切った新年ですが、やはり、それなりの目標を立てようではないか。

ちなみに去年は

・ヴェノーヴァ奏者としての技量を向上させたい
・フルートがもっと上手に吹けるようになりたい
・禁煙を挫折しない

という3つを掲げていた訳ですが、楽器は相変わらず楽しんでいるしタバコはすっかりヤメてしまったからヨカッタ!合格!!ということにしたいと思っています。今年は、もう少し、具体的にいこう。


<人生にかかわる目標>

(1)メンタルの治療:うつ病の治療継続。少しでも薬を減らせるようになりたい。

(2)勉強:所得増計画のため、昨年体調不良で挫折した勉強の再開。


<ミュージシャン的目標>

(1)相対音感の向上:師匠から演奏家の必須能力だから鍛えるようにと言われた。

(2)ヴェノーヴァ:
 ・倍音を出せる範囲を広げる。
 ・高音の「ド」を安定して確実に出せるようにする。
 ・ビブラートをより自然に、心地よく鳴らせるようにする。

(3)フルート:
 ・確実にクリアトーンで鳴らす「打率」を高める。
 ・吹ける音域を上下ともに広げる
 ・課題曲『ブルー・シャトウ』の完成。
 ・自作曲『本牧Deep Blue』に取り組む。


<趣味的目標>

(1)オートバイの試乗:ホンダGROMをレンタルする(春以降のお楽しみ)。



・・・個人的にはホンダGROMを試乗するのが楽しみでならないんだ。GROMの印象が良くて運転の感触が自分の好みに合うようだったら「中古ヤマハTDR80再購入計画」はとりやめにして、新車のGROMを買って乗ろうと思っているからです。まる1日借りて、ウチの玄関内に置けるかどうかも検証したい。

ま、何はともあれ最優先されるのは感染症対策ですよ。まだまだ油断できない状況ですから、人混みは避けて予防をしっかりとして、くれぐれも「感染した上にイヤな後遺症まで残ってしまった」ということがないようにしたいと思うのです。

オートバイを再購入した暁には「人混みをさけてサラリと一人旅」も可能ですが、それまではどうしても公共交通機関を使っての移動がメインとなりますから、しっかりマスクをして、手洗い・うがいもきちんとやって、なんとか乗り切ろうと思います。

皆様にどれだけ楽しんでいただけるネタを提供できるかは未知数でありますが、今年もじわじわと更新してゆきますのでどうぞ宜しくお願い申し上げます。










#2
2022年1月7日(金)
「いきなりですが4輪の話をしよう」


2022年1月6日、東京はイッキに冷え込み、雪が降りました。

こりゃーエラいことになりそうだ、というので外出する用事をすべて午前中に済ませました。雪がパラつく中、傘をさして銀行に行ったりしましたが、外はすさまじい寒さで「TDR80に乗って笹子峠に行ってたら完全にオートバイ人生が終了するレベル」と思いました。

実はこの年末年始「やっぱり真冬はオートバイじゃダメで4輪に乗らないと身動きが取れないなァ」「車に乗りたいなァ」などと思いながら、ネットで雪道を車で走る動画やJAFのタイヤチェーンのテスト動画などを見まくっていたのであります。

車で冬、とくに雪道や凍結路を走ろうとするとタイヤをスタッドレスにはきかえたりしなければならず面倒が多いと言えば多いのですが、かつての愛車・初代パジェロミニは実に素晴らしい四輪駆動車であった。私はヤング時代はクロスカントリースキーをやっていたのでパジェロミニは最高の相棒でありました。

三菱自動車工業の4A30型エンジンと言えばミニカ・ダンガンやパジェロミニのターボモデルに積まれた直列4気筒DOHC20バルブインタークーラー付ツインスクロールターボという超絶モデルを思い浮かべる方が多いと思いますが、私の車はXR-IIというグレードのNAエンジンのSOHC16バルブモデルでした。7,000回転でわずか52PSを発生する「一見ショボく見えるノンターボエンジン」ですが、5速マニュアルシフトと組み合わせると吹け上りのよい高レスポンスが特長で、特に最大トルクを発生する4,000回転〜5,000回転では「キーン」という独特の金属音をたてながらゴキゲンな走りをみせるスポーティな一面がたまらなく私好みでありました。

また肝心かなめの駆動系ではイージーセレクト4WDと呼ばれるシステム(パートタイム4WD)を搭載しており、四駆のトランスファーにはハイとローの2段の副変速機がついていました。これがもう変態的に使いやすくて、雪道でも安心して運転することができました。乗り心地の良さと内装の質感の高さ、後席の居住性の良さで当初乗るつもりであったスズキ・ジムニー(幌屋根)を圧倒しており、私はこのパジェロミニを選択したことを本当にしみじみとヨカッタと思ったものであります。今のジムニーはどうだか知らないけど当時のジムニーのオートフリーハブとかマジで使いにくかったですからね。四駆にきりかえるのもひと手間だった。ゆえに私はこの素晴らしいパジェロミニに一生乗ろうと当時は思っていたのであります。

しかし転職をして品川区に住むようになって月々の駐車場代(当時は五反田に住んでいて家賃と別に駐車場で7万円かかった)を払い続けることができなくなり、泣く泣くパジェロミニを手放したのでありました。最終的な走行距離は7万キロであった。



愛車パジェロミニ

私の愛車パジェロミニ。子供の頃飼っていたウサギの名にちなんで「ピョン車(ぐるま)」と呼んでいた。




ちなみにですが、私は車については黄色または赤いボディに樹脂の無塗装・黒バンパーという組み合わせが大好きであります。もう狂おしいほどに好きであります。今では当たり前になっているカラードバンパーが大嫌い。憎んでるレベル。かつて長年にわたって放映されていたテレビ神奈川の自動車情報番組「新車情報」でも、自動車ジャーナリストの三本和彦さんが「バンパーには色を塗らないでください」ってよく言っていたでしょ。まったくその通りであります。

昔は、安いグレードを買うとそういう無塗装バンパー仕様を当たり前に選べたのです。サニークーペRZ-1とかサニーハッチバック303とかファミリアハッチバックとか。以前、友達にそういう話をしたら

「じゃあDHLの集配の仕事すればいいじゃん!!まさにピッタリな車に乗り放題だよ!!」

と言われたことがあります。違う、そうじゃない(涙)。そうじゃないんだって。



DHL集配車

ボディが黄色でバンパー黒い。確かに私の好みを具現化しているのは間違いないんだけど。




いや、私は三菱自動車大好きのパジェロ主義者なんです。三菱の四駆しか興味が無いのです(断言)とか言ってたら三菱自動車はみるみる没落して看板車種パジェロの製造すらヤメてしまった。ランサーエボリューションもやめてしまった。ディアマンテやギャランのようなセダンもない。GTOやFTOのようなスペシャリティもない。今はデリカD:5とアウトランダーPHEVだけが気を吐いているのみ。私の大好きなエクリプスクロスPHEVやRVRなんてもはや空気のような存在感ですよ。

まあ何にせよ私は四輪駆動車がいいのです。できたらクロカン四駆がいいですねえ。もしくは平べったいスポーティな車がイイね。あとは、よっぽど個性的な車なら「OK」であります。ほら、私は「みんなと一緒」「みんなと同じ」なのが絶対イヤな人間ですので。他人とは違うものを使いたいタイプなのです。



いすゞ・ビークロス

昨今はスポーティなSUVが流行ってるけど、いすゞ・ビークロスに較べたらつまらない車ばっかりだ。







ダイハツ・ミゼットII

ダイハツ・ミゼットII。これぐらい突き抜けた個性があると自分も乗ってみたいと思えてくるのです。




前にもたびたび書いた事ではありますが、私自身はあまり車の運転が得意ではないので大きい車はパスしたいところであります。あと、教習所で習ったことしかできないのでマニュアル・トランスミッションのフロアシフト車じゃないと運転ができない。コラムシフト車は勘弁してください。というわけでAT車は断固として無理。大嫌い。アクセルを踏むだけで勝手にシフトアップしていく、とか狂ってる。絶対ヤダ。運転できない。

理想は軽自動車のマニュアルシフト車です。取り回しが楽で自由自在に操ることができる。ところが、我々「軽自動車・マニュアルシフト派」の最上の選択肢であったスズキ・アルトが2021年末にフルモデルチェンジを行い、5MT仕様が消滅してしまいました。これには計り知れないダメージを受けました。

いまはスズキ・ワゴンRのグレードFAが最後の砦です。ありがたいことに4WDも選べます。仕様にはフルタイム4WDとありますがFFベースのビスカス・カップリング方式でしょうか。センターデフ・ロック機構もないでしょうから、雪道などでどれだけ頼りになるのか少々不安が残ります。

ワゴンR(スズキ公式)
https://www.suzuki.co.jp/car/wagonr/



現行モデルのワゴンR

ワゴンR。初代からずっと人気車種だったはずなのに、現行モデルは近所ではほとんど見かけません。




うーん。乗るならワゴンRのマニュアル車か。ナンだかなあ。NAエンジンで4WDも選べてカラーバリエーションには黄色もある、ということで一応私の守備範囲内ではあるのですが、コレにお金を払って乗るのもつらいな、とか思いながら布団の上を転げまわる年末年始を過ごしたのであります。まだ語りつくした心地がしないので、次回のモモ通も4輪の話になりそうです。










#3
2022年1月15日(土)
「4輪の話を続けよう」


前回のモモ通で乗りたい車の話をウダウダと書きました。要点だけ書きだすと:

・私は軽自動車のMT車にのりたい
・一番の候補だったスズキ・アルトから5MT仕様が消滅した
・2022年1月現在、乗用車ではスズキ・ワゴンRが最後の砦

ということでありました。ワタシ的にはもうすこし全高が低くて運動性のよさそうな車が好きなので絶望感しかない、というのが本音であります。消去法で乗るワゴンRというのは、さぞかし悲しいであろう。

いまは軽自動車も室内を広くするために全高の高い「トール・ワゴン」が主流ですから、気分はいまひとつ盛り上がらない。かつての愛車パジェロミニのようなクロカン四駆なら全高が高くても仕方がないけれど、昨今のミニバン大流行の流れをくむような軽自動車のトール・ワゴンはどうにも苦手だ。

背が低いマニュアル車に乗りたいよう。古くてあんまりおっきくなければ軽じゃなくてもいい。



サニートラック

乙女のあこがれサニートラック。







いすゞジェミニ

FRのいすゞジェミニ最高!




車の行き交う街道を歩きながら、まったくつまらない車ばっかりだな・・・全部同じに見えるZE!!ケッ!!とか思っていたら、見慣れないデザインのちょっと変わった軽自動車を発見。やたらカクカクしてAピラーも強烈に立っており、グリーンの色とあいまってなかなかにワイルドなイメージの車だ。いい感じに私の好みの雰囲気である。



角ばった車

何コレかっこいいぞ!!




サクッとスマホで写真を撮って家に帰ってネットで調べてみたら、ダイハツのタフトであった。タフト!!こりゃまたずいぶん懐かしい名前だ。ダイハツ・タフトといえばその昔、トヨタからは「ブリザード」の名前で売られたクロカン四駆である。そのあと代替わりしてダイハツ・ラガーになった。これもトヨタから「ブリザード(2代目)」として売られていた。

私はヤング時代にこの2代目ブリザードが好きで欲しくてならず、見積もりをもらおうとトヨタのディーラーに行ったらものすごくしょっぱい対応をされて、トヨタが大嫌いになって今日に至っている次第。ディーラーに原付スクーターで来た学生ってことでナメられたんだろうな。殿様営業しやがって。トヨタなんて嫌いだ。

さて、話は現行タフトである。2WD/4WDそしてターボ有/無が選べる。

ダイハツ タフト(公式)
https://www.daihatsu.co.jp/lineup/taft/index.htm



ダイハツ・タフト

カラーは私の大好きな黄色も選べて最高にゴキゲンな感じだ。




中途半端SUVという感じだが、この黄色のボディカラーに加えて超絶個性的なデザインというだけで私はすべてが許せてしまうのである。しかも「スカイフィールトップ」という名のガラスルーフ(ハメ殺しのサンルーフ)がついているのがいい。気分よく走らせられそうであります。

ルンルン気分でウェブサイトを見ていたが、残念なことにトランスミッションはCVTのみで、マニュアル仕様は選べなかった。これだけで気分は萎えるのである。いまや猫も杓子もCVTですよ。軽自動車に限らない。三菱ミラージュだってCVTだ。CVTなんてエンジン回転数を上げてないのにデロデロと加速する、きもちわるい挙動のトランスミッションの代表ではないか。エンジンブレーキも効かない。街中でなら使い物になるだろうが、山坂道ではどうなのよ?ベルトドライブの無段変速ってのは軽量なスクーターで使うモンなんだよ(←偏見に満ちた断言)。

まあ昔の軽自動車は「4MTまたは2速AT」みたいなのが冗談抜きで存在したから、2速しかないATに較べたらCVTのほうがマシなのかもしれないな。

ということでもうマトモに軽自動車でマニュアル車にこだわるなら、商用バンかトラックを選ぶしかないようである。現行の三菱ミニキャブバンはスズキ・エブリイのOEMなので、悲しみの極みであります。だったら素直にスズキのディーラーに行ってスズキのエンブレムがついたエブリイ買ったほうが気分はいいんじゃないのか。


三菱 ミニキャブバン(公式)
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/minicab_van/index.html



現行のミニキャブバン

ミニキャブバン、立派な三菱のスリーダイヤマークがついてるのは嬉しいけど、スズキ製です。




むかしはミニキャブも三菱がオリジナルで造っていたからかっこよかったんだよ。ミニキャブエステート4WDとかいって、まさにミニ・デリカの風格があった。



ミニキャブ

まさに軽版デリカ、ミニキャブエステート4WD。




こっちが無敵の本家4WDワンボックスカー、三菱デリカ4WD。マジで、本当に、このデリカが登場した時はすべての車好きが度肝を抜かれたんだよ。デリカは1BOXとしてありえない歴史をつくった伝説の名車なんだ。



デリカ4WD

キング・オブ・1BOX、デリカ4WDのかっこよさは異常。




三菱の現行の商用車はスズキのOEMになってしまったから手の打ちようは無いのかもしれないけど、いちおうミニキャブの名を冠しているのだから、なんとかミニ・デリカ4WD路線を貫いてもらえないだろうか。生まれついての三菱ファンとしてはね、いまは非常に寂しいんだよ・・・

ということで「軽のマニュアルに乗りたいなら商用バンかトラックを選べ」っていう結論に達して脱力しているところです。あえてミニキャブトラック買うぐらいならスズキのスーパーキャリイを買ったほうがいいわ。スーパーキャリイ(グレードX)なら、ノンターボで高低速2段切替え式・デフロック機構付きのパートタイム4WDで5MTっていう私の理想の車が買えるんだよ。ただし(繰り返しになるけど)トラックだけどね。軽トラじゃドライブデートもままならないよね。

私の人生、どうしてこうなったんだ・・・



ヤマト運輸さんの軽バン

バンならヤマト運輸さんのベージュと緑のマシンが一番かっこいいと思うよマジで。














#4
2022年1月18日(火)
「私に運転できる車が無い!」


前回までのモモ通で、乗りたい車の話を書き綴っております。なんか読者のみなさんも「何を面倒くさい事を言ってるんだコイツは」みたいな気持ちになってきたと思いますが、私は決して「注文の多い客」ではないのです。訴えていることは非常にシンプルであります。端的に言えば


「自動車教習所で習った通りの操作で運転できるシンプルなマニュアルシフト車に乗りたい」


という、ただ一言に尽きるのであります。これにいくつか条件がついて:

・できるだけボディサイズ、排気量ともに小さい方がいい
・NAエンジンに乗りたい(ターボ車が苦手)
・仮に四輪駆動車が選べるのなら、四駆のメカには若干こだわりがある

という、ただそれだけであります。ヤング時代にNAエンジンの三菱パジェロミニに乗っていた、ということで私の好みを察していただければ幸いでございます。

要するにクラッチペダルの無いオートマチック車に「怖くて」乗れない不器用な奴、という認識で間違いありません。ついでに「足踏み式」とか「電子式」とかのパーキングブレーキも無理だと思ってください。パーキングブレーキは左手で操作する昔ながらの機械式サイドブレーキじゃないと絶対にダメです。

で、今の時点でサイズ、排気量共にちいさい「軽自動車」にこだわるならワゴンRもしくは商用バンorトラックしかない、というのが前回までのお話しであります。

軽自動車に限らなければトヨタやマツダがマニュアルシフト車をつくっている、というので調べてみたがトヨタはスポーツモデルばっかりだしマツダはデカいしで「私の好み的」にワゴンRには到底及ばなかった。



カローラアクシオ

トヨタのカローラアクシオ。5速マニュアルが選べる。







カローラアクシオ(リヤ)

排気量1500ccでヨイのだが車のボディ幅が1695mmもある。小型車枠(5ナンバー枠)いっぱいではないか。デカすぎる。




マツダは「マツダ2」という車がラインナップで一番コンパクトで、排気量1500ccの6MTとのことなのだがこれもボディ幅が1695mm。早い話が、かつての5ナンバー・クラウン並である。細い道で車同士ですれ違う時に苦労しそうだ。却下。

私としては三菱ミラージュが、製造国であるタイ王国内では5MT仕様を販売しているのを、ぜひ日本にも導入してほしいと思う。



ミラージュ

三菱ミラージュ。全長3885mm、全幅1665mm、全高1505mm。まさにコンパクトカー。







タイ仕様のミラージュ

タイ国内ではミラージュも5MTが普通に買えるのだ!!なんともうらやましい話だ。




しかし日本国内で買えないのでは意味がない。いくら騒いでも無駄である。こうなるともう、最後の希望はスズキのジムニーしかない。ご存知のように、軽自動車のジムニーはターボエンジンを積んでいるので、より大排気量のNAエンジンを積んだ「ジムニーシエラ」を見てみよう。

私のヤング時代はジムニーの大排気量モデルといえば1000ccエンジンを積んでいたものだが、その後1300ccにアップしたりと着々と進化を遂げて現在のシエラは1500ccの4気筒エンジンを積んでいるという。すごいな。気になるボディ幅は私の嫌いなオーバーフェンダーを装着していることでだいぶ大きく見えるが、1645mmだというからヨシとしよう。



ジムニーシエラ

黄色だよ!NAエンジンだよ!5MTだよ!4WDだよ!




ジムニー及びジムニーシエラはまごうことなきクロカン四駆でありますから、私の「四駆大好き魂」にもスイッチが入ってしまうのです。私が真っ先にチェックしたのは、フロントホイールのハブがどうなっているかであります。

少しマニアックな話になりますが、フロントのフリーハブの切替機構がマニュアル式かどうかを知りたい。ジムニーであれば、理想はマニュアル式のフリーハブを装着している事であります。二輪駆動で走っている際に、ハブをフリーにして無駄なシャフトの回転をおさえて日常的に使用し、いざ悪路に入るときにはいったん車からおりてフロントのハブをフリー状態からロック状態に手作業で切り替え、そののちに四駆に切り替えるとフロント側のプロペラシャフトもがっちりつながって作動する、という、当たり前の機構であります。オプションとしてこの作業を自動化する「オートフリーハブ」という部品があり、車からおりて手作業で切り換えなくても自動的にオンになるのですが、解除するには車輪を1周ちょっと逆回転させる(車をバックさせる)必要があり、使い勝手が必ずしも向上するとはいいがたいものであります。確実性を優先させると手作業でのマニュアル式切り替えの方が絶対的に使いやすい。

ところがジムニー&ジムニーシエラのウェブサイトを見ても、このフロントフリーハブについての記載が一切ない。オプションパーツカタログを見ても「オートフリーハブ」がない。どんな機構になっているのだ?私はジムニーのオーナーズマニュアルをダウンロードして読んでみた。

すると「エアロッキングハブ」という機構が採用されており、車から降りなくてもロックでき、バックしなくても解除できる、とある。なんだそりゃ?マニュアルにはエアロッキングハブの詳細については書かれておらず、ググってみても


「吸気側の負圧を利用しロック・アンロックを電子的に制御している」


などと意味不明で、ワタシ的に言わせてもらえば二駆・四駆の切り替えというとても大事な部分を「要するにエレキ化した」ということであって、本当にそんなものが信頼できるのか??という感じであった。

実際ネットで調べてみると「ジムニーで四駆に入らない」というトラブルが散見され、そのいくつかの原因はこの「エアロッキングハブ」に起因しているのがわかった。

だ・か・ら!!

4WDはシンプルな機械式にしなきゃダメなんだよ。なんでもかんでもエレキ化すりゃあいいってもんじゃないのよ!!

っていうかそもそも、四輪駆動車のフロントフリーハブを電子制御する時代になっているということが衝撃であった。私もずいぶん浦島太郎状態になったモンだ。私の車の知識も相当古いところで止まっているなあ。ジムニーは硬派を貫いている、っていうのはある意味真実だけど、ちょっと目を離している間に私の知らないメカを満載するようになっていたのだな。私も、もはや最新のジムニーを理解できないレベルになったか。なんか寂しくなっちゃったヨ。

どうやら私でも安心して操れるジムニーは旧モデルじゃないとダメっぽい。中古車選びが避けられないのかよぉ(涙)。

っていうことで、自動車メーカーのウェブサイトを巡回してあれやこれやと悩んでいた訳ですが、どうやら私に一番向いているのは最初に取り上げたスズキのワゴンRだった模様。新車で買える唯一の選択肢だったということですな。

オートマチック車アレルギー、ターボエンジンアレルギーを克服しないと他の軽自動車には乗れないってことだ。まったくイヤな気分ですよ。軽自動車360cc時代に帰りたいとは思わないけれど、マニュアルシフトが当たり前に選べた1990年代あたりに戻りたいYO。



ホンダ・トゥデイ

1985年発売のホンダ・トゥデイ。私はこういうシンプルな車にマニュアルシフトで乗りたいだけなんだ。難しい事はひとことも言ってないんだ。わかっておくれ。以下、引用。




https://www.honda.co.jp/news/1985/4850910t.html
1985年09月10日

斬新なスタイルで居住性にすぐれた軽商用車「ホンダ・トゥデイ」を発売

本田技研工業(株)は、流れるような曲線をもつ低全高スタイルの採用と軽量・コンパクトな 水冷4サイクル2気筒エンジン(水平横置・545cm3)の搭載により、ゆとりのある居住スペースを確保した、斬新なスタイルの軽商用車「ホンダ・トゥデイ」を9月11日より全国のホンダプリモ店より発売する。(引用ここまで)


普通に運転免許を取っただけなのに、その通りに運転できる車が市場から消えていた。いつの間にか自分は少数派になってしまっていた。ここまで追い詰められた。意味が分からない。最近の車はつまらない。本当につまらない。










#5
2022年1月21日(金)
「もう個人的には4輪は要らない、という結論(仮)」


そんなわけで、前回までのモモ通で長々と語りましたように、年末あたりからお正月のお休みにかけて「車に乗りたいけど今の時代はマトモに乗りたいと思える車が無い」という状態で、鬱々・悶々としていたのでありました。



ストラトス

車なんか嫌いだ!!と言いつつ、いきなり好きな車の画像を貼るのだ。







DS

どうせ私好みの車はもう時代遅れなんだ!




まあ、今どきの車についてアレコレ調べるのは無駄な時間というわけでもなかった。現在市販されている車はオートマチック車の比率が圧倒的であること、パーキングブレーキも左足で踏んで操作するものや、電子制御で指先スイッチ操作になっているものが出ていること、そして車種でいえばミニバンやSUVが多数派であることなどがよくわかった。あと強烈にウザいのが、排気量は小さい癖に車幅が広いというだけで3ナンバーの車。非常に多い。ヘタクソが幅とってんじゃないよ!!品川区の住宅街の道幅の狭さをナメるんじゃないよ。

もう端的に言えば、私はオートマチック車の運転技法をいやでも身につけるよりほかに生きる道はないのだった。ありがたい先輩の助言によればCVTも昔のもの(1987年スバル・ジャスティとか)に較べると現代のものは格段に進化を遂げているというそうであります。私が抱いているCVTのイメージ、すなわち自動制御の為、望むようなギヤ比をとっさに選べず、峠の上り道でギクシャクするとか、下りでエンジンブレーキが効かせられなくて発狂する、といった事態は、CVTの運転技法を習得すれば克服できるのであろう。どうも昔のイメージが強くて、CVTというだけで、下りでパニクって絶叫しながらブレーキをパコパコ踏みまくる自分しか想像できないし、それにワインディングが加わったらもう完全に死亡って感じ。「ミナミコアリクイ、奥多摩に散る」的な。でももう、そんなことを言ってる場合じゃないんだな。練習してATに慣れるしかない。



プリウスのシフトレバー

某AT車。なんだこの意味不明なシフトパターンは。こういうのを見ただけでATはイヤになる。




ま、そもそも私自身が「月々の駐車場代が払えない」という理由で車を手放したことからアッサリ結論が出ることですが、いくら乗りたいと思っても、そもそも貧乏生活では4輪を所有することなど夢の夢なのだった。

そんなわけですから、実はひっそり、こっそりと「カーシェアリング」などについても調べを進めていたのです。ウチの近所にも比較的大きなカーシェアステーションがあって、街を走る車を見ていてもけっこう利用している人が多いのだ。


カーシェアリングのタイムズカー
https://share.timescar.jp/


しかし利用料金もけっこうバカにならないのである。むろん、車を買って駐車場代ほか諸々の維持費を考えればずっと安くおさまるとはいえ、まずは初期費用として会員カード発行量1,650円がかかります。そして個人プランで月額880円が固定費としてかかり、さらに車の利用料金(車種によって異なる)がベーシッククラスで15分220円であります。万が一の時の補償内容なども見てみると、いざという時の個人負担額(ノンオペレーションチャージおよびペナルティ料金)が非常に大きい為、リスクが計り知れない。無事故で運転して何事もなく返却できればよいが、些細なトラブルでもあればいきなり多額のお金が飛ぶ仕組みであります。

レンタカーなんかも借りる時点で「最初からついてたキズ」を、いざ返却時になって責任追及されたりするという非情に不愉快な思いをしたりする。だから借りる際の外見チェックは念入りに行う。店員がウンザリするほど、細かい傷も全部記入する。面倒くさい。馬鹿馬鹿しい。はっきり言って、車なんて借りるモンじゃない、と思う。自分で買ったものを自分で傷つけて笑ってごまかすぐらいが丁度いい。

また言うまでもない事ですがカーシェアリングで取り扱っている車はどれもみなオートマチック車であります。恐怖のCVT地獄。車種も私が乗りたい三菱ミラージュなんて無い。アクアだのヤリスだのフィットだの、わざわざ乗るためにお金を払いたくないような興味のわかない車ばかりである。それこそお金の無駄づかいである。車ならなんでもいいって訳じゃないんだよ、こっちは。

などという次第で私は早々にカーシェアリングの利用をあきらめたのでした。あえて借りてまで私は車に乗りたくはない。乗る必要もない。しょせん独り身である。それこそスクーターでも買ったほうがよっぽど自由に動けていいだろうと思う。



うさぎ

車はいらない!私はオートバイがあればいいよ!!




もう車はあきらめてオートバイ購入だけに目標を絞り込もうと固く決意しました。好きなオートバイを買って乗れればそれで充分。オートバイで余生を楽しもうじゃないか。

車に較べてオートバイはいいね。マニュアルトランスミッション搭載車があたりまえに売られていますからね。車では絶滅危惧種である「小型&小排気量のNAエンジンでマニュアルシフト」というのが普通にあります。普通です。これには感謝しかない。オートバイ最高ぅ。

それに、車のCVTに恐怖をおぼえながら乗るぐらいだったら、最初からスクーターのヤマハ・シグナスXあたりでいいんじゃないの?みたいなことをふと思った。4スト125ccクラスのスクーターだったらスロットル操作が走りそのものに直結するから峠の上り下りも楽勝よ。それこそ


「ウフフ。私をつかまえてごらんなさーい!!」


という気分で走ることができるというものだ。

まあ強いてバイクの弱点を挙げるならデートする時でしょうか。車で運転席と助手席でふたり並んで座ってキャッキャウフフと楽しく語らいながらデート、というのは無理になってしまう。もし仮にダーリンとデートする状況になったら、私の後ろにまたがってもらいタンデムするしか道はない。カワサキAR125Sみたいな昔の2スト車ならともかく、いまどきの非力な4スト125ccクラスでタンデムはさぞかしキツかろう。奥多摩から柳沢峠越えて山梨に「桔梗信玄餅」買いに行けますかね?エンジンが焼き付きそうです。

むろん「ダーリンもバイク乗り」ということならそんな余計な心配はなくなる。各自、じぶんのオートバイにまたがって一列になってツーリングすれば無問題であります。

私は次もちっちゃいバイク、125ccのホンダ・グロムに乗るつもりなのでダーリンが大型バイク乗りだったら一緒に走るのは辛いだろうな、とは思う。いやアタシ高速道路のれないんですぅ!ランチ場所に現地集合でいいっすかみたいな。現地集合・流れ解散デートでしょうか。現地で合流できなかったりして。なんのためのデートよ。



KLE250アネーロ

ド派手なカラーが魅力のアネーロ。免許を取って最初に乗ろうと思ったバイク。なかなか程度のいい個体がみつからず、しかも重量がありすぎて私のヘボ体力じゃ扱えなかった。




ということで、現時点では車はイラネ。そんな結論であります。がんばってバイク貯金に励もう!!グロム!グロム!!

ホンダのグロムを買って、ときどき喝を入れる程度に適度にエンジンを回しながらも小排気量エンジンに負担をかけすぎないよう日頃より心掛け、オイル交換やメンテナンスに気を配りつつ大事に扱って、末永く乗るのが夢であります。目指せ40年・走行距離40万キロですよ。「死ぬまで現役で野辺山高原ツーリング」が私の目標ですからね。

愛車を手放す悲しみをもう二度と味わいたくはないのです。










#6
2022年1月24日(月)
「アニメ方面からオートバイを語る」


去年の終わりごろから年明けにかけて「車に乗りたい病」を発症し、「軽のMT車に乗りたい」だの「乗りたい車がない」だの、ああだ、こうだとモモ通を綴ってきたわけですが、前回の結論(仮)で


私はもう車は要らないや
生涯にわたってオートバイさえ運転できればそれでOK


ということになったので、ちょっとだけ心の平安を得たところであります。将来、ホンダのグロムっていう排気量125ccの小さいオートバイを買って、これのボディ色を私のパーソナルカラーである黄色に塗り直し、玄関から家の中に引き入れて台所(っていうかワンルームなので事実上、居間)に保管するっていう計画を練っているんだ。出し入れの際に玄関の扉を開け放ったまま固定する方法と、部屋までの段差を乗り越えるスロープをどうしようかアレコレ考えている最中ですのよ。

以前住んでいた部屋は4Fだったのと地上に駐輪スペースがないという物件だったので、家から離れたところにわざわざ月極駐車場を借りていたのだ。オートバイを乗り出す&撤収して帰宅するまでに相当な手間がかかり、実に不便であった。月々の駐車場代も痛い出費だった。今はせっかく1Fに住んでいるのだからオートバイとひとつ屋根の下で一緒に寝たいではないか。

乗るたびに毎度、玄関からの出し入れをするのも相当面倒くさいだろうとは思うが、できるだけ良い環境で大事に保管して長く乗りたいと思うのよ。


ここでいきなり話は変わる。

その昔「超攻速ガルビオン」というロボットアニメがあった(1984年作品)。舞台は未来の地球。異星人との出会いによって地球は発展を遂げたが、地球人の野蛮さを警戒した異星人が地球人が宇宙に進出しないよう上空をバリアーで覆ってしまう。これにより地球ではいっさいの飛行メカを使うことができなくなり、かわりに自動車社会がおおきく発展する。

主人公は抜群の運転技術をもつ無宇(ムウ)と頭脳明晰・冷静沈着な麻矢(マヤ)の2人。私設警察チーム「サーカス」のメンバーとして、ロボットに変形するスーパーカー「サーカスI(ガルビオン)」に搭乗し悪の秘密組織と戦う、という筋書きであります。

その設定のかっこよさと、キャラクター原案が私の好きな漫画家「たがみよしひさ」氏ということで、私はこの作品に夢中であった。



オープニング

ガルビオンのオープニング。







ガルビオン

車がロボットに変形する。




残念なことに番組のメインスポンサーが倒産してしまい、アニメの放映は中途半端なところで打ち切りとなった。泣くに泣けない思いであった。

車がロボットに変形するというのはこの「ガルビオン」が私の中でもっとも思い入れがつよい作品となりますが、今日のモモ通のテーマは「車よりもオートバイに乗りたい」と言う事ですので、バイクにちなんだアニメをふりかえってみる。まず最初に思い出すのはなんといっても「機甲創世記モスピーダ」(1983年作品)であります。

異星人に奪われた地球を奪還すべく降下作戦が行われ、主人公と仲間たちはパワードスーツ状に変形するオートバイ「モスピーダ」に乗って戦いの旅を続ける物語であった。



モスピーダ

バイクといえばモスピーダ。




この「モスピーダ」も視聴率不振で打ち切りとなった(涙)。私の好きだったアニメ作品は、それ以外にもいくつか「打ち切り」の憂き目にあっている。「超時空騎団サザンクロス」とか「特装機兵ドルバック」とかね。「ゴッドマジンガー」も最終回は23話と24話を編集して無理矢理全23話として放送していたような記憶がある。

打ち切りの憂き目にあうことなく全51話、猛烈にパワフルに駆け抜けた名作「GetRide!アムドライバー」(2004年〜2005年作品)にもパワードスーツ的に合体するオートバイ型のメカ「モトバイザー・グリフォン」が登場し、これが大のお気に入りであったよ。



モトバイザー

整備中のモトバイザー・グリフォン。




アニメ「GetRide!アムドライバー」は平成時代で文句なしのマジ名作ですので、パワードスーツ&合体メカ好きな冒険活劇ファンにはオススメです。

あとは宇宙を駆けるバイク(笑)5台が合体・巨大化してロボットになる「銀河烈風バクシンガー」(1982年作品)も忘れ難いですね。国際映画社のJ9シリーズ大好き!!

というような感じで、オートバイ系のメカが登場するアニメにけっこう熱を上げてきたわたくしなのですが、そのルーツはなんだろうかと思いを巡らすと、やはり不朽の名作「科学忍者隊ガッチャマン」(1972年)ということになるだろう。G-3号「白鳥(しらとり)のジュン」は幼少時の私の憧れであった。



ジュン

科学忍者隊G-3号・白鳥のジュン。




ジュンは陸水両用の黄色いオートバイを駆る。オープニング曲の映像で水上を走り、ジュンがジャンプをして一回転したあと、ふたたびマシンに戻る姿が非常にかっこよかった。



ジュンのマシン

白鳥のジュンのマシン。




科学忍者隊の紅一点、普段はみんなのお姉さんのような役どころで、甚平を弟のようにかわいがりながら、ひとたび変身し戦場に在っては敵の戦闘員と果敢に戦い、爆発物のエキスパートとして活躍する。ジュンは私のあこがれの女性像であった。今になって作品をあらためて見直すと、まさに女の子として一番輝いているはずの青春時代をギャラクターとの戦いにささげ、隊長の健にたいしてはおそらく秘めたる思いもあったであろう描写をみていると実にかわいそうであり、それでも戦いに明け暮れる姿は涙なしには見ることができない。

ここからは余談であるが、私は子供心に悪の組織「ギャラクター」みたいな職場で働く人生はイヤだなあ、と思っていた。その後大人になって実際に社会に出てみると、勤めた職場は程度の差こそあれ大抵が「ブラック」というのであろうか、低賃金で理不尽にコキ使われる非道な職場ばかりであり、どこへ行っても「ギャラクター」の戦闘員のような日々を送ったのであった。ああ、世の中のほとんどの人がそうであろうと思う。つらいよねえ、労働生活。

あと、またついでの余談であるが、私は「ガッチャマン」にときどき登場し、科学忍者隊のピンチを救う謎の飛行機隊「レッドインパルス」の隊長が、幼少時の私なりに「好みのタイプ」であった。



レッドインパルスの隊長

かっこいい!!レッドインパルスの隊長。




正体を隠して正義のために戦うヒゲのオッサンである。私の「オヤジ好き」「オッサン好き」という嗜好は、すでに幼少時から発症していたことがわかる。私はたとえば、いまどきのジャニーズ事務所にいるような、ヘナチョコな感じのする流行りのイケメンにまったく惹かれないのである。蛇足ながら私の初恋の相手は「ツイスト」の世良公則さんであり、その思いは今日にまで変わらずに続いている。今も昔も、世良公則さんが私の中ではイケメンの代表である。

なんか話が思わぬ所に着地してしまいましたが、今日は私の「アニメとオートバイの関係」について語らせてもらいました。










#7
2022年1月31日(月)
「小径ホイールのオートバイが好き、という難病」


前回までのモモ通で、一言でいえば「私は4輪に乗る事をあきらめた」のでありました。ビンボ人の私がクルマを買って乗ることは今後もう無いであろう、という結論のもと、


「私にはオートバイがあれば、もうそれだけでヨイ」


という確信が加わったのであります。これにより心の平安を得たのでした。街を行くデカ車輪のSUVを見ても、3ナンバーのクソデカミニバンを見ても、


「ああ、いい車っスね」


とか言う心にもない感想をうわべだけ言ってのけ、すべての車をスルーするだけの心理的ゆとりを手に入れたわけであります。よその人がどんな車に乗ろうが私には関係のない話です。もう世の中の全ての車が許せるレベル。車に乗りたくてならない時期は街を走る車のほとんどがツマらないものに見えたのですが、あきらめた途端に車そのものがどうでもよく思えてしまった次第。



イヌ

私は心の平安を得て穏やかな表情を取り戻した。




代わりに、と言ってはナンですが街を走るオートバイは食い入るように見入ってしまう。新聞配達や郵便屋さんのスーパーカブから、オバチャンの乗る50cc原付バイク、果てはヤクルトさんの3輪スクーターまで羨望のまなざしで見入ってしまう状態になった。ああ私もオートバイに乗りたい。

私のヤング時代はいわゆる2スト・レーサーレプリカ全盛期であったが、原付免許を取得する人も非常に多かったので、50ccの原付バイクも車種が豊富にあった。スクーターばかりでなくマニュアルトランスミッションを搭載した車種もたくさんあった。レーサーレプリカ・ミニなんていうものも流行ったのですよ。どこが最初に仕掛けたのかはしらないけど、スズキがGAG(ギャグ)っていうのを冗談で出したらヤマハが軽く本気出す感じでYSR50を出し、それをタタキのめすべくホンダがムキになってNSR50を出した、みたいな流れだったような気がする。



レーサーレプリカ・ミニ

原付バイクが異様にもりあがっている時代もあったのよ。




車輪がちっちゃくて見た目がかわいいんですよね。250ccクラスの本格的なオートバイをギュッとデフォルメしたような、ちっちゃいオモチャ感がすごく私の好みでした。同級生の男の子たちがこういうミニバイクに乗って奥多摩方面に出撃し、青梅警察や五日市警察の格好の餌食となっていたものです。

やがてカワサキがKS-1、KS-2という「スーパーバイカーズ」(オンロード・オフロード混在のコースをレースする競技)のミニ版バイクを出して面白い風が吹き始めました。小径ホイール車の世界にオン・オフ両用ミニバイクの登場であります。そんな新しい時代が到来したさなかに私の「運命の1台」というべきヤマハTDR50、TDR80がデビューしたのです。



TDR80

私のかつての愛車、TDR80。




ヤマハTDRは水冷2ストエンジンを搭載し前後に12インチタイヤを履くという「後だしジャンケン」でカワサキが最初に出したオン・オフ両用のコンセプトでスペック的にアッサリと王座を奪ったのであります。カワサキはただちにKSR-1、KSR-2をデビューさせこれに反撃し、TDRを蹴散らし、その後も「名車」として長きにわたって2スト・スーパーバイカーズ・ミニの覇権をほしいままにしたのでありました。のちに排気ガスの規制が強化され2ストエンジンが消滅するまで小径車スポーツとして不動の地位にあったのだから凄い。



KSR-2

2スト最後の輝き、カワサキの名車KSR-2。




TDR50、TDR80は短命に終わったものの、私の中では「青春を彩ったオートバイ」として永遠の輝きを放っているのであります。

私は学生時代にアウトドアショップでアルバイトをしていた「ウエスタン東京・山育ちの野外活動バカ娘」でしたから、なにをかくそう未舗装路が大好き。悪路大好物。ダート大好き。そういう訳で一応「オン・オフ両用」をうたうTDR80は格好のおもちゃであった。多少荒れた舗装路など何のその、砂利道やフラットダートなら躊躇なく突っ込むしナンならガレガレの林道への突入も辞さないという、まさにカモシカ状態。アウトドアショップの先輩なんかは普通にオフロードバイクに乗っていたから林道にバイクで乗り込むことに抵抗がなかった。ただしTDR80はしょせん12インチタイヤのミニバイクなので、前輪はクイックに切り込んでしまうからダートではコントロールが難しいし、段差にはめっぽう弱かった。ちょっとした段差も乗り越えられない。よって山の中で倒したことなど数知れず。それすら楽しんでましたけどね。なんだかんだでTDR80は「オンロード9割・オフロード1割」ぐらいの割合でけっこうダート遊びをしたと思う。オンロードでは爆速だし、野山では無邪気に戯(たわむ)れることができたし、TDRには本当にいい想い出しかない。

ということでTDR80にすっかり魅入られた私は小径ホイールのスポーツ車が大好きなのです。

・見た目がかわいい
・身体との一体感がすごい(自由自在に操れてライディングが楽しい)
・取り回しがめちゃくちゃ楽ちん

しかし時代は移ろい、現在は小径ホイールのスポーツ車はすっかり人気がなくなってしまい、日本国内ではかろうじてホンダが「グロム」と「モンキー」を扱っている程度。私は現行のグロムが欲しいと思って貯金をしていますが、ネットで情報収集するかぎりそこそこ売れている車種ではあるものの、いつホンダが販売をヤメてもおかしくないジャンルの車種だと思うと気が気ではありません。新車を買って外装を私のパーソナルカラーの黄色にカスタマイズして乗るつもりですが、はやく買わないと入手できなくなるんじゃないかと焦るのであります。



グロム

ホンダ・グロム。これを黄色にして乗りたいんだ!!




ちなみにグロムは、かつて好きだったホンダ・モンキーRの現代的解釈だと思っています。ネイキッドのオンロード用スポーツバイクですね。



モンキーR

ホンダ・モンキーR。最高にイカしたデザイン。




グロムやモンキーRは純粋にロードスポーツですね。これでダートやガレ場に突入するのは無謀であろう。オートバイが腹(エンジン)を打って甚大なダメージを受ける未来しか想像できない。私自身はグロムを入手した暁には、千代に八千代に苔のむすまで長く大切に乗りたいと思っているから、ダート遊びは封印しようと思っています。のんびりと一般道を走りながら八ヶ岳方面を目指し、清里・野辺山周辺を走れたらそれでいいんだ。

そう、つぎに買うオートバイ・グロムは絶対に大切にしなくちゃいけない。というのも、現代の「カーボンニュートラル・ファシズム」の影響を受けて、将来125ccクラスのオートバイやスクーターは電動化が進むんじゃないかと危惧しているのですよ。EUあたりの環境保護キチガイが主導して行っている「化石燃料敵視」「内燃機関つぶし」の波は世界的にけっこう強力であるから、125ccクラスのガソリンエンジン搭載オートバイがいつまで買えるか、マジで不安しかないのだ。私は死ぬまでガソリンエンジンのオートバイに乗りたいの!!だからグロムは大事に乗るの!!

小径ホイール車好きという「難病」を患っている患者にとっては、将来をみこしてそろそろガソリンエンジンの小径・小排気量オートバイを買い増し(?)しておく必要があると思う。何しろ小径ホイール車はあまり人気が無いうえに、電動化の波がやってくるからだ。

そう考えると、いいようのない焦りが私をおそうのであります。ひぇ〜。










#8
2022年2月6日(日)
「ベトナム製スクーター、ルビアスGTXの思い出」


今日はいきなり雑談から入ります。「私の知ってるヤマハSRX250」じゃないタイプのSRX250を見かけました。丸目ライトじゃなくて角目でハーフカウルがついている。こんなモデルあったんだ!!みたいな。



ヤマハSRX250F

お!かっこいいオートバイ。




家に帰って調べてみたらどうやら私が好きなSRX250は二代目、1990年にフルモデルチェンジして登場した「3WP」というタイプで、この写真のモデルは初代1984年に出た「51Y」という型なのですって。緑、白、赤のイタリア三色旗(Tricolore italiano)のワンポイント・カラーリングが似合ってていいじゃないですか。2022年1月21日のモモ通で冒頭に画像を貼ったけど、今はなきアリタリア航空のカラーリングのランチア・ストラトスが私は大好きだったのでありますよ。この三色の組み合わせってマジ最強のかっこよさだわ。私に洗礼を授けてくださった神父様がイタリア人ということもあり私は骨の髄までイタリア贔屓です。サレジオ会ヨ・ロ・シ・ク!!



さてここからが今日の本題です。前回のモモ通で私は「小径ホイールのオートバイが好き」という難病にかかっていて、いまでは新車で買える選択肢がほとんどなく難儀な人生を送っているという話をしました。

かつてはヤマハTDR80という前後12インチタイヤを履いたミニバイクを嬉々として乗り回し、アタシはオンオフ両用なのよ!地の果てまでどこでも走れちゃうのよ!と叫びつつ未舗装路にも容赦なく突っ込んでいた訳であります。

しかしですね。真実をシンプルに申し上げますと、小径ホイールというのは「見た目がかわいい」ぐらいしか取り柄が無くて、オートバイとしての走行性能を考えたら「アリクイのウ●チ」並に役立たず、ダメな奴なのであります。

端的に言って安定性が悪く、段差に弱いのです。また同じ速度で同じ距離を走ると仮定した場合、より大きな車輪にくらべて無駄に高速で過剰に回転しなければならないため、タイヤそのものの消耗・劣化が早いだけでなく、中心の軸の部分も爆速で消耗してゆくのであります。エンジンの排気量が小さい事とあいまって、オートバイとしての耐久性は低い。

さらには車輪が小さい=外見が見るからにオモチャっぽいため、4輪ドライバーにナメられるという現実もあります。たかがミニバイクの分際で道路の真ん中走りおって、とばかりに強引に追い越しをされたりするほどです。

イヤイヤ。小回りがきくよ!という意見もあろうかと思いますが、小回りといっても別に威張れるほどのことではなく、普通に前後17インチのスーパーカブだって小回りはきくのである。

要するに小径タイヤで得することは全く無いと言っていい。

ちなみにですが現在、オンロード用オートバイは前後とも17インチのタイヤを履くのが一般的です。悪路走行を前提としたオフロード用オートバイは前輪が21インチ、後輪が18インチというのが主流でしょうか。ひとまわり小さいオフ車で、前輪19インチに後輪16インチというのもありますね。

私がTDRの次に乗ったヤマハYZF-R15は前後17インチのオンロードスポーツモデルでしたが、TDR80とくらべて実に素直な挙動で乗りやすい(コーナーリングで操るのが非常に楽しい)ので激しく感動したものです。悪い事は言わない、バイクに楽しく乗りたい人は黙って17インチタイヤのオンロード車を買うべきです(断言)。

目をスクーターに転じてみますと、まだ小径ホイールが多数派であります。50ccの原付自転車だと前後10インチが当たり前に残っているし、125ccクラスでも12インチや13インチが主流です。街の中をチョコマカと走るのがスクーターの主な使いみちですから、これはこれで問題はないのかもしれない。



私がYZF-R15に乗っていた頃の話ですが、点検に出している時はいつも代車で125ccクラスのスクーターを借りていました。ヤマハのアクシストリート(前後10インチタイヤ)もしくはシグナスX(前後12インチタイヤ)のどちらかを借りるのが常でした。しょせん代車ですから車種など問わないのです。手軽なスクーターで充分。ある時いつものように代車をお願いすると


「実はですね、今日はノドカさんが気に入りそうな面白いスクーターがあるんですよ(ニヤリ)」


とか言われて、ベトナムヤマハのルビアスGTXという125ccのスクーターを持ってきてくれました。なんでも「スタートダッシュがとにかく速い」のだという。そして珍しいことに前後14インチのタイヤを履いていて、これが実にスポーティな味付けになっていて「車体を倒しながらコーナーを攻めると超絶に楽しい」のだとか。

現地ベトナムではこのスクーターでレースが行われているぐらい盛り上がっているそうで、店のスタッフさんの間でも雑用で外出するときには取り合いになるほど人気で、そのスポーティな乗り味をぜひ味わってみてくださいとのこと。

欠点は125ccにしては燃費がいささか悪い上に燃料タンクが3.8リットルしかない為「航続距離」が思いのほか短い、そしてシート下のトランクスペースは浅すぎて書類ぐらいしか入らない、ということであった。

R15の点検が終わったら連絡しますのでそれまでルビアスで楽しんで来てください(ニヤリ)と言われて私はその妖しいベトナム製スクーターにまたがって店を後にしたのでありました。

走り出した瞬間、マジ笑いました。なにこの加速。話にきいた通り、スタートダッシュが超絶に速い。あっという間に法定速度を超えてしまうレベル。先頭で信号待ちして、青信号になった途端にピューとかいって走り出すと後ろの車がマジで瞬時にバックミラーの点になる。

通常、代車を借りているときは余計な走行はしない(万一事故ったりしたら面倒だもん)なのですが、ルビアスGTXの実力を試したく思って真夜中にツーリングに出かけました。もちろん夜に知らない道とか怖くて走れませんから、走り慣れてる横浜方面に向かったのであります。

スピードは麻薬、などといいますが確かにそういう部分はあるなあと思いました。とばすのは癖になって、感覚がマヒしてくるのであります。最初はとてつもない加速感にシビレていましたが、それが当たり前になってくるのだからおそろしい。ブレーキもよく効くので、ごくマイルドに表現すると「たいへんメリハリのある運転」をいたしつつ、ニコクを駆け抜けたのであります。



ルビアスGTX

ヨコハマに到着。




最初は横浜・本牧で引き返すつもりでしたがルビアスGTXの運転が思いのほか楽しいのでさらに三浦半島を南下する。今だから自白するけど夜10時を過ぎていたので道路の交通量もだいぶ少ない。もうこの先は給油するところはないな、というところでガソリンを補給し、まさかのミッドナイト三浦半島一周を決行しちゃった。

「不良」と呼ばれても否定できない走りで駆け抜けてゆく。良い子のみなさんは決して真似をしてはいけません、という行為におよぶ。要するにスピード超過であります。スクーターでコーナーを攻めたのはヤング時代に2ストのホンダDioで奥多摩に通ったとき以来であった。

14インチのホイールだとスクーターもこれだけ走るのか、と大いに感心しました。スクーターなのでギヤチェンジの必要がなく、スロットル操作だけで劇的に加速してゆく。ヒラリ、ヒラリと身軽によく曲がる。こんなに楽しい乗り物があるのかと心の底から思いました。許されるなら西伊豆スカイラインで「あばれ太鼓」したいレベル。テンション爆上げで気持ち良すぎて昇天しちゃいそう。体感的にはワタシ史上最速の乗り物、それがルビアスGTXでありました。

夜中の風を裂いてぶっちぎり、三浦半島を一周しました。飛ばし過ぎ&無茶し過ぎ、あとにも先にも、あんなに爆走したことは一度もない。もう二度としませんので神様おゆるしくださいと、今になっても懺悔するほどの悪行であります。若気の至りということで勘弁してやってください。そして結論として、私はスピードが出るオートバイに乗ってはいけない人間なのだということがよく分かった。



ルビアスGTX

スポーティなスクーターって言うのはある意味、もっとも手軽な麻薬であります。




やがて点検に預けていたR15を受け取りに行く日がきて、ルビアスGTXは無事に返却したのですが、


「このスクーター、マジ楽しかったです。スミマセンあまりにも楽しくて三浦半島ツーリングとかしちゃったんで走行距離がけっこうのびてます。」


と正直に自白したのは言うまでもない。すると「どうです普段使い用の2台目に。今ならカラーバリエーションも選べますよ(ニカッ)」by社長みたいな感じで、見せてもらうと本体価格がマジで安いので、本気で買い増ししようかと悩んだのです。R15の点検費用も思いがけず安く済んだし、今とちがって当時は比較的あたたかなフトコロ具合であったので乗り出し費用まで含めても即金で振り込めるぐらいだから、本当に衝動買いしそうになった。

でもさすがに2台所有となると置き場所の問題もあるし、定期点検や任意保険をはじめ維持費がそれなりにかかってくる。そもそも私は休日にオートバイで旅がしたい訳で、R15があればそれでよい。当たり前の話ですがコーナーリングを楽しみたいならR15のほうがずっといい。あえてスクーターに乗る用事もない。「走りを楽しむバイク」が2台あってもキャラがかぶるだけで使い分けに困る。

あとルビアスGTXの燃費の悪さと燃料タンクの小ささ、つまりは航続距離の短さは私の趣味バイクとして致命的な欠点に思われた。三浦半島を走っていても、燃料計の針がみるみる減ってゆくのは気になった。2ストの原付じゃあるまいし。要するに私の使用目的である「ゆったり優雅にバイク旅」には向いていない。

ということで購入には至らなかったのである。まあ、ルビアスGTXのスピードは「私がまたがったオートバイ史上最速」という印象だけが胸に残った次第であります。

そして話は半年後にとぶ。またしても愛車YZF-R15の定期点検の時期がやってきた。ショップに予約の電話を入れてみると社長が出て、さっそく点検のスケジュール調整などする。私は点検期間中は代車を借りるのが常でありますから、ルビアスGTXをまた借りられるかどうか尋ねてみた。つまりはその、あの麻薬級の走りを再び味わいたくなっちゃったのであります。すると思いがけない答えがかえってきました。


「実はあのスクーター、廃車になっちゃったんですよ。お客様がクラッシュさせちゃいまして・・・」


どうやら私と同様に代車として借りて、ついヤラかしてしまった方がいたらしい。私は容易に察するのであるが、乗ってみたら思いのほか楽しくてスピードを出してコーナーを攻めたのであろう。脳内で快楽物質がドバドバと出てヤング時代の魂がよみがえってしまったのであろう。「16歳の2スト原付マン」だったあの頃に戻ってしまったのだろう。わかるよ、私にはよくわかる。ルビアスGTXの変態的なスピードと運動性能はマジで麻薬であった。なおライダーさんは無事だったとのことでホッとしました。本当に笑えない話であります。私ももし三浦半島一周中に一歩まちがえば、あるいはその後ルビアスGTXを購入していたら、スピードの出し過ぎで最悪の事態を引き起こしていたかもしれない。

思い起こせば教習所に通っていた時に「適性検査」みたいなのを受けさせられたじゃないですか。いくつかの質問にYesかNoで答えて最終的に自分の性格がどういうタイプなのか判定するもの。あれで私は


「自信過剰で調子に乗りカッコつけるタイプなので常に周囲に注意を払うよう心掛け、スピードの出し過ぎや標識の見落としなどの交通違反に気を付けるべし」


みたいな趣旨の判定を下された過去があり、胸に手を当ててこれまでの人生を振り返ると思い当たるフシが多々あるのも真実です。だから、何度も繰り返しちゃうけど私はスピードが出過ぎちゃうようなオートバイに乗ってはいけないんだという自覚があります。

改めてルビアスGTXで深夜爆走した罪をここで正直に告白するとともに、あのような愚行は今後二度と繰り返さないと固く誓うのであります。

今後は安全運転を心がけて、ひとすじにライダーの模範を目指して生きていこうと思います。もういい年齢なんだから、若い人たちにとって生き方の指針となるような人間でありたいと本気で思うのです。

コーナーは「攻める」ものじゃなくて「流す」ものなのだよ(と、自分に言い聞かせるのであった)。

とりあえず思ったのは、スクーターって右手のスロットル操作だけで加速するので運転中は基本的に「ヒマ」なので、青信号ダッシュみたいなどうでもいい事を楽しむしかないんだよね。あれがよくない。運転中にヒマをもてあますからスピードを出しちゃったりするんだよ。やっぱりマニュアルトランスミッションのオートバイにまたがって全神経を運転に集中する方がいいや。そして、かつてTDR80に乗っていた時に当たり前にやっていたように、小径ホイールのミニバイクで先を急ぐことなくノンビリ走り、後ろから車が来たら左に寄って道を譲るぐらいのほうが私には合っているのだ。

ということで、私はスクーターは要らないや、というのが今日の結論であります。










#9
2022年2月10日(木)
「緑、白、赤のイタリア三色旗(Tricolore italiano)のかっこよさに今更シビレる話」


前回のモモ通では、そのむかし夜中にスピード違反しまくった反省文をひそやかに綴ったわけですが、今日のテーマはそのモモ通の冒頭で何の脈絡もなく貼ったSRX250Fの画像の話からつながるネタであります。まだ見てない方はこのページを上方にスクロールしてちょっと画像を見てみてくだされ。

私は今更古いオートバイに乗る気はさらさら無いのですが、白&赤を基調にしつつワンポイントで緑がいいかんじに配置され、ごく控えめな感じにイタリア三色旗のカラーリングになっているSRX250Fが、見れば見るほどかっこいいのであります。よくよく見れば時代相応の古い車体でシート部には変なリペアがしてあったりハンドルのグリップが悲しく変色したりしていて、どうみてもくたびれた古バイクではあるものの、この「ちょっぴりイタリア風味」な感じがすごく私の心に刺さる。見た目のヨレヨレ具合(失礼!)はともかく、カラーリングにものすごく惹かれる。

緑、白、赤のイタリア三色旗(Tricolore italiano)というのは問答無用でかっこいいのだから仕方がない。この配色ならまずハズレがない。かつて上野動物園にて運行していたモノレールだって、かっこよかったじゃないか。



上野動物園モノレール

モノレールがイタリア三色旗ですよ。




私は自分のパーソナルカラーが「黄色」でありまして、オートバイに限らず基本的に黄色が好きというか、もはや私の精神、魂そのものが黄色いのであろうと思うほどに「黄色を愛して」いるのです。幼少時、ものごころついた時から黄色が好きであった。黄色のクレヨンばかり消費していた。黄色好きは理屈ではないのであります。神様が私を命あるものとしてこの世に送り出す時点で「そういう設定にした」としか考えようがないのであります。

ということでオートバイに乗るなら黄色以外は眼中にないというか、私が乗るべきオートバイは黄色であるべきだという固定観念のようなものが不動のものとして確立されちゃっているのです。

たとえがテレビアニメで恐縮ですが「機動戦士ガンダム」(1979年)にシャア・アズナブルという仮面の人物が出てきます。彼は「赤い彗星のシャア」と呼ばれており、自分の搭乗機を赤(っていうかむしろピンク色じゃね?)に塗っていて、幾度となく主人公のガンダムの前に立ちはだかるのでありました。

要するにあんな感じヨ。私の場合は黄色なわけよ。

私の最も好きなガンダム作品のひとつ「機動戦士ガンダムAGE」(2011年)の登場人物で、私が恋焦がれたウルフ・エニアクルという「よき先輩」「よき隊長」的ポジションの超かっこいいキャラクターがいるのですが、彼のパーソナルカラーは白であり、専用の白い機体で戦場を駆けるのであります。私は彼の搭乗機「Gエグゼス」のガンプラを部屋に飾っているほどに惚れています。ただ残念なことに、白一色(いちおうワンポイントで盾に彼のパーソナルマークであるオオカミの赤いシンボルが入っている)の機体はディスプレイしていてもいささか地味に感じる。



ガンプラ

「白い狼」ことウルフ・エニアクルの機体、Gエグゼス。







Gエグゼス

パーソナルカラーは大事!!




余談ですがガンダムAGE第2部「アセム編」での、月日が流れてオッサン化したウルフさんのかっこよさはマジで私のハートをわしづかみであります。数あるガンダム作品を全部ひっくるめて一番好きな男性キャラです。オッサンキャラ大好き。誰かが言っていたけれど、オッサンがかっこいいガンダムはいいガンダム。



ウルフ・エニアクル

オヤジ好きな私の心をキュンキュンにしたウルフさん。




興味ある方はこちらへ:

機動戦士ガンダムAGE(公式サイト)
http://www.gundam-age.net/index.html


話がだいぶ脱線したので緑、白、赤のイタリア三色旗(Tricolore italiano)の話題に戻りますが、要するに私は「黄色の魂を持つ身」でありながら、イタリア国旗色のオートバイもかっこいいんじゃないか?むしろアリなんじゃないか?っていう「揺れる思い」を抱き始めてしまったのである。

これは歴史的な事件であります。ある意味おそろしい事件であります。大げさな表現かもしれませんが、信仰が揺らぐ感じですかね?なんか不安になる心地である。人生の指針を見失いそうな感じ。

誰かに打ち明けないと心がザワついてナンか不安だ、というほどになってきたのでバイク乗りの友達に「いやぁ突然イタリア三色旗カラーのオートバイに心が揺らいじゃってさ。どうしたもんかねー」と話したら

「もう大型二輪免許取ってイタリアのバイクに乗りなよ。DUCATIとかで普通に選べるんじゃないの?」

とか言われてしまった。確かにDUCATIあたりなら普通にトリコロールがありそうなイメージである。しかしネットでちょっと検索してみたが、イタリアのオートバイメーカーだからといって安直にトリコロールモデルをポンポン出しているわけではないのだった。というよりむしろ、露骨にトリコロールなどめったに無い。



DUCATIパニガーレ

DUCATIパニガーレ。こんな怪物、恐ろしくて乗れる訳がない。




そもそもここまで強烈に全身全霊をもってイタリア色をアピールする必要はないのであります。最初にSRX250Fの画像の話をしましたように、あくまでも白いボディカラーがメインで、ワンポイント的にイタリア三色旗が入るぐらいがいいのである。その塩梅を、わかっていただけると嬉しい。

ここで私の脳裏によぎったのが昔なつかしいヤマハのFZ250 PHAZER(フェーザー)であります。1985年デビューのオートバイです。



FZ250フェーザー

ヤマハFZ250 PHAZER。デザインがかっこいいです。




このバイクは白赤を基調として黒のラインを入れていますが、うまくアレンジすれば控え目なイタリア三色旗にできそうじゃない?とか思ったのです。でも冷静に考えるまでもなく、それこそSRX250Fと同じぐらい古い車両など今さら手は出したくないよ。

いいこと思いついた!!要するに白いオートバイを買ってイタリア国旗のステッカーをペタッと貼ればいいんじゃないの。その程度の作戦で私のささやかな欲望は満たされちゃうんじゃないですかね。イタリア国旗のステッカーぐらいなら探せば容易に入手できそうな気がするじゃん。グッドアイデアですよご隠居!!

ということで若干興奮してきたので、この話は次回につづきます。










#10
2022年2月13日(日)
「まさかの白いオートバイ探し?」


前回のモモ通で緑、白、赤のイタリア三色旗(Tricolore italiano)のカラーリングをまとったオートバイが急に好きになってしまった話を書きました。あくまでもボディは白がメインで緑と赤がワンポイント的に差し色として入ってるぐらいがかっこよい。その塩梅が難しい。そして「単純に、白いオートバイにイタリア国旗のステッカーを貼って乗れば解決じゃないか?」という謎結論に達したのでありました。

ううむ。白いオートバイか。普通、「白いオートバイ」と言ったら、コレを連想しますよね?



白バイ

警察の白バイ。




まさに文字通りであります。白バイか・・・。公道最強の存在。いやぁ、確かに白バイはかっこいいんですけど、いやその、これは、ちょっと。違うのよ。

改めてそう言われてみると、普通にシンプルに白いオートバイって無いような気がするんですがどうなんでしょうか。純白のカラーリングをまとったバイク。おまわりさん以外に見た事あります?

スクーターなら普通にありますね。私自身、学生時代は白いホンダDio(ディオ)に乗っていました。クラスメイトから「便器!」とか「アヒル!」とか「月光仮面!」とか言われてさんざん馬鹿にされたけれど、私自身はまあまあ気に入っていました。当時はどっちかというと派手なカラーリングやパステルカラーのスクーターが流行していたのです。私だって許されるなら黄色いスクーターに乗りたかったよ!!よりによってなんで便器みたいな白を選んだかと言うと、ショップで「旧モデルの売れ残り(オプション品の前カゴ装着済)」が爆裂に安くなっていたからであります。同時にヘルメットも買わなきゃならなかったので限られた予算ではそれしか手が出なかったの(涙)。

いまでも交番の横に置いてあるおまわりさんのスクーターは白いですよね。新聞配達で使われてるスクーター(ヤマハのギア)も白い。スクーターなら白ボディは決して珍しくは無い。でもスポーツ車なんかだと、私は全然イメージができない。警察の白バイしか浮かばない。あらためてネットで検索してみたけど、やっぱり白いオートバイは少ないように感じました。



GSX-S1000F

スズキGSX-S1000F。ホイールとデカールの差し色が青なので、むしろフランス国旗のトリコロールにするべきでしょうな。







Z650

カワサキZ650。こっちは差し色として赤が使われているから、うまく緑を入れればイタリア風味にできそう。




こうして、じっくり探してみれば、白いバイクもあることはあるんだナという感じです。上に載せたカワサキZ650は前回私が載せた部屋に飾っているガンプラのGエグゼスに通じるかっこよさがあります。白&ダークグレーをメインに赤の差し色だからでしょうか。

っていうかまさかのカワサキが白いオートバイを出しているっていうのが意外過ぎて猛烈に感動しています。カワサキといえばグリーンを真っ先にイメージする私としてはすごい衝撃です。写真で見てこれだけかっこいいとなると、実物はさぞかし魅力的でしょう。

そういえば昔、ホンダのVTR250で赤いフレームに白ボディというのがあったような気がするなあ、と思って調べてみた。



VTR250

ホンダVTR250。えーと(困惑)。




・・・なんか好みに合わないっス。残念ですけどVTR250はナシでお願いします。おかしいなあ。上のカワサキZ650の超絶なかっこよさからの落差がすごい。同じ色使い(赤フレーム&ボディ白)でも、ずいぶんと受ける印象が違う。これはもう純粋にカタチ的な面での好みの問題であろう。

せっかくなので、コトの発端として一番最初に私が「良い」と言ったSRX250Fの画像を再掲載します。



SRX250F

ヤマハSRX250F。この絶妙なイタリア感、わかってもらえます?




やっぱこのSRXが問答無用でかっこいいのですよ。さりげなくイタリア三色旗。本当にいい配色と思います。この味わいはどうやったら出せるのであろうか。単純に白、もしくは白&赤のオートバイを探せば簡単にマネできる境地ではない。興味ない人からしたら「イヤイヤもはや何を言ってるのかさっぱりわかりませんけど!どれも一緒に見えるんですけど!!」という感じですか。ここまでくるとマニアックすぎてさすがのモモ通読者の皆様もついてこれないレベルかもしれませんね。ううむ。

ええい面倒な奴だな。お前はもう、交番の横にとまっている白いスクーターを買ってイタリア国旗のステッカー貼れよと言われそうであります。いやだいやだ。スクーターはいやだ。スクーターだったら黄色いベスパじゃなきゃ絶対いやだ(ジタバタ)。ということで今日の結論。

白いカワサキZ650マジかっけえ(私乗れないけど)。










#11
2022年2月16日(水)
「私はまだ白いオートバイ探しを続けるのか?」


前回のモモ通で、イタリア三色旗の話がビミョーな方角に傾いてまさかの白いオートバイ探しに突入した私であります。

スクーターを別にして、白いオートバイもまあ探せば「無い事もない」という感じで、前回はカワサキZ650かっけえ!などと叫んで終了したのであります。しかし私は普通自動二輪免許なので排気量650ccの大型バイクは乗れないし、乗る気もない。

考えてみて下され。オートバイの排気量が650ccってどういう事よ。あのね、世の中には「軽自動車」っていうのがあって、660ccのエンジンで4輪が走るんですのよ。軽自動車なら4人乗れて荷物も積める。そういう排気量ですよ。

それこそ車と変わらない巨大な排気量のエンジンの前後に車輪をくっつけてオートバイにして、生身の身体むき出しのままで跨(またが)って走るなど私に言わせれば正気の沙汰ではない。

そんなデカいエンジン使うならいっそのこと4輪に乗りますよ私は!軽自動車の方がいいですよ!というのが率直な気持ちです。大型バイクというのは私の思い描く「身軽な一人旅の相棒としてのオートバイ像」からかけ離れた異次元の存在なのです。

私はヤング時代に鉄道で「輪行」しながらランドナーっていう旅行用自転車で一人旅に明け暮れるという「若い貴重な時間を無駄に旅に費やしたダメ人間」ですから、オートバイに関しても自分の技量や体力で自由自在に扱えて、仮に旅先で倒しても自力で無理せず引き起こせるような、極端にいうなら自転車の延長のような「細くて軽いオートバイ」にしか興味が無いのです。

なので次に乗りたいバイクは125ccのホンダGROM(グロム)ということになっております。12インチホイールの小径車ということで見た目が好みだし、フルモデルチェンジして2021年に登場した現行モデルは各方面からの評判も上々だし、この車種以外に候補はありえない!!って感じです。これを買って私のパーソナルカラーである黄色に塗って清里・野辺山高原周辺を走るのが夢です。今はその夢を実現するためだけに生きていると言っても過言ではありません。


ホンダGROM(公式)
https://www.honda.co.jp/GROM/


現時点ではカラーバリエーションとしてはシルバーとブラックが販売されています。驚くべきなのはサーキットを走るレース用のベースモデルも売られている事でしょうか。


HRC GROMレースベース車(HRC公式)
https://www.honda.co.jp/HRC/products/machine/grom/



GROMレースベース車

一般公道での走行はできないレース用GROM。




GROMがオンロード・スポーツ車としてそれなりの資質をもっている事がうかがえるのであります。正直な話、私はGROMが不人気車だったらどうしようと心配していたのであります。人気がなくて販売不振でラインナップから消滅となったらショックで立ち直れない。しかしネットで動画など見ていてGROMがむしろ「けっこうな人気車種」「根強いファンが多数いる」「カスタムパーツ類も豊富」であることを知って嬉しく思っている位なのですよ。当面は安泰かな、みたいな。

さて上記のGROM公式サイトを見て画面を下にスクロールしてゆくと、前のモデル(2020年モデル)に白赤のカラーがあることがわかった。ここでようやく、前回のモモ通の話の続きになるのであります。



赤白のグロム

おお!赤と白のツートーンカラーだ!!




おお、こうして見ると旧モデルのGROMもなかなかカッコよいではないか。形状としてはなんかずいぶんカクカクしてる感じですね。精悍な印象があります。ネット上でオーナーの声を集めてみると、現行モデルよりもこちらのほうが見た目が好みだという人がけっこういるみたいです。

ここで私は思ったのよ。

新型(現行モデル)が登場した際、「エンジン新設計」「トランスミッションが5速化(旧型は4速)」「ABS標準装備」等々で、まあいわば劇的進化を遂げたわけであるから、ひょっとしたら旧型の価値がさがって中古市場価格がそれなりに下落したというようなコトはないのか?と。

これまで全く関心が無かった旧型についてちょっと調べてみました。初代GROMは2013年に登場。ボディカラーは黄色も選べた。外見が大きく変わったのは2回ですね。現行モデルは3代目ということです。途中、細かな仕様やカラーバリエーションの変更はたびたび行われている。歴代モデルの詳細はこちらのサイトに詳しい。


BikeBros.(バイクブロス) ホンダグロム歴代モデルの型式・諸元
https://www.bikebros.co.jp/catalog/1/199_1/#spec_top


いくら黄色が好き&旧モデルなら黄色が選べると言ってもあえて探して中古車を買う気分にはなれなかった。私の持論では「バイク選びはショップ選び」なのであります。購入後のバイク生活が楽しくなるかツマらなくなるかはずばり、買ったお店で決まると思っています。

私は過去に中古のTDR80を買ったわけですが、この時の経験に懲りているのであります。TDRのときは中古車検索サイトで隣県のお店で売られているのを見つけて電車を乗り継いではるばる出向いたのでありました。もう二度と行かないような場所です。何しろ古いオートバイでありますから、いざ買って乗ってみたら調子悪いところがボロボロと出てくる。ある日スピードメーターが動かなくなった時に、すぐ近所のバイク屋に修理をたのもうと持ち込んだら


「ウチで買ったバイクしか診ません」


と冷たくあしらわれ、さりとて買った店にまた行く気力もなく、途方にくれたのであります。その時は店員さんの面倒くさそうな態度もあってかなりカチンときたけれど、のちに自分自身がオートバイ生活をある程度送るようになってからは、その近所の店の言い分もわかるように思う。

どんな経緯をたどって誰がどんなふうにいじったかわからないような「素性の知れないオートバイ」をいきなり持ち込まれて調子悪いから面倒をみろと言われても、正直言ってトラブルの原因究明だけでも大変な手間がかかるだろうし、その後また何か別のトラブルが起こったときに責任を押し付けられてもお店としては困るだろう。

ましてや私はオートバイのメカに関しては素人である。自分で整備できる技術をもった人ならともかく、基本的には乗ることしかできず点検・整備はショップ任せな私のような人間は、安易に中古車なんて手を出すべきものではないのだ。信頼できるお店で新車を買って、店員さんのアドバイスにしたがって慣らし運転をして、きちんと定期点検に出すのが一番よい。というか、そうするしか道は無い。

私はヤマハ党であったから、TDRから乗り換えた後は神奈川県にあるYSPにお世話になっていたのです。次はホンダのGROMを狙うということでホンダのお店探しからスタートすることになりました。

すると、とてもありがたいことにオートバイの話を通じて知り合った方からホンダ取り扱いショップの情報をいただきました。これが非常に驚いたことに私の生誕の地である横浜の、モモンガ母の実家のすぐ近所でありました。住所的に、っていうかバス停的にピンポイントでモロに実家。すごい偶然というかめぐり合わせであります。祖父、祖母、叔父の思い出が懐かしくよみがえって泣きそうになったレベル。

私がいま住んでいる所からのアクセスも良いので購入後の点検整備も安心してお願いできそうです。充分にお金を貯めたら改めて紹介していただいた上でそのお店を訪ねて、新車でGROMを購入しよう!!と決めたら気分的に非常に楽になったのであります。買うべきお店が決まる、というのはそれだけで大きな一歩です。安心感がハンパない。

まだそのお店でオートバイを買った訳でもないのにこんな事を言いきってしまうのもどうかと思いますが、今回のように自分の身近な人が縁を結んでくれたような「安心して行かれる近所のお店」というのが一番よいのです。仮に、そんなショップが取り扱っている中古車なら購入候補に挙がる可能性もあるけれど、何の縁もゆかりもない遠方のお店で経歴の不明な中古オートバイを買うなんて冒険はもう二度としたくはない。

・・・などと思いながら、せいぜい市場価格をチェックする程度で中古車検索サイトを見る。やはり昨今の中古バイク価格の高騰はGROMにも及んでいるようで、旧型は思ったほど安くはなかった。というか、それなりに人気もあるのでどれも相応の価格という感じであった。年式が新しいモデルはかなり高額であります。あ、でも白はかっこいいね。前々回、部屋に飾ってるガンプラの話を書いたけど、ガンダムAGEに登場するウルフさんのGエグゼスっぽい雰囲気がある。



白いグロム

あら!旧型の白かっこいいじゃない!!




そんな具合で中古車検索していたら、ホイールとブレーキキャリパーが金色の白グロム2018年型を発見。走行距離が15,509Kmとけっこういってるけど車両価格が税込29万7千円と魅力的。今は新車の入手が困難な状況だから「つなぎ」としてこういうのを買う選択肢もアリではないか?などと思う。掲載写真を一枚ずつ舐めるようにチェックし、色はこのまま白でいくとすれば登録の諸費用やら自賠責やら任意保険やらモロモロ込みで36〜37万円ぐらいでいけるかな、などと思いつつさいごに販売店の名前を見て仰天。アレ?ここってさっき話した横浜のショップじゃない?マジで?

よくよく調べてみるとそのショップは横浜で3つの店舗を展開しており、そのうちの別店舗の取り扱いであった。あーびっくりした。母の実家近くの店舗だったら危うくセカンドバイクとしてこの白GROMを買うべく直ちに準備にとりかかるところであった。今は手元に1台目すら無いのにセカンドバイクってナンだよ・・・いいから黙って貯金して本命の黄色カスタムペイントGROMを手に入れるまで貯金を踏ん張りなさいよ。余計な寄り道してるんじゃないよ。

ということで私の「イタリア三色旗」ネタに端を発した白いオートバイを探せ!ムーブメントは意外な展開をみせつつ謎のオチで幕を閉じたのでありました。

結論。うむ!セカンドバイクのカラーは白もアリだな!!(←いいから黙ってさっさとファーストバイクを買え)

イヤイヤ。オートバイ2台持ちはライダー永遠のあこがれです。はい。










#12
2022年2月18日(金)
「オートバイ2台持ちを夢見る話」


前回「セカンドバイクに白の旧型グロムを導入したい」なんていう訳の分からない話をしましたが、今回のネタは要するに「できることならオートバイを2台持てたらいいな」というようなお気持ちの表明であります。

ミュージシャン、とりわけギタリストの方なら「演奏の目的に応じてギターを使い分ける」的な発想に共感してもらえるのではなかろうか。

フォトグラファーも異なる焦点距離のレンズをつけてメインカメラとサブカメラを使い分けたりしますよね。

オートバイの場合ですと、たとえば排気量が大きいバイクにメインで乗っている方が、近所を移動する気軽な足代わりとして使うために小型のスクーターやビジネスバイクに乗る、というようなケースを耳にします。



大型バイク

私には縁のない大型バイクの世界。




とても理にかなっている話であります。お気に入りの大型メインバイクで優雅に休暇を楽しみつつ、普段使い用・近所の移動の道具として小型2輪を使い分けるというのはまさに全方位死角なしという盤石の布陣になりますよね。こういう2台持ちは説得力があります。

あとは本格的にモータースポーツをやっている方だと、サーキット走行用のマシンと公道走行用のマシンを所有するというパターンがあるそうです。モトクロスをやっている方が「公道ではオンロードバイクに乗り、レースではオフロードバイクに乗る」という場合もあるとか。これも納得ですね。


ここから私の話になります。

私がそもそもオートバイに興味を持ったのは、学生時代にオートバイ冒険家である風間深志さんの存在を知ったからでありました。1987年のファラオラリーにヤマハのTDR(プロトタイプ)で出場してクラス優勝したというニュースが最初の出会いです。

ちょっと古い記事ですが、ヤマハ発動機の公式サイトで風間深志さんのことを紹介しているページがあります。私にとっては本当に憧れる素敵な存在です。興味ある方はこちらをご覧になってください。


55mph - 大人になって、バイクで「冒険」しましたか? みんな風間深志になりたかった。

世界的な冒険家である風間深志は、明快な“言葉”でバイクを語ることのできる数少ないライダーのひとりである。これまでの冒険の軌跡やインタビューを通し、改めてバイクの魅力に迫る。

https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/life/55mph/kazama/


感受性の豊かな思春期に「魅力的に生きかたを貫いて輝く人」に出会う事の影響と言うのはとても大きいものがあります。人生を左右するといってもいい。風間さんとの出会いが無ければ私はオートバイに興味をもつことは無かったし、ひょっとしたらその後「一人旅」をすることも「アウトドアショップで働くこと」も無かったかもしれない。

学生時代にアウトドアショップでアルバイトをしていた私は、風間深志さんのバイクでの北極点到達の偉業にひたすら驚嘆し、南極点への到達のニュースに歓喜したのでありました。

余談になりますが、私がヤマハのオートバイが好きなのは「ヤマハのデザインに気に入ったものが多いから」というのはもちろんなのですが、それ以上に


「風間深志さんの数々の偉業を全力でサポートした技術者集団」


というイメージが(感受性が豊かだったヤング時代に)強烈に焼き付いたからであります。おかげですっかりヤマハ党になってしまいました。

そんなこんなで「黄色好き」「風間深志さん好き」「ヤマハ好き」の私が、黄色いヤマハTDR80の発売に伴ってオートバイに乗りたい気分が絶頂に達したのは当然の事でありました。

しかしオートバイ運転免許の取得を家族から反対され、当時は涙を飲んでこれに耐え、ヤケクソになって代償行為として自転車で放浪する人間になってしまったのであります。その後家族の大幅譲歩案として「50ccのスクーターなら駅まで乗ることを許す」という許可が下りてホンダDioに乗ることができた。何しろ当時はウエスタン東京の山岳地帯に住んでいて、最寄りのバス停まで下山して10分、1時間に1本のバスで駅まで20分というところで生活していたので、スクーターに乗れたのはマジで助かった。おかげでバイクの気持ちよさを体感しちゃったから家族にナイショで奥多摩を走り回ったけどNE。

さてアウトドアショップで働いていた頃は、それこそ一緒に働いている先輩たちは「筋金入りの山男」にはじまって「カヌー男」「フィッシング男」「オフロードバイク旅男」なんていう濃いメンツなわけですよ。私は当時流行しつつあったアメリカ発祥のスポーツであるMTB(マウンテンバイクと呼ばれるオフロード用自転車)を入手し、林道や登山道を自転車で走破するという非常にイカれた行為に手を染めるようになった。マウンテンバイクブームは80年代の終わりごろから10年ぐらい続きましたかね?登山家とのトラブルが激増し社会問題となって、急速尻すぼみのような感じでMTBブームは終息しました。

そんな時代のアウトドア雑誌なんかではオフロード用オートバイでキャンプツーリングなんていうネタはよくありましたね。ヤマハセロー225と並んでホンダAX-1は登場頻度が高いオートバイでした。



ホンダAX-1

オンオフ両用バイクの代表、AX-1。




というような青春時代を経て、歳月が流れ、私は社会人になり念願の「普通自動二輪免許」を取得しました。最初のオートバイは若き日に憧れた黄色のヤマハTDR80(←もはや骨董品)のオンボロ中古車であります。気分はもうヤングな日々アゲインですよ。風間深志さんになりきって「TDRはオンオフ両用だZE!」と叫びながらフラットダートも林道も容赦なく突っ込んで、走破しては最大限の幸福感にひたっておりました。あちこちガタがきていてトラブルまみれのポンコツではあったけれど、まさに青春再びという感じで思う存分に走り回ることができました。今思い出しても、TDR80に乗っていた日々の記憶は眩しさに包まれています。

当然のことですがTDR80に乗っていた頃は「セカンドバイク」なんて必要が無かった。何しろ自分にとって理想のオンオフ両用バイクに乗っているのであります。他の車種を2台持ちする理由がない。

やがてトラブル続きのTDR80から、当時YSPが取り扱っていた輸入車であるインドヤマハ製YZF-R15の新車に乗り換えました。オールペイントで黄色にしてもらい気分よく再スタートであります。これがまた実にいいオートバイで、オンロードスポーツバイクでコーナーを流す操縦がこんなにも楽しいとは、と新たな感動に出会ったのです。排気量150ccの4ストエンジンがロングツーリングにぴったりで私を「新境地」へと誘ってくれる感じでありました。新車だからトラブルも無縁。輸入車ゆえの多少の苦労はあったものの、正式にYSPが取り扱っているということで維持管理の不安はなかった。

ところが。ある時いつものようにR15を定期点検に出すと、メカニックさんが不審そうに首をかしげて「どこかブツけましたか?」などとおっしゃる。なんでも前輪のジャダーがひどくて、割と深刻な修理になるという。むろん事故ってなどいない。心当たりと言えば前回の信州ツーリングでガレガレの林道を走破したことぐらいしかないので、正直にそう話すと、メカニックさんは呆れた表情になって

「それは駄目ですよ・・・そういうオートバイじゃないんですから、今後はオフロード走行はヤメてください。あと、ひとりでオフロードに行くのは何かあった時に大変ですから、誰かと一緒に行くようにして下さいね」

と言われてしまった。私としては、そもそもR15はフルカウルのオンロードスポーツタイプといえどもインド製のバイクであり、インドの路面状況など詳しくは知らないけど多少のダートなら問題ないでしょ位に軽く考えていたのであった。旅の途中であってみれば酷道、険道、崩れた舗装林道程度は当然ながら、フラットダートから石の転がる林道まで普通に走っていたよ。いけなかったかしら?



R15でダートを走る

あれ?アタシまたなんかやっちゃいました?




R15は長期入院となり修理は無事に済んだものの、修理費用はすさまじい金額でありました。なんか事実上フロント周りを大破させたレベルらしい。当時勤めていた職場での賞与が軽く吹き飛んでしまいさすがの私もダメージを受けました。そうか・・・オンロード用のオートバイで林道は駄目なのか。とほほ。

この時ですよ。私にはラフな道を走れるセカンドバイクが要るな、と思ったのは。

こうして振り返ってみるとTDR80がいかにすごいバイクだったかが分かる。いちおうはオンロード寄りの小径車といいつつも、曲がりなりにもオンオフ両用として私の走りたいと願うすべての道を走破してのけたのだ。おかげで私は憧れの風間深志さんになりきることができた。アウトドア派の私としては心身ともに充分すぎるほどに満たされたのです。TDR80はやっぱり奇跡のオートバイであった。

その後人生いろいろあって諸事情により私は心を病んでしまい仕事が続けられなくなり、当然オートバイも維持できなくなり、苦楽を共にしたR15を泣く泣く手放して私は廃人となったのであります。水面下深く潜行し、どん底をはいまわるような生活を送って幾年月。いまは再びオートバイに乗りたいという夢だけを心の支えにして人生の再出発に向けて力をふりしぼっているところであります。

なんにせよ次に乗ると決めたオートバイはホンダのグロムであります。サーキット走行モデルが出ていることからわかるように、グロムはオンロードバイクです。入手したあかつきには、大切にして長く乗りたいではないか。私と清里・野辺山周辺を結ぶ大切な旅の相棒として、末永く所有したいではないか。そんな大事なメインマシンで安易にオフロード走行など試みて、かつてR15のときにやらかしたような重篤な破損・長期入院修理など繰り返したくはない。

私にはオフロードも走れるセカンドバイクが必要だ(断言)。アウトドア活動のために相応の車種を追加したいじゃないか。ということで、グロム+もう1台という「2台所有」を夢見るわけであります。おわかりいただけましたでしょうか。



夢見る私の図

遠い目をして妄想中の私。夢はふくらむのであります。目指せ2台持ち!














#13
2022年2月21日(月)
「オートバイ2台持ちのネタ続き。オフロード『も』走れる偵察機が欲しいのよ」


前回のモモ通ではYZF-R15に乗っていた時代の経験から、オンロード用オートバイでダートを走るのに懲りた話を書きました。

私は旅をしている途中に魅力的な脇道を見つけたりすると「ちょっと行けるところまで行ってみようかな」みたいな気分になります。綺麗に整備されたトンネルのわきに旧道の入り口があったりすると、もう迷わずそっちに突っ込みたくなる。

もともと舗装林道が大好物でありまして、ときどきは舗装の荒れた路面を走ることなど日常茶飯事であります。単なる未舗装路、フラットダートはその延長にすぎない。いわゆる酷道、険道のたぐいはなんら不安を抱くこともない安定の守備範囲であります。

大きな石がゴロゴロしてそれなりにガレた道であるとか、本格的な山道になると、さすがに慎重に運転していたのでありました(結局走るんかい)。まあ、R15では普通に林道を走破したせいで修理に出したわけですけどね。

私が次に本命と考えて購入する気マンマンのホンダ・グロムは小径ホイールのオンロードスポーツ車であって、これに乗って大好きな八ヶ岳山麓方面に定期的に出かける生活を「歳を取って引退するまで」続けるのが私の夢でありますから、グロムで林道に乗り込むなんていう暴挙は断じてできない。せっかく黄色にカスタムペイントした宝物のグロムをオフロード走行によって大破・廃車なんて考えただけでも憂鬱であります。

ということで私はオートバイの2台持ちに憧れるのです。

2台目の役割としては、旅の「下見」に気楽に出かけられるようなマシンがいいね。ちょっとぐらいの悪路走行なら躊躇せずに行けるような、気軽なオートバイ。グロムの守備範囲をこえるようなアウトドア活動に使える道具のような車種がいい。

ひとまず私がぱっとイメージしたのは、2年前にレンタルバイクで乗ったホンダのクロスカブ110であります。当時はスーパーカブの、左手でのクラッチ操作が不要な独特の運転メソッドを習得してみたいと思って「ほんの気まぐれ程度」に借りたのでした。



クロスカブ110

ホンダ・クロスカブ110。黄色がイイね。




前後17インチのホイールをはいており、悪路での安定感や走破性はまちがいなく12インチのTDR80やグロムより上でしょう。しっかりとしたリアキャリアを備えるなど「アウトドアでの相棒」としても頼り甲斐がありそうな道具感があり、これならいい感じにグロムとの使い分けができるのではないでしょうか。

と思ったらクロスカブ110はすでに製造終了ですって。そして中古価格も軽く新車を超えるレベルに暴騰しています。なんてこった!!

ホンダにはハンターカブCT125っていう、よりオフロード向けっぽい車種もあるのですが、こちらは気合が入りすぎていてお値段的にもグロムをはるかに上回る高級車であります。セカンドバイクとして持つにはハイクラス過ぎる感じでお手軽感がまったくない。しかもすさまじい人気車種だそうで、昨今のバイク供給不足の状況では絶望的に入手困難だというから私には縁が無さそうであります。

ちなみに「普通のオフロード車はどうなの?」っていう意見もあろうかと思います。いまは競技用車両を除いてオフ車(トレール車)をラインナップしている国内メーカーはホンダCRF250L(599,500円)とカワサキKLX230S(506,000円)の2車種しかありません。



ホンダCRF250L

ホンダCRF250L。水冷単気筒のエンジン搭載。







カワサキKLX230S

カワサキKLX230S。こちらは空冷単気筒。




すでに製造終了して久しいけれど、かつてはヤマハがWR250Rという超絶スペックのバケモノマシンを販売していました。特別色の黄色はあまりにもかっこよくてショップで気を失いそうになったレベル。またがらせてもらったら全然足が地面に届かなくて降参しました。



ヤマハWR250R

ヤマハWR250R。オフロード界のYZF-R1と呼ばれていました。




実際のところを言いますと、オフロードバイクは混雑する街中のダラダラ走行に向かないのであります。悪路走行を前提にしているため巨大な車輪を装着している上にサスペンションのストロークも長く、また最低地上高も高く設定されております。当然ながらシート部分の高さもハンパではなく、またがると足がまともに地面に届かないので発進・停止をくりかえすような混雑する都内の一般道では運転そのものが苦役になります。こういったモデルはあくまでも本格的にオフロードバイクを乗りこなす人が必要に迫られて公道を走るためのものであり、私ごときがセカンドバイクとして選ぶような「アウトドア生活をプラスアルファ的に楽しむためのおもちゃ」ではないのであります。

私としては125ccクラスで、ある程度の大径ホイールをはいていて、気軽に扱える安価なモデルがあるといいんだよなあ。クロスカブ110が製造終了っていうのは本当に痛いな・・・私の主要目的である「旅の偵察機」「ツーリングコースの下見をするためのオートバイ」としてはこれほど適任のバイクは無かったように思うのよ。とほほ。

これがですね。目を転じて例えばオーストラリア・ヤマハの公式サイトを見たりしますと、農業バイク(Agriculture Bike)というジャンルで"AG125"っていう私好みの小型オートバイがあったりするんですよ。


YAMAHA AUSTRALIA(公式)Agriculture
https://www.yamaha-motor.com.au/products/motorcycle/off-road/agriculture



ヤマハAG125

オーストラリア・ヤマハのAG125。




オーストラリアの農場で働く人が広大な敷地内を移動するための道具として乗るオートバイですね。実はその昔、日本でもヤマハAG200が販売されていた時期があったのですが、圧倒的不人気車ということであっという間に販売終了になりました。

オーストラリア・ヤマハのAG125は前輪19インチ・後輪18インチのタイヤをはき、ガソリンタンク容量は11リットルと巨大で、旅バイクとしては無敵なんじゃないかと思えてくるスペックを誇るわけですが、たとえばタンクキャップに鍵がない(←ガソリン盗み放題!)など、あくまでも農場(私有地)内で使う事を前提とした車種でありまして、仮に日本に個人輸入しようとしても費用がいくらかかるか分からない上に補修部品の入手さえできないシロモノになってしまうから、何のメリットもありません。せいぜい指をくわえてウェブサイトを見ているよりほかにないのでありました。

やはり私ごときがオートバイを目的に応じて2台使い分けるなんていう贅沢は許されないのであろうか。とほほ。



プレーリードッグ

セカンドバイクなんて贅沢、あきらめろこ。と言いたげなプレーリードッグ。














#14
2022年2月23日(水)
「オートバイ2台持ちの夢。ヒントは東南アジア製バイクにあり?」


ホンダ・グロムを次の本命バイクと心に決めて、将来は黄色にカスタムペイントした「アンちゃん専用グロム」で八ヶ岳方面に優雅なオートバイ旅をすることを夢見ている私であります。夏は避暑地でお嬢様をきどるのですよ。夏と言えば断然、高原ですよ。

で、おそらくはオンロードバイクであるグロムの弱点となるであろう「ダート走行」「アウトドア遊び」の道具として、セカンドバイクの所有を夢見ているのでありました。何しろ私は根っこがアウトドア大好き人間であり、もしも可能であれば「やすらぎの一人用テントでの宿泊」すら取り戻したいと思っている元・山岳地帯育ちのアンデス・ゲリラ娘でありますから、キャンプ場に乗り入れることすらはばかられるグロムだけでは心もとないのであります。万が一、未舗装の場所でガシャーンと倒してしまうことがあっても、アハハと笑って済ませられるようなアウトドア・ギアとしての安価で堅牢なオートバイを追加で所有したい。

ホンダのクロスカブ110が本命といったところでありましたが、なんと製造終了とのこと。新型が復活登場してくれることを願うしかない。たのみますよホンダさん(弱気)。

そんなことを考えている私は、東南アジア諸国をはじめとする海外のヤマハ、カワサキ、スズキ、ホンダのサイトを見るのがひそかに好きであります。日本ではオートバイ人口は少ない(しかも年齢層が高い)のに対し、インドや台湾にはじまってインドネシアやタイ、フィリピン、ベトナムなどでは老若男女問わずバイク人気がすさまじく、そのラインナップが魅力的なのだ。

日本とは免許制度の違いもあるということで、たとえば日本で第一種原動機付自転車と呼ばれる50ccなんていう「4ストエンジンでは事実上使い物にならないサイズ」は海外には存在せず、一番小さい排気量が110ccからスタートし、125ccクラスや150ccクラスといった「モロに私が好む排気量サイズ」が人気ゾーンとして確立されており、小さくて軽いスポーティな車種が目白押しなのであります。

たとえばホンダにはスーパーカブという、ビジネスバイクの代表がありますね。その構造(アンダーボーンと呼ばれるタイプのフレームをもった車種)はアジア諸国では百花繚乱という感じで、日本の「お蕎麦屋さんの出前」や「新聞配達」のイメージとはかけ離れたような素敵に個性的なスポーティデザインのものを、元気な若者たちが誇らしげに乗り回しているのであります。



タイ製カブ

近所で見かけたタイ王国ホンダの125ccオートバイ。スポーティなデザインがイカす。




このようなホンダ車は日本でも「タイカブ」と親しみをもって呼ばれ、輸入車を愛好するファンがたくさんいるのです。そういえば私も2022年2月6日のモモ通でベトナムヤマハ製のスクーター、ルビアスGTXの話を書きましたように、スクーターと言えども超絶スペックで爆速だった東南アジア製の2輪車にはむしろ羨望のまなざしを注いでいるほどであります。うらやましいぞ東南アジア!いいなあタイカブ!と思う。

そんなさなか、ネットでフィリピン・スズキの公式サイトを見ていて、おそるべきバイクを見つけてしまいました。その名はRaider J Crossover(レイダーJクロスオーバー)。


Raider J Crossover(フィリピン・スズキ公式)
https://mc.suzuki.com.ph/product/raider-j-crossover/



レイダーJクロスオーバー公式サイト

なんだこのオフロード(?)バイクは!!







レイダーJクロスオーバー画像

前半分はオフロードバイク、後ろ半分はスクーターみたいな。しかもスズキのオフロード・ワークスマシンと同じカラーリングなところに本気を感じる!!




排気量113ccの空冷4ストロークSOHCエンジンを搭載し、スーパーカブのようなクラッチ操作不要の4速トランスミッションを備え、前後17インチのホイールで足元を固めたオンオフ両用バイクであります。公式動画を見ると、また燃える。



Suzuki Raider J Crossover Ride








RAIDER J CROSSOVER official promotional video | Suzuki (日本人開発者インタビュー、英語字幕あり)





実に魅力的じゃないか!!これこそ私の理想のセカンドバイク。まさに「私の夢そのものを具現化したオートバイ」という感じ。いいなあフィリピンの皆さん。ひょっとして私は生まれる国を間違えたのか?スズキさんよぉ、このマシンをぜひ日本市場にも導入してくださいよぉ。

まさか日本じゃ手に入らないよねえ、と思ったら輸入販売している店舗があって笑った。すでに購入したユーチューバーもいた。マジか!!世の中には通な人がいるものです。私なんてまだひよっ子だわ。



販売店のネット画像

まさか国内で売ってる店があるなんて。衝撃であります。




しかし本体価格298,000円とはけっこうしますな。お店の参考乗り出し価格が339,170円と、なかなかの金額であります。

さて。このような並行輸入車は新車で乗り始めた最初のウチはいいけれど、やがて年数がたってくると補修部品の入手で苦労するものなのですよ(byインド製オートバイに乗っていた経験者)。パーツ供給がいつまで続くのかについても輸入元のさじ加減ひとつですから、末永く安泰というわけにはいかない。それこそ「トラブルがあっても分解修理はお手のもの」「代わりの部品を見つけるだけのノウハウがある」「イザとなったら無い部品も自作しちゃう」ぐらいの高度な技術を持ったオートバイ達人でないと、輸入車の長期にわたる維持管理は不可能であります。国内正規品ではない輸入車は私のような素人が気軽に手を出せるものではない。経験上これだけは断言できる。

ということで非常に魅力的なフィリピン・スズキのRaider J Crossoverではありますが、ひとまずは日本のスズキが正式に国内販売用モデルとして正規に取り扱いしない限りはセカンドバイクの候補から外そうと思います。残念ですけど仕方ないですね。日本の4大バイクメーカーの、国内正規販売モデルがいいよ、やっぱり。










#15
2022年2月26日(土)
「ホンダ・グロムでオフロードに行く人の多さに衝撃を受ける」


これまで延々と語ってきましたように、私は「メインマシンとして現行型のホンダ・グロムを新車購入し黄色にカスタムペイントして乗りたい」「できることならオフロードも走れるオートバイを追加購入して2台持ち体制でいきたい」という大いなる野望を抱いているのであります。

非常に贅沢な話であるけれども、オンロード用のオートバイを林道に持ち込んで修理費用がかさんだ経験から導き出した「最適解」なのであります。

しかしですね。動画サイトを見ていたら、なんと!私がオンロードバイクとみなしているグロムを、あろうことかオフロードに持ち込んで遊んでいる人がけっこういることがわかった。

YouTubeなどでグロムの車名に加えて「林道」「オフロード」「キャンプ」などという単語をあわせて検索すると、驚くべき数の動画がヒットするのであります。そして、冗談ではなく実際に林道などを走行している様子やアウトドア用品を満載にしてキャンプ場に出入りしている光景が見られるのだから恐ろしいではないか。

グロムは新旧モデルを問わず前倒しにレイアウトしたエンジンの前方から胴体の下を排気管が後方に向けて通っており、そんな「お腹」を障害物にヒットしたら計り知れないダメージを受けるはずなのだが、そんな私のヒヤヒヤ心臓にはお構いなしという感じでみんな嬉々としてダート走行を楽しんでいるのであります。もう見ているだけで生きた心地がしないレベル。



秘境の入口。林道東奥野線を走ってきた!【ツーレポ】【モトブログ】【motovlog】【林道】





そんな動画を立て続けに見ていて、私は悟った。つまりはこの人たちは、メインのオートバイを別に持っていて、いわゆるセカンドバイク(サブバイク)がグロムという人たちなんだよ。きっと。

そう思えば合点がいく。ミニバイクでどこにでも行っちゃう楽しさなら私もTDR80で身に覚えがある。「グロムを遊び倒す」というヤングな感性はわかる気がする。

そこで私はひらめいちゃったのである。

2台所有のパターンとして「メインは現行グロム」「サブは(中古で)旧型グロム」っていうのもアリクイじゃないのか?と。

しばらく前から「旧型グロムの相場はどれぐらいの値段なのであろうか」と気になって中古バイク検索サイトをのぞきまくっているのであります。むろん、オートバイの経年による劣化度合いなどの目利きのない私は中古バイク購入で凝りてるから、店はどこでもいい訳ではない。そんなさなか、つい先日のことではあるが私が将来オートバイを買おうと思っている系列の店で中古の旧型グロムが魅力的な値段で出ていて、いいなぁと思っていたらサクッと売れてしまったことがあった。ちょっぴり悔しかったのは事実であります。

いま中古オートバイの価格は度が過ぎるレベルで高騰しており、車種を問わず高値安定といった傾向が続いています。新車の供給不足や魅力的なモデルの製造終了などを受けて、中古価格が新車のメーカー希望小売価格を上回る事態すら発生しています。私がひそかに「いつの日か欲しいかもしれない」と思っているスーパーカブ110やクロスカブ110でさえ中古価格は暴騰しています。何しろ新車が手に入らないのだから仕方がない。それでも新車価格よりも多額のカネを払って中古車を買うのはなんだかなあ、と思う。

当然のことながら旧型グロムも中古車は相当な高値がついています。新型が大幅に進化したせいで旧型の人気は低下、なんていう事態は全く起きていません。初代グロムなんて2013年発売、もう9年も前のオートバイだというのに当時の新車価格みたいな値段で売られていたりするのだ。

やはり2022年は中古車を買うべきではないナ、と思う。黙って貯金に励むのが吉であろう。こんな状況がいつまで続くのか先の見通しはたちませんし、そもそもイチ消費者としてはどうすることもできないのでオートバイ市場の情勢を生暖かく見守るしかない。現実として年式の古い旧型グロムの値段がさがってきてから、あれやこれやの具体的な計画を練ることにしよう。

ということで動画サイトで「グロムをオフロードに持ち込んで遊び倒している人の動画」をうらやましく思いながら延々と見続ける私であった。ぬはー。辛いのう。忍耐はしばらく続くのであります。










#16
2022年2月28日(月)
「赤と黒のツートーンカラーってかっこいいよね(ヤマハYBR125編)」


2022年2月現在、オートバイの新車供給不足は深刻であるとはいえ、すくなくとも国内4大メーカーのラインナップに関して言えば「普通自動二輪免許で乗れるオートバイ(〜400cc)」の充実度はなかなかにすごいものがあります。これがホンの10年前は実に悲惨であったことを覚えている方もいらっしゃるであろう。

軽二輪のフルカウルスポーツ車なんてホンダCBR250RとカワサキNinja250Rの2車種しかない、なんていう時代があったのだ。スズキとヤマハには該当車がなかった。ヤマハなんてセローをベースにモタード化したXT250Xをラインナップに載せてお茶をにごしていたレベル。

さすがにこれでは勝負にならない、という判断があったのであろう。ヤマハの看板を背負ったショップであるYSP(ヤマハスポーツプラザ)では独自に輸入車を取り扱っていた。

フルカウルのオンロードスポーツYZF-R15(インドヤマハ製・150cc)とネイキッドタイプのYBR250(中共ヤマハ製・250cc)の2車種であります。

多くのライダーが「プッ150ccってナンだよ」と言ってバカにしていたYZF-15ですが、小型軽量スリムバイク至上主義者の私のツボに見事にハマって、黄色くカスタムペイントされ「タエちゃん2号」として制式採用となったのであります。

私としては試乗した結果R15が一発で気に入ったのであったが(あの試乗した時の興奮は忘れられない)、当然のことながらYBR250も購入候補にあがったのです。YBR250は端的に言うと「セロー250の空冷単気筒エンジンを搭載したオンロードモデル」であり、燃料タンク容量がなんと「19.2リットル」という超絶巨大サイズでありました。おかげで航続距離はハンパではない長さを誇り、旅バイクとしての魅力は高いように思われたのであります。残念なことにYBR250は私が最優先にする「軽快さ」がなく、ガソリンを満タンにしたらそれこそ重すぎて取り回しがウンザリするレベルなので却下となった。

そんなYBR250には妹とでも呼ぶべき125ccモデルもあった。250ccとはフレームからして別物で、手ごろなサイズ感の軽快なネイキッドモデルという感じであった。燃料タンクも確か13リットルぐらいだったと思う。当時はけっこういろんな店でキャブ車が輸入販売されていたが、YSPではフューエル・インジェクション搭載モデルが売られていた。とにかく手のかかるキャブ車はもう絶対乗りたくない私としてはYSP取扱車は非常に魅力的に思った。

さて。私のセカンドバイク探しはまだ続いていて、中古車検索サイトを覗いては中古車価格の高騰ぶりにため息をつく、というようなことを繰り返しているのであります。

そんな矢先、私がYZF-R15に乗っていた時にお世話になっていたショップに中古の赤黒ツートーンカラーYBR125(インジェクションモデル)が出た。販売価格(店が提示している支払総額)は23万6千円であります。年式は2012年。もう10年も前のモデルでありますが走行距離は2,740キロと少なめ。



赤黒のYBR125

こんな車種です。とりたてて個性は無い。でも赤いオートバイは嫌いじゃないYO。




何よりも私のなじみの店の自店販売車&下取り買取車ということで、安心感が段違いであります。TDR80を買った時みたいにひどいものを売りつけられる心配もないし、何かトラブルがあってもすぐに診てもらいに行かれるから不安要素はゼロであります。まあ昨今の中古車高騰の波をモロにかぶって「だいぶ上乗せ金額風味」であるが、あえて今、中古車を買うならひょっとするとこのYBR125は「アリ」ではないの?

ちなみにYBR125には、足回りがまったく同様のまま見た目をオフロード車っぽくしたYBR125Gという謎仕様もあったのです。であるなら、ノーマルのYBR125でも林道の偵察に行くぐらいはできるんじゃないのかな。



検証シリーズ『実験くん』 ヤマハYBR125Gはオフ車か?林道走れんのか?実験してみた





・・・ま、悪路の走破性はあまり期待しない方がよさそうだ。個人的には12インチホイールの小径車よりはマシ、それだけで充分です。

というわけで、中古車検索サイトで見つけたYBR125をしばらく様子見しているのであります。グロムとちがってさすがにデカすぎて室内保管はできないなあ。駐車場を借りないとダメかもしれないなあ、10年落ちだとそろそろアチコチにガタが出てくるだろうなあ、とか思いつつ、身もだえしながら迷っているのです。

私の心にブレーキをかけるのは年式の割に付けられた強気な価格なのであった。

もう10年も前のモデルなわけです。これから先、維持していこうと思うとそろそろ不具合がポロポロと出始めるような古さです。いくらYSP取扱車とはいえ補修パーツの入手だって徐々に難しくなるであろう。

YBR125をけなす訳じゃないけど、とりたてて名車、人気車、マニアックで熱烈なファンがいるような車種でもない。要するに値段が上がる要素がまったくないバイクである。にもかかわらず値段が高すぎる。新車の当時と幾らも違わないじゃないか。年式を考えたらこれより5万円引いたぐらいが適正価格じゃない?というのが私の率直な感覚なのよねん。

それでも、カラーが赤黒っていうのは実にいいね。「赤と黒」ってスタンダールかよフランス文学かよジュリアン・ソレルかよ!!みたいな。この2色はかっこいい組み合わせの王道ですよ。赤は血の色、黒は罪の色。



赤黒のハチロク

赤と黒のツートーンカラーにハズレなし。車でもド定番のかっこよさ。




ううむ、ヤマハYBR125か。また微妙なタイミングで絶妙なダークホースが現れたという感じですな。根本的にヤマハ党の私は音叉マークに弱い。タンクにヤマハの音叉マークがついてるだけで嬉しくなっちゃう。ヤマハ最高!見ればみるほど、良さそうに思えてきた。正直言って欲しいぞ!!

でもさすがに古いよなあ。その割に高いよなあ。助さん格さん、しばらく様子を見ましょう。










#17
2022年3月2日(水)
「なぜ私はセカンドバイク探しに熱中しているのか?その理由」


このところのモモ通ネタは私がオートバイの2台所有を夢見ているという前提で、セカンドバイクすなわちメイン車ではなくサブ車のほうを積極的にさがしているという話が続いております。

おそらく読者の皆様は思うであろう。いやいやバイクに乗りたくて貯金してるならメイン車すなわち「本命のオートバイ」を先に買えよ、と。あくまでも補助的な役割を担うためのバイクを先に買う、しかも中古バイク相場が軒並み高騰している今のタイミングでそれをあえて押し切ろうとするのは「莫迦の極み」ではないのか、と。

そうなのだ。コロナ禍で中古相場が高騰している(とりわけ普通自動二輪免許で乗れる、比較的排気量のちいさいサイズのバイクにその傾向が強い)この2022年に中古車を買うのははっきり言って「お金の無駄遣い」である。それは分かっている。そんな事情は承知の上で、私には考えがあるのですよ。

私はセカンドバイクを先に買い、それをバイクシェアリングにて貸し出そうと考えているのだ。

メインにしろサブであるにしろ、オートバイを買ったところで毎日通勤に使うわけでもなければ、おのずと「乗らずに放置している時間」というのが発生しますね。むしろ自分が乗っている時間の方が圧倒的に短くて、ほとんどの時間が「放置プレイ」になっている、それが「趣味で休日にオートバイに乗る人」の一般的な日常であります。

この、自分が乗らない時間帯に「他人に愛車を貸してカネを稼ぐ」ということをできないだろうか?と私は思ったのです。そしていろいろ調べているウチに、バイクシェアリング事業の存在を知ったのであります。

たとえば私が検討しているバイクシェアリング事業者がこちら:


【公式】レンタルバイクのベストBike
https://bestbike.co.jp/



ベストバイクのサイト




(以下、上記公式サイトの紹介文引用)

24時間365日、いつでも。全国の駅や空港でバイクに乗れるのは、駅バイクだけ。

シェアリングとレンタルの良いところを一つに
Webで予約すると、駅前の駐車場にバイクが設置されます。
鍵はバイクに専用キーボックス、取り出してすぐに出発!
駅や空港ですぐに乗れるレンタルバイク、
それがベストBikeの駅バイクです。
24時間365日いつでも利用可能。
レンタルバイクを画期的にカンタン・便利にしました!

2つの悩みが解決します

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渋滞を避けられる時間に出発したいけれど、レンタルショップの営業時間は10時から19時ばかり。前日から借りると夜間の保管は不安、19時までの返却は極めて大変。
シェアリングサービスなら24時間使えるけれど、毎月の会費に加え「時間×走行距離」の課金ではツーリングが高額になりすぎる。

駅バイクなら24時間レンタルOK
ベストBikeなら、24時間365日レンタルOK!
出発と返却時間に悩むことはありません。
早朝や深夜の出発/返却でも、24時間対応できます。
そして料金はレンタル時間で決まります。
シェアリングサービスと違い距離を気にせずお使いいただけます。
さぁ、最高峰の使いやすさです。
素敵な時間を!

バイクを借りるためにバイクが必要?
日本のレンタルバイクは、バイクショップで行うサービスが主流です。
ですので駅から遠いところがほとんど!
これはレンタカーやレンタルサイクルに比べて非常に不便です。
バイクを借りるために、タクシーやバス、果てはバイクを借りるためにはバイクが必要と言われていました。

駅徒歩0分へ、駅や空港前の駐車場でレンタル
ベストBikeの「駅バイク」は駅前駐車場にて、無人で受渡し。
駅前で借りて、駅前に返すだけ。
駅だけでなく、全国の空港拠点も拡大中。
始発と終電だけチェックして下さい。
駅でゆっくり食事をして帰ることもできます。

(引用ここまで)



さて。個人でバイク貸し事業を行うのは「レンタル車両として使う場合、ナンバープレートの扱いはどうなるのか」「自分用の任意保険に加えてレンタル事業用の任意保険への加入も必須になるがどうするべきか」など様々な難問がわきあがりますが、このバイクシェアリング事業者を通じて、自分はオートバイのオーナーとして参加することによって面倒くささはイッキに減少します。もちろん事業者への上納金支払いが義務になりますが、それを差し引いても


「誰かが自分のバイクを借りてくれればその分、小銭が入ってくる」


という寸法です。私にとって幸運だったのは比較的近所に「バイク貸し出し拠点」があるということで、予約が入ったらそこに自分のオートバイをサラリと置きに行き、返却されたらサクッと持ち帰ればよい、という感じで、ほぼ無駄な労力をかけずに小銭儲けができそうな点が挙げられます。

このような目的で、いまセカンドバイクの購入を検討している次第です。

一番いいのは「人気車種を所有して貸し出す」ということだと思います。たとえばホンダのレブル250なんかは男女問わず若者に大人気のオートバイですから、借りたいという人も多い=貸せば儲かるだろうな、と容易に想像ができます。

以前のモモ通(2022年2月23日「オートバイ2台持ちの夢。ヒントは東南アジア製バイクにあり?」)で私が欲しがったフィリピン製バイク、スズキのレイダーJクロスオーバーなんかだと怪しすぎて(見た目がダサすぎて)誰も借りようとは思わない=儲からないだろう、と思います。

つまりは車種選びが重要であります。ある程度の人気があって、ニーズが明確に見込めるオートバイじゃないと駄目であります。最悪の事態は誰も借り手がつかなくて自分(バイクオーナー)が干上がるといったケースです。端的に言えば私の好みで「ボディカラーが黄色」とかいうのを最優先にしてしまったらまず駄目です。自分で言うのも悲しいけどオートバイで黄色は不人気色です。セカンドバイクは自分の好みはある程度我慢して、借り手の立場に立って選ぶ必要があります。

それゆえに「白の旧型グロム」だの「赤黒のYBR125」だの、なんとも無難なバイクをチェックしているのですよ。私個人の見解としては、根強いファンがいてニーズも見込めるシンプルなスーパーカブ110なんかもレンタルしたら良さそうに思うけどやっぱり入手困難&中古価格高騰で現実問題として無理なのであります。

そんな訳で今回は「私が何故セカンドバイクを買おうと躍起になっているのか」について説明いたしました。いわば私の新事業、オートバイを貸して収入を得ようという計画なのです。おわかりいただけましたでしょうか。










#18
2022年3月5日(土)
「小型自動二輪免許(MT)の教習車について調べてみた」


相変わらず「オートバイの2台持ち」を夢見つつ、サブのオートバイ探している私がいるのであります。前回のモモ通で触れたように「たまに自分で乗りつつ普段は他人に貸して小銭を稼ぐ」というのが目標であります。あくまでも、私の新事業の一環としてオートバイを買おうと考えているのであります。

レンタル事業でひと儲けしよう、それで食べていこう、などという野望はありません。世の中そんな甘いものではない。借り手がつかなければ却って余計な費用がかかって泣くことになる。せめてオートバイを他人に貸すことで維持費の一部、すなわち定期点検の費用やタイヤなどの消耗品代の一部を回収できればいいかな、ぐらいに考えているのであります。

という次第で毎日のようにオートバイメーカーのウェブサイトやバイク販売・検索サイトとにらめっこしているわけですが、そんななかでふと抱いたのは


「そういえば今どき、小型自動二輪免許(MT)の教習車ってどのバイクが使われているんだろう」


という素朴な疑問でありました。ホンダにはCB125Rというかなり尖った本格的なスポーツバイクがあるが、単気筒ライトウエイトスポーツの運動性能を極限で楽しむために仕上げたようなマニアックな車両で価格は47万円を超えるのである。そんな高級車が教習所で使われるのだろうか?かといって、モンキー125(これだって44万円もする)やグロムのようなレジャー用の小径ホイール車が教習に使われるとは思えない。

もしくはスズキのGSX-S125とか?あれだって相当本格的なスポーツ車でありまして、相応の運転技術を持った人が高い性能を楽しむために乗るような車種です。初歩の初歩で運転技術を習う人が乗るようなマシンではないと思う。はたして教習車として採用されるのであろうか。

ヤマハとカワサキは125ccのMT車が国内ラインナップに存在しないから教習車を提供しているとはまず考えにくい。

実際の所はどうなのでしょうか。

調べてみると、ホンダCB125Fという中共ホンダの輸入車が「教習所仕様」として採用されていることがわかった。


ホンダニュースリリース 2015年11月27日
小型限定普通二輪教習車「CB125F 教習車仕様」を自動車教習所向けに発売
https://www.honda.co.jp/news/2015/2151127.html



教習所仕様CB125F

中共生産モデルをもとに用意された特別車で、国内販売ラインナップには含まれない。




教習所専用ということでライト周りにごちゃごちゃとシグナル灯がついていたり転倒にそなえるガードが装着されていたりするからパッと見ただけではバイクの実像が分かりにくいけど、ベースになっているのはなかなかにかっこよくて乗りやすそうなオートバイじゃない?ということでプレーンな状態の画像を探してみた。



素の状態のCB125F

わお!めちゃくちゃイカしてるじゃん。




白にポイントカラーとして赤が入っていて、以前モモ通でも触れた「ガンダムAGE」の登場人物ウルフ・エニアクルの愛機「Gエグゼス」のような雰囲気です。ワタシ基準で見ても普通にかっこいいです。詳しいスペックを知りたいと思って検索したらバイクブロスのサイトに掲載されていました。海外バイクまで網羅しつつ日本語で解説までついていて、実にありがたいデータベースであります。わざわざ中共ホンダのサイトを見る必要もなくて助かったよ。


ホンダ CB125F(バイクブロス)
https://www.bikebros.co.jp/catalog/1/999_98/#spec_top


一言でまとめれば「フューエルインジェクションを備えた4ストロークSOHC空冷単気筒(125cc)のエンジンを搭載し、前後18インチのタイヤを履き、13リットルの燃料タンクを有した車両」ということになります。ツーリングの偵察機として使うなら充分な性能を発揮しそうなオートバイです。とても乗りやすそうだし、実用性も高そうです。ヨイじゃん。

なおバイクブロスの情報によれば、海外市場向けのボディカラーには黄色もあったみたいよ。もしもホンダが国内正規モデルとして販売していたなら「タエちゃん3号」として私も制式に採用していたかもしれない、と思わせるほどに魅力的なオートバイです。

さらに調べを進めてゆくと、オートバイ乗りの間で俗に「靴下」と呼ばれるチェーン店で新車が独自に輸入販売されていることがわかった。値段は支払総額として26万2千円と表示されている(車両価格21万9千円プラス諸費用)。私が目をつけている10年落ちの中古YBR125が23万6千円であることを考えると、断然CB125F(輸入品・新車)のほうが良いように思えてくるではないか。他人に貸す可能性を考慮しても、10年落ちのYBR125より新車(しかも教習車と同じ)CB125Fのほうが借り手がつきやすいように思う。

余談ですがオートバイ販売店・買取店の俗称って「王様」とか「男爵」とか「靴下」とか非常にわかりやすくて(※事実上、伏せ字になっていない 笑)いいよね。

以前のモモ通、レイダーJクロスオーバーの時にも書いたけど、国内正規販売モデルではなく「販売店独自の輸入車」というところが唯一かつ最大の不安要素です。余計なカスタムをせずノーマル状態のまま乗り、購入した店で定期点検を怠らないようにし「しょせん安物の並行輸入バイク」と割り切って乗りつぶすのなら選択肢としてはアリクイかな、と思います。

間違っても「長持ちさせよう」「死ぬまで大事に乗ろう」などと欲張ったことは考えてはいけない。販売店がサポートをブン投げた時点で輸入車は事実上の寿命を迎えるのであります。

まあCB125Fに関して言えば、まがりなりにも教習車として採用されているホンダのオートバイなのだから、そんなに「輸入車地獄」を見ることはないのではないか?などと考えるのは見通しが甘すぎるでしょうか。

輸入車地獄っていうのは、たとえばですね。ちょっとした不注意でオートバイを倒してしまってクラッチレバーをポキンと折ってしまい、店に修理を頼んだら交換パーツは製造国から取り寄せで届くまで3ヶ月かかります!送料は届いてみないと分からないです!!みたいなヤツです。今はコロナ禍だから「荷物を積んだ船が着く日は未定」とか、普通にあり得る。ゆえに細かなパーツひとつ破損することも、紛失することも許されない、というのは輸入車に乗ってた人にしかわからない苦しみなのよね。

新車のCB125Fはかなり魅力的ですが輸入車を購入するということは自らすすんでイバラの道に突っ込むのと同じ事ですから、慎重に慎重をかさねて検討したいと思います。










#19
2022年3月8日(火)
「次の展開が読めない(オートバイ探し)」


相変わらずオートバイの話が続いています。冗談抜きで毎日オートバイのことしか考えていないのであります。もう残された人生の夢はオートバイに乗って八ヶ岳山麓に行くしかない、というのだから私もけっこう可哀想な人間であります。

思えば去年の終わりごろに「マニュアルシフトの車に乗りたい病」を発症し、身悶えし、あれこれ考えを巡らせた末にどうせ車は買えないのだと悟った時点で4輪熱は一気に冷めたのと同時に、であるならオートバイを買うしかないと悲壮な覚悟を決めてアレが欲しいコレが欲しいと悩める日々を送っているのでありました。

これまでのモモ通で幾度も繰り返しているように、コロナ禍にあって現在はオートバイの供給不足(新車のタマ不足)と異常なほどの中古車価格高騰が続いており、そう簡単にオートバイ生活を取り戻せない状況の中で私はアリクイのタエちゃんのぬいぐるみを抱いて涙をこらえるのであった。

ひとつだけはっきり言えるのは、価格が暴騰している状況で中古車を買うのはナシだな、ということであります。いま中古車を買うのは余程の大金持ちかただの莫迦です。よほどの特別な事情がない限り、このタイミングで中古車を買うのは金銭的に何のメリットもない。

そんなさなか、教習車として使われている中共ホンダ製のCB125Fが並行輸入車として比較的リーズナブルな価格で販売されていることを知ったのが前回のモモ通であります。現在の状況を考えると、輸入車のデメリットを承知の上で新車のCB125Fを買うのもアリクイだな、と思いました。そしてここから、前回の話の続きになります。

バイク乗りの間で俗に「靴下」と呼ばれている全国チェーンの販売・買取店があります。ここはさまざまな低価格の並行輸入車を取り扱っていることで有名でありまして、たとえばネット上においてもその噂は「よい話」も「悪い話」も見聞きするのであります。印象としては「ひとたび売ったらあとの事は知りません」という、典型的な売りっぱなし系の並行輸入車ショップという感じです。

価格の安さにつられて輸入車を買って、フタをあけてみたら店はノーサポート状態。そこに腹を立てて文句を垂れている人については「ちょっと人生経験が足りないんじゃないの」と言いたくなる。輸入車はそれを覚悟のうえで手を出すモンだ。

かく言う私のかつての愛車もインド製の輸入車でありまして「販売店に届いた木箱の中で何やらカラカラと音がする」という謎にはじまって「組み立てがあまりにも雑なので一度バラして組み直してみたら何か分からない部品が余った」みたいな奇妙奇天烈なシロモノであったから、販売店のスタッフの皆さんと「これがインド・クオリティですかな」と笑って済ませたものでした。なお乗りはじめてみると私の好みにドンピシャないいバイクで実に素晴らしい旅の相棒となったのであります。

私はあえて断言する。品質に神経質な一般的な日本人は決して輸入オートバイなんて買ってはいけない。

部品が錆びてるとか曲がってるとか最初から傷がついてるとか合わせ目がキチンとハマってないとか、そういうことでいちいち腹を立てるようではハナからインド製をはじめとする輸入車を買う資格など無い。人並外れた寛大さとおおらかさ、世の中に存在するありとあらゆる悪も含めてすべてを受け入れる柔軟性、そして全人類へのあふれんばかりの愛と優しさが無いと輸入車に乗るのは無理なのである。私もインドバイクで修行をして、多くの時間と多額の金を失い、辛酸をなめ、それなりに経験をつんだのであります。

そんなわけで私はCB125Fの存在を知ってしまったせいで「今、新車を買うなら店舗独自の並行輸入車も選択肢としてアリクイだな」という危険ゾーンへと再び足を踏み入れようとしているのであった。

私は手始めとして近くの「靴下」店舗を探すことから始めました。サクッと行かれる距離に店舗がないと意味がない。できれば電車&バスでもアクセスできる場所が望ましい。嬉しいことに、電車を乗り継いでさほど遠くもない場所に店が見つかりました。ヨシヨシ、幸先のよいスタートではないか。次の段階として、実際に取り扱っている輸入車を丹念にチェックしはじめたのであります。こうして家にいながらネットで在庫検索できるのはホント便利ね。「男爵」も見習ってほしいよ。

そして、とっとと結論を言っちゃうけど、個人的には「教習車」のホンダCB125F以上に魅力的なオートバイを見つけちゃったのであります。はい。


インドホンダ SP125(公式)
https://www.honda2wheelersindia.com/SP-125/



インドホンダSP125

またしても麗しのインド娘登場!!その名はSP125。




よりによってまたインド製バイクかよ。確かに私はインド映画ファンだけどさ。シャー・ルク・カーンっていう俳優さんの大ファンだけどさ。品川区のカトリーナ・カイフっていったら私のことだけどさ。ああそうだよ!インド大好きだよ!!

ということで、謎のインド製オートバイが一度ならず二度までも私の人生の前に魅力あふれる存在として立ちふさがったのであります。

オートバイのスペック自体はCB125Fと似たようなものです。125cc空冷単気筒の実用車であります。変わった所としては、インド車ゆえに左側にサリーガード(後席に女の子を横座りで乗せたときにサリーのすそが後輪に巻き込まれるのを防ぐ部品)がついているのと、スーパーカブのようにフルチェーンケースが装備されていることでしょうか。駅前商店街にあるカレー屋の前を通った時のような、なんともすさまじくスパイシーなインド風味がただよっております。

っていうかマジでこのカラーが私に刺さりまくるんですけど。好みにジャストフィットなんですけど。どうしたらいいのでしょうか。



黒のSP125

完全に私のハートを狙い撃ちにきたカラーリング。




「他人と一緒のものはイヤだ」「いまは個性の時代」を思想信条に掲げる私としては、ビジュアル的には前回絶賛した中共ホンダの白いCB125Fがかすんでしまうレベルで、圧倒的にインド娘の勝ちであります。見た目で選んで何が悪いの?という主義を貫く私としてはすでにSP125に釘付けであります。

あとは気になるお値段ですが、なんの因果かCB125Fとまったく同額であります。支払総額として26万2千円(車両価格21万9千円プラス諸費用)とのこと。これはまた悩ましいですな。

うーん。こんなインド製オートバイを「靴下」で買ったなら確実に輸入車地獄に落ちるだろう。自ら進んで地雷原に突入するようなものであります。間違いなく罠がしかけられている敵陣に乗り込むに等しい、向こう見ずな行為であります。下手したら「安物買いの銭失い」を盛大に実演する可能性すらあります。何しろ「あのインド品質」ですよ。すでに経験済みの、あの愉快な輸入車生活がまた帰ってくるということだ。世界のホンダといえどもそんなのは名前だけで実際はインド製なんだから絶対にいろいろな面倒をやらかすに違いない。

そして、ここが重要なポイントでありますが、たとえダメだと分かっていてもイバラの道に突っ込みたくなる自分がいるのであります。SP125が「タエちゃん3号」として制式採用となる妄想さえ湧き上がるのです。ううむ。私はいつの間にかインド中毒になってしまっていたのであろうか。

ホンダSP125が私の魂をワシづかみですよ。今はだいぶ興奮しちゃってるので、ちょっとしばらく時間をかけて、冷静さを取り戻してからじっくり考えようと思います。










#20
2022年3月11日(金)
「インドホンダ製オートバイ、SP125で悩む」


ということで、これまでのオートバイ選びの途中経過は前回までのモモ通を読んでいただくとして、結論からいうと:


インドホンダ製輸入車のSP125が欲しくなった


ということであります。どんなオートバイかについては前回のモモ通で画像を貼ってるので上にスクロールしてご覧になっていただければと思います。排気量125ccの実用車でして、一般的なライダーの皆さん、とりわけ大型バイクに乗っているような方からすると理解できない世界かと思います。まあ、人の好みは千差万別ってことですよ。逆に、オートバイに全く関心のない方が見たら、いったいどこが怪しいバイクなのかさえ分からないであろう。


参考:インドホンダ SP125(公式)
https://www.honda2wheelersindia.com/SP-125/


前回のモモ通でも触れましたように、左側リアサスペンションの後ろにサリーガード(後席に女の子を横座りで乗せたときに民族衣装サリーのすそが後輪に巻き込まれるのを防ぐ部品)がついているのと、スーパーカブのようにフルチェーンケースが装備されているあたりが、もはやすさまじいレベルのインド風味であって、指さして笑いたくなるほどの異彩を放っております。



インド車ならではの装備

これぞインド。サリーガードとチェーン全体を覆うケース。




ちなみにこのボディカラー、正式名称は"Striking Green"とのことで、黄色に見える差し色は実は緑らしいよ。だから、もしかしたら実物を見たら印象が違うかもしれませんね。

というわけでネットでSP125の情報を調べまくり&動画サイトでレビューなどを視聴しまくりです。どうやら日本国内でもすでに購入した「勇者」がおられるみたいで、ギヤ比の変更を行うべく前後スプロケット交換をするなどかなりマニアックなサイトも見つかりました。オーナーさんはかなりオートバイのメカに詳しい人のようです。

動画としては販売店である「靴下」公式のこちらが一番わかりやすいです。



SOX 2年保証付き ホンダ SP125 | ケニー佐川が乗って解説!!





あとは日本語での情報はほとんど無いので、おのずとインド人ライダーがアップした動画レビュー等がほとんどになります。英語でしゃべってくれるなら助かるのだがヒンディー語の動画はマジわからん。いくらインド映画好きな私とはいえそこまでの能力は有していない。それでもSP125の基本性能の高さ、とりわけ悪路走破性に期待が持てそうなのは明らかであった。

リアシートに荷物を置いてゴムバンドで固定する際、バンド先端のフックをサリーガードにひっかけているのを見て「ああこれは便利に使えそうだな」などとしみじみ思う私はかなりインド菌に毒されているのかもしれない。

ここで私が徐々に思い始めた率直な感情を申し上げよう。ホンダSP125、なかなか面白そうなオートバイではなかろうか?もしかしたら、これを「タエちゃん3号」として私の「旅バイク」に制式採用するというのもアリクイではないのか。

タエちゃんとは、モモ通読者の方に今更説明する必要もない事かもしれないけど、かつて池袋のサンシャイン水族館で2度にわたる脱走事件により名をはせた超美形のミナミコアリクイの名前であり、私はこれまでの愛車たるオートバイにその名を冠して乗り継いでいるのであります。タエちゃん1号はヤマハTDR80、タエちゃん2号はヤマハYZF-R15であった。その名に値する資格はずばり、私のパーソナルカラーである黄色をボディにまとった「八ヶ岳方面を目指す旅バイク」である事なのです。

SP125は、ボディカラーはブラックに黄色の差し色と見せかけて実は緑だった、という残念なケチがついたものの、その色味は動画サイトを見てもかなり黄色に近いので「ま、いっか」みたいな軽いノリで受け入れてしまったのであります。そして肝心の旅バイクとしての能力に関してはそれこそサブバイクに求めていた「脇道の偵察をこなす悪路走破性」「躊躇なくキャンプ場に突っ込める気楽さ」という点までカバーするほどに充分なものを持っているように思えます。私の最後の夢である「清里・野辺山方面に帰ること」など、さほど苦も無く実現できそうであります。ここまでのレベルに達しているなら、もう事実上タエちゃん3号を名乗ってもいいんでないかい?

などと書くと「ちょっと待ったぁ!!」コールがかかるのであります。あれほど「本命」って言ってたホンダ・グロムはどうするんだよ。グロムをカスタムペイントで黄色に塗って次期タエちゃんとして制式採用するっていう話はどこへ行ったんだよ。あれほど固く誓った夢を、タエちゃんと交わした約束を、そんな簡単に捨て去るのかよ!!

うむ。そこを突かれると痛い。確かに私の一番の望みは、黄色のグロムを部屋に保管して「タエちゃん」「タエちゃん」と呼びかけながらナデナデしつつ毎日を過ごし、休日に清里・野辺山方面に繰り出すことであります。その夢を簡単に捨てるのか、あきらめるのかと問われると実に胸が痛い。

とは言うものの3月2日のモモ通でも書きましたように、私は新事業として自分のオートバイをバイクシェアリングにて貸し出そうと計画を立てているのであります。いわば他人に貸し出して小銭を儲ける為の道具として、本命のグロムとは別の「セカンドバイク」を探していたのでありました。でもホンダSP125なら、自分のメインバイクとしつつ、乗らない時は貸し出しても惜しくはない。つまりコレ1台で済む。グロムではそうはいかない。

そもそもグロムとSP125では値段が段違いなのだ。その差額は圧倒的であります。詳しい見積もりを出してもらったわけではないけれど、過去にYZF-R15をオールペイントしたり前後ドライブレコーダーをつけたりした経験が私にはあるから、国内正規販売のグロムを黄色に塗って必要な「タエちゃん化加工」を施したらいくらぐらいになるか、おおよその見当はつく。断言するがSP125価格の2倍、いや3倍でも足りない。オートバイに詳しくない人からしたら「え!たかが125ccのミニバイクがそんな値段するのかよ」的なオドロキの金額になるのは間違いない。私がグロムでやろうとしていることは、あえて言うならば「ブルジョワジーのオートバイ道楽」なのだ。

逆に言うと、値段の安い輸入車のホンダSP125を吊るしで買って、普段はレンタル事業で貸し出すのをメインにしつつ時々自分が旅に出るという使い方なら、いまの私の経済力でもナンとかなりそうであります。分相応、ということである。



池袋のタエちゃん

私はSP125で満ち足りたオートバイ生活を取り戻せるのであろうか?おしえてタエちゃん。




仮にレンタルバイクとして貸し出す場合、最大の課題はSP125を借りようっていうモノ好きが果たして世の中にどれだけいるか、って話ですよ。これは余程の奇人変人じゃないと選ばない車種という気がする。レンタル事業を真面目に考え、当初の計画を重視して借り手を増やす目的で選ぶなら、教習車のベースである中共ホンダのCB125Fのほうが堅実な選択肢であろう。

あとは実車を見て判断したいな、なんて思ったりする。オートバイは実物を見ないと良し悪しを判断できないものなのであります。まあいいや。慌てる必要は全くない。じっくり考えようじゃないか。











#21
2022年3月14日(月)
「旅バイクに必要なのはズバリ、積載性能」


年が明けてから、これまでのモモ通で「次に買いたいオートバイ」の話をネチネチと語ってきたのでありますが、毎回ハナシがあのバイク、このバイクと飛びまくるので簡単に整理すると:

・次のオートバイは自分も乗りつつレンタルバイクとして貸し出す予定
・イバラの道を覚悟の上で並行輸入車(新車)を買うつもり
・現在の候補は「中共ホンダ製CB125F」と「インドホンダ製SP125」の2車種

という、けっこうブッ飛んだ設定が決定事項(仮)となっており、我ながら今後のストーリー展開がまったく読めない状況となっております。もしたとえば上記のようなことを親しい友達が言い出したら私は全力で止めに入るであろう。「靴下」で「輸入車」を買って「レンタル事業をする」なんて正気の沙汰ではない。

これは私の持論であるが「自分の大切なオートバイはメカニックさん以外には絶対に触らせてはいけない」そして「他人のオートバイには絶対に触ってはいけない」という大原則があります。

ライダーにとってオートバイというのは非常に大事なものであり借りたり貸したりするなんてとんでもない。自分のバイクに他人がまたがるのは断じて許すことなく、かつ、自分が他人のバイクにまたがる事も、決してやってはいけない。これはまっとうなバイク乗りにとっては鉄の掟であります。

しかし今回に限っては私はむしろ「自分のオートバイを積極的に貸し出してレンタル事業でいくばくかの収入を得る」ことを第一の目的としているのであります。要はカネ儲けのために他人に貸す前提でオートバイを買う、ということです。これはもう発想の大転換であり、前例のない異常事態であります。

もちろん買ったからには自分自身もせっせと乗ってバイク旅生活をエンジョイするのは言うまでもない。

ということで、購入候補にあがったのが中共ホンダ製のCB125Fと、インドホンダ製オートバイのSP125という輸入車であります。前回までのモモ通を読まれた方は、私の心がすでにインド製SP125に相当傾いていることを察しておられるであろう。その後もネットを駆使して情報収集に励み、両者のスペックを比較し、レンタルバイクとして、あるいは自分の旅の道具として果たしてどちらが良いのか検討しまくったのであります。

はっきり言ってモモ通読者の皆様にとってはどちらのバイクも「どうでもいい」または「興味ナシ」であろうから、結論から書こうと思う。

・購入候補は中共製CB125F
・インド製SP125は却下

重箱の隅をつつくように比較していたので言いたいことはいろいろある。両者それぞれにメリット・デメリットがあった。でも要点をふたつだけ書く。

まずインド製のSP125は多機能液晶モニターを装備しているものの「タコメーター(エンジン回転計)」がついていない。他方、CB125Fは昔ながらのアナログ表示であるがタコメーターを装備している。メーターなんて運転中はチラ見する程度だし、この世にはエンジン回転計のないオートバイなど珍しくも無いのだが、私は「あったほうが嬉しい派」である。この時点でSP125は評価が下がった。

もう一つは「リアキャリア」すなわち車体後部に装着する荷台に関する問題でありますす。中共製のCB125Fは日本国内でキャリアが入手可能だが、SP125は販売店が見つからなかった。どうしても必要ならインドから個人輸入しなければならない。そんなの想像するのもイヤである。

オートバイを旅の道具として考えた時に必要なのが積載力であり、荷物をくくりつけるリアキャリアは必須といえます。また、レンタルバイクとして貸し出す際に「トップケース」というアクセサリーを装着していた方が人気があるようで、そこを考慮に入れるとリアキャリアは欠かせない。

ということで勝敗は決した。買うならCB125Fしかない。

しかしなあ。よりによって、誰よりもへそ曲がりな私ともあろう者が、まさかホンダのCBなんていう名のオートバイを買おうと思う日がくるなんて。

ホンダのオートバイと言えばCBである。昔からある名前である。あれもCB、これもCBと名がついている。そのバリエーションも豊かでCBとかCBFとかCBRとかCBXとか訳がわからない。もともとヤマハ党の私はホンダのCBという「ブランド」に憧れたことはただの一度もないのでCB250RとCBR250というバイクは別のものと聞いただけで眩暈がしてくる。CBR250RとCBR250RRがあると聞いただけでもはや付き合っていられないと思う。挙句、


ホンダは2022年4月18日に
CBR1000RR-R FIREBLADE SP 30th Anniversary
を受注期間限定で発売します


なんて言われると「一体どんだけRを付ければ気が済むんだYO」と思う。そんなCBブランドをまとったオートバイをよりによってこの自分が買おうとしている、などと考えると誠に胸が熱くなる次第であって、人知れず部屋の中で笑みをうかべてしまうのであった。たとえて言うなら、熱烈アリクイ派の私がよりによってヂャイアントパンダのぬいぐるみを買うようなものである。いやあ人生って何が起こるか本当に分からないよ。人間ってこうやって徐々に寛大な生き方ができるようになっていくのだろうね。長生きするもんだよ。











#22
2022年3月15日(火)
「『白タエ』改め『白い狼』っていうのもアリか」


ふたたびオートバイ生活をとりもどそうと必死に生き延びている私が、次に乗ろうというオートバイの候補が決定いたしました!ホンダCB125Fであります。色は白が希望です。

すでに各方面から「気でも狂ったか」「莫迦者」「やめろ」「落ち着け」「考え直せ」という熱いメッセージを頂戴しております。皆、口をそろえて「黙って貯金を続けてグロムを黄色に塗って乗れ」との事です。まったくもって反論の余地のないド正論でありますから、私もあえて反論する気はまったくありません。

私自身「一貫して黄色いオートバイに乗ってる人」っていうのが唯一残されたパーソナル・アイデンティティでありましたから、それを放棄したらもう私という人間には何も残りません。一本通った柱のようなものが無くなって、抜け殻のようなものになるのかもしれない。

それでも私なりに色々と考え、あれこれ調べてようやく見つけ出した「どん底から這い上がるための最初の、ひとつのステップ」なのであります。心を患ってマトモに働けなくなり廃人と化した私が「レンタルバイク事業」に参入することで人生の再起を図ろうとするのであります。

CB125Fについてはかなり多くの事を調べました。国内正規販売モデルではなく、評判もイマイチな店で並行輸入車を買おうというのだから慎重にならざるを得ません。

日本ではいちおう教習車としての実績があるのです。海外ホンダ公式サイトの情報を見てもこれまでにリコール対象になったことはない。主として海外のユーザーが動画サイトにアップしている評価はおおむね良好。そう簡単に壊れる気配はなさそうであります。これらを勘案して輸入車としては比較的「割と手堅い選択」「手を出すリスクは低め」ではなかろうかと判断しました。

レンタル車として貸し出すことが前提であるため、ボディカラーは好みに左右されないよう無難な白を選びます。またトップケースを装備して利便性を高める予定です。



トップケースを装着したバイク

バイクの最後部にピョコンと突き出てくっついてる黒い箱がトップケース。




リアキャリアにトップケースをつけたオートバイの見た目は個人的にはあまり好きではないのですが、今回は私の個人的な趣味ではなく借り手の要望に応えることを重視します。なんでも、今どきレンタルバイクを借りる人がリクエストしがちな装備は

・カギのかけられるトップケース(リアボックス)
・USB電源
・スマホホルダー

の3つらしいよ。スマホホルダーとか、なんか時代を感じますね。

ここまでいくともう「私の愛車たるアリクイのタエちゃん」ではない、別の何かという感じになってきますね。もはや単なる実用の道具、名もなき所持品のひとつとしてのオートバイといったところでしょうか。



黄色のCB125F

CB125Fも、もしボディカラーが黄色ならタエちゃん3号として制式採用となったかもしれない。




でもまあ考えてみれば実際のミナミコアリクイの色は黄色いわけでもないのだから、カタい事を言わなくてもいいような気もするね。持統天皇の


「白タエのコロモ干す」の句

(春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣干すてふ天の香具山)


じゃないけど、白くたっていいじゃないか私のオートバイだもの、という感じはする。どうしても自分のパーソナルカラーを主張したければヘルメットで黄色を選ぶという手もある。何よりも白いオートバイもカッコいいと思うんだ。さんざん引き合いに出してるけど「ガンダムAGE」の白い狼、ウルフ・エニアクルさんっぽいのがいいじゃないか。



白いヤマハFZ250フェーザー

考えてみたら先月あたりはずっと白いバイクをさがしていたんだよネ。







ダグラスF4D-1

私の中では次の愛車はもう既にこういうイメージにつながっています。出た!海兵隊好きな奴。




という次第で「新車のオートバイの供給不足&中古車の価格高騰がつづく2022年時点でオートバイを買うならどれにする?問題」につきまして、私なりの結論はほぼ出た感じになりました。まさかの並行輸入車購入プランが浮上したことで誰も予測不能な物語がはじまろうとしている、という恐るべき状況を目前にして私も「ただちに緊張感をもって情報収集にあたり事態を注視する」みたいな岸田首相のテンプレート答弁のような発言をしつつ冷や汗を流すのであります。

あと、決して読者の皆様をじらそうなどという訳ではないのですが、この春は姪っ子の進学祝いを包んだり夏には住んでる部屋の更新手続きがあったりする関係で、貯金が相当吹っ飛ぶ見込みなので、その残金の額を見てからでないとオートバイ購入どころではありません。言い換えると今すぐにすぐバイク屋にダッシュしてイヤッホオォォォウ!!するような予定はないことを念のためにお断りしておきます。

ある程度資金を貯めた上でオートバイ本体の正確な見積もりをとるのはもちろんですがバイクシェアリング事業参入についても詳細を調べたり経費の見積もりをとったりしなければなりませんし、主治医に今は禁じられているバイク運転許可をもらうなど各方面へプレゼンする必要もありますので(何しろうつ病を長く患って廃人生活を送っているので仕事を再開するとかの大きな課題は慎重に動かないとマズい)、あまり焦らず騒がずじっくり取り組んでいこうと思います。

で、そうこうしているうちに狙ってるCB125Fが売れちゃったりしたら計画はご破算になりますし、時間稼ぎをしている間に各メーカーの新車オートバイ供給も改善してくるなど状況も変わってくるかもしれないから、何も慌てることはないのであります。

まあ、ゆるゆる行こうではないか、と思うのであります。











#23
2022年3月18日(金)
「けだもの動画を見る日々」


前回のモモ通でひとまずは「次に買いたい候補車」としてホンダCB125Fに絞り込みができたというか、ほぼ決意が固まったので心の平安を得ました。CB125Fなら八ヶ岳方面にツーリングに行くのも無理なくこなせそうです。「ふだんはレンタルバイクとして貸し出しつつ、たまに自分も乗ってあそぶ」という目的には応えてくれると思います。

せっかくなので、ショップにオートバイの乗り出し価格について見積もりも依頼してみようかと思っています。

バイクシェアリング事業の会社にもいくつか疑問点をメールにて問い合わせを行い、回答をもらいました。並行輸入車でも大丈夫なのか?とか、任意保険の詳しい補償内容と、保険料は幾らぐらいになるのか?とか、いろいろ気になりますからね。あわせて資料請求もしたので遠くない将来くわしい案内が手元に届くでありましょう。あとは黙ってオートバイ購入資金を貯めるばかりですよ。

ということでここ数日は穏やかな気持ちで「伊豆シャボテン公園公式チャンネル」のミナミコアリクイ動画なんかを見ていたのであります。いいねえ、心がうるおう心地がします。



【飼育頭数日本一】ミナミコアリクイのシャンプー〜ありしゃん〜






マジかわいいわミナミコアリクイ。本当に大好きだわ、この動物。おかげでウチはアリクイのぬいぐるみまみれですよ。そう、私はただのアリクイ好きなエゾモモンガなのであります。

あとは「埼玉県こども動物自然公園」で飼育されているクオッカワラビーもひそかなマイブームを引き起こしているのです。デカいカンガルーはなんともいえない迫力があって近寄りがたい雰囲気を醸し出しますが、その点小柄なワラビーはかわいいよね。すばしっこく動くのもタマラン。



クオッカがやってきた!(埼玉県こども動物自然公園/SaitamaChildrensZoo)





2020年4月24日 世界一しあわせな動物"クオッカ"が来園! 埼玉県こども動物自然公園
http://www.parks.or.jp/sczoo/news_special/detail/000245.html



ちなみに私の友人はウォンバットが大好きとのことで、私がミナミコアリクイのタエちゃんを愛しているのと同じように、かつて横浜市立金沢動物園で暮らしていたウォンバットのヒロキ(←2015年8月に天国に帰りました)を愛しています。その友人は現在入院生活を送っていますので、ぜひその枕元に天国のヒロキがお見舞いに来てくれるようにと願っております。私も入院していた時に夢の中でタエちゃんがお見舞いに来てくれて嬉しかった思い出がありますからね。私はただひたすら友人の快復を主に祈るのであります。はやく元気になって無事に退院できますように。



ウォンバット「ヒロキのお食事」【横浜市立金沢動物園公式】






という具合で、けだものの動画を見始めるととまらないのであります。今は春ということで動物は「赤ちゃんラッシュ」という時期で、あっちの動物園、こっちの動物園でさまざまな動物の赤ちゃんが誕生していて、かわいいネタには事欠かないのであります。いいなあ動物園に行きたいなあ。

何しろオミクロン株の感染拡大もとまらないご時世でありますから、余計な外出は極力控えて「オートバイ動画」や「動物園けだもの動画」を見ながら時を過ごすしかないのです。来週には3回目のワクチン接種を受ける予約も入れてしまったし、おとなしくじっとしているより他にない。また副反応で高熱が出るのかと思うと接種を受けたくないような気にもなるわけさ。もうね、この感染症は本当にはやく収束してほしいよ。



そんなネットに張り付く日々のなかで、とりあえず「買おうと思ってるオートバイ」が売れてしまってはいないかと毎日ショップのサイトを覗き在庫チェックをかかさないわけですが、ついでに他に気になるバイクはないかとリサーチしたりもするのですよ。私としては「レンタルバイク事業」をはじめることが第一の目標でありますから、もうCB125F以外のバイクはどうでもいいっちゃあ、いいはずなんですけど、ついスーパーカブ90の中古車を調べちゃう。

いまはスーパーカブも110ccや125ccの時代であり、その道に詳しい先輩の話をきくと「ツーリングとかで幹線道路もそれなりに走るなら絶対に最新の4速モデルがおすすめ」ということです。私の使いみち、すなわち「旅の道具」として考えた場合そのアドバイスはまさにド正論なのですが、私は古い90ccの3速モデルを気にしてしまう。なぜなら


排気量90ccならナンバープレートが黄色


だからなのだ。私はかつてTDR80に乗っていて黄色い「品川区戸越」ナンバーをつけており、非常に満足していた。黄色い車体に黄色のナンバープレート。黄色好きの私には最高のご褒美であった。誇らしくもあった。

排気量が90ccを超えると125ccまではナンバープレートがピンク色になるのです(原付甲種)。ピンクのナンバープレートもかわいいから良いんだけど、かっこよさでいったら黄色の方が断然上ですよ。黄色いナンバープレートをつけられるのは軽自動車と原付乙種だけの特権です。

現時点で原付乙種の新車は販売されていないので、黄色いナンバープレートのバイクに乗りたいなら中古車で排気量50cc超〜90ccの車両を探すことになります。

で、さんざん書いてきたように今は中古車の価格高騰、とりわけスーパーカブの人気は異常レベルみたいなところがあって、そうやすやすとカブ90で良さそうなモノなど見つからないのが現状なのですが、そんな中でサラリと見つけちゃったのよ。スーパーカブ90DX(1997年)で17万8千円っていうのを。25年前のカブですよ。

やばい乗りたい!!

これがまたいかにも当時のスーパーカブっていう仕様で、燃料噴射装置がキャブレター式なのは当然のことながら、キックスタート専用(セル式スタート無し)。ウインカースイッチは右手で操作。燃料計はインパネではなくシートをめくったところにある。いちいち降りてイスをめくらないとガソリンの残量がわからない、というシロモノ。まさに、


ご近所のお蕎麦の出前に特化した道具


であって、断じて「さすらいのひとり旅」の相棒にはならないという感じであります。そもそも股関節の悪い私にはキックスタートは拷問以外のなにものでもない。それに25年前の90ccスーパーカブ(3速)など、レンタルバイクで出しても借り手がつかないだろう。同じ料金を出してバイクを借りるなら、できるだけ年式が新しくて変速ギヤも多段化されて排気量が大きいほうが便利で快適だからだ。

そもそも旅に向かない時点で「私には要らないオートバイだよなあ」と思うよね。

ちょっと話はとぶけど古くてボロボロに朽ち果てたホンダAX-1を綺麗に直して乗れる状態に修理する動画をみました。私がヤマハTDR80を再び買い直すのをあきらめたのは、これぐらいできる技術がないと古いオートバイなんて維持管理して乗り続けるのは不可能だろうな、と素直に思ったからであります。私みたいなメカ素人は、おとなしく新車を買って定期的にメカニックさんに面倒をみてもらいながら純粋に走ることを楽しむ、ぐらいがちょうどいいんだと思う。



Honda NX250 Full Restoration | AX1 Full Restoration






すごいよねえ。4ストのエンジンをばらして再度組み上げる、なんて私には神業にしか思えない。すごい部品点数ですよ。全部ばらばらにして使えない部品は交換して、外装まで綺麗にして組み直して最後は普通に走ってますもんね。ここまで技術のある人なら、古いオートバイも大切に乗りながら維持してゆけるのだろうなと思う。黄色のナンバープレートに未練はあるけれど、私にはクラシック車は無理だな、とあらためて思った次第であります。











#24
2022年3月22日(火)
「電動スクーター・ヤマハE01の衝撃」


前回アップしたモモ通では「気になる中古のスーパーカブ90が出ている」というネタを書きました。スーパーカブ90はその名が示す通り排気量90ccクラス、種別としては「原付乙種」となり、黄色のナンバープレートが装着できるのであります。黄色になるのは単なる義務なのですが、何しろ私は黄色が大好きな人間でありますから、率直にうらやましい話です。

日本で「黄色いナンバープレート」を装着できるのは軽自動車と原付乙種だけの特権であります。

25年前の中古スーパーカブ90が17万8千円ということでかなり心をゆさぶられました。とりあえず中古バイク検索サイトの該当ウェブページをブックマーク。「現在6人が注目しています」とか表示が出ているので、売れちゃいませんように、売れちゃいませんように、とひそかに念じる私がいたのであります。しかし、あのモモ通をアップしてしばらく経った頃にチェックしてみると、すでに売れてしまっていました。ガビーン。

まあ、古いスーパーカブを買っても私の使いみちには合わないことは承知していましたから、涙をのんであきらめたのですよ。すでに私の本命は中共ホンダCB125Fにほぼ固まっていますから、正直ほかのオートバイはもはや眼中にない。

友人から「CBにするならせめて国内正規販売モデルのCB125Rにしたら」と言われたのですが、その超絶な高性能は別にして問題は値段であります。本体だけでもメーカー希望小売価格が47万3千円(税込)という、125cc原付甲種とは思えないつきぬけたレベルで私の経済力では到底手が出ないのであります。こんな高額車をレンタルバイクにして他人に貸すなんて貧乏性の私にはとてもできない。しかも実物は排気量上位モデルのCB250Rとサイズ的には変わらないの。迫力がすごい。どう見ても宿泊用の荷物を積んでゆったりのんびり旅に出る車種ではない。帰りのおみやげを積むスペースすらない。私の使用目的には合わないヨ。



CB125R

とても125ccには見えない迫力のCB125R。




その点、アジア的実用車の香りがプンプンするCB125Fが私には向いているだろうと思う。レンタルバイクとして積極的に貸し出し、たまには自分もゆったりツーリングに出かけるんだ。CB125Rとくらべたら乗り出し価格は半額で済みそうだし、悪くない選択だと思うのですよ。

さて、ここまでは前置きです(なげーよ!!)。今日のテーマはヤマハが2022年3月17日付のニュースリリースで発表した電動スクーター「E01」の話であります。


ヤマハ発動機 ニュースリリース 2022年3月17日発表
実証実験用バッテリー固定式電動スクーター「E01」を導入
〜急速充電にも対応する利便性と上質な走りを実現する都市型コミューター〜



ヤマハE01

電動スクーターE01。




全世界をあげてCO2排出量を減らしていこう、という時流にのって自動車の世界ではすでに電気自動車がジャカスカ登場しているのは皆様もご存知の通りであります。その流れは自動二輪業界にも押し寄せていて、ヤマハ発動機は今回「E01」をエンジンでいうところの排気量125ccクラスの車種として用意し、その有用性を実証実験しようと動き出したということですね。

E01のスペック、たとえば最大出力や充電時間や航続距離など関心のある方は上記サイトを見ていただくとして(実は私自身、電動バイクにはほとんど興味が無い)、率直に私の感想と言うか意見というか、言いたい事だけ書こうと思います。

私は幾度も申し上げている通り「自転車のように気軽に扱える排気量が小さくて軽くて細いオートバイで旅をすること」をこよなく愛する者であって、自分の運転技量や体力等を総合的に考えると125cc前後の排気量のクラスが丁度よいと感じております。最初に乗ったバイクが2スト80cc、次に乗ったのが4スト150ccでありました。次に買おうとしているオートバイがCB125Fということでも言わんとすることは理解していただけるかと思います。

そしてこの125ccクラスというのは私のように「旅に出るなど趣味で乗る人」よりも「通勤通学や配達など実用の道具として乗る人」が圧倒的多数派であるため、いずれ電動車が主流になるのではないかと私は個人的に危惧しているのであります。だから今回のE01の登場は「ついにこの日が来たか」という印象です。

私自身、50ccクラスの電動バイクであるヤマハEC-03(2010年発売)にじっくり試乗したことがありますので電動車のメリットや存在意義というのはそれなりに理解しているつもりです。モリモリのトルクで発進し、無段変速で音もなく加速してゆく独特の乗り味はかなりのインパクトがありました。こんな感じのものがどんどん増えて、いずれ125ccクラスのスクーターとかも電動が普及してくる時代が来るのだろうな、と思いました。

だけど私みたいな、しょぼい賃貸部屋に暮らして、オートバイ置き場は別に借りないと無理みたいな住環境にいる人間にとっては充電式の電動車なんて事実上使い物にならないのよね。そもそもどこで充電するのよ?って話もあるし、趣味が「旅」となれば不便極まりない。柳沢峠を越える途中で充電池が切れたらどうすんのよ。

そんな私の意見は「少数派」として切り捨てられて、125ccクラスまでの原付バイクは電動が主流になる時代が来るのかもしれない。私に言わせれば原付の出す排気ガスなんてたかが知れてるんだから50ccなんて2ストエンジンでいいじゃないか!と思っているくらいなので、





っという間に五稜郭まで追いつめられて戦死を遂げる幕臣の運命だろうと思うのであります。だから、そういう「魔の時代」が来る前にガソリンエンジンのオートバイを買って、とりあえず私の目の黒いうちは内燃機関のともしびを消さないように力を尽くしたいなどと思うのであった。











#25
2022年3月25日(金)
「スズキの"旅に出よう。"というコンセプトがいいネ!(モーターサイクルショー2022)」


コロナ禍のあおりをうけてここ数年中止を余儀なくされた春のモーターサイクルショーが今年は無事に開催できたということで嬉しく思います。私は感染を防ぐためにできるだけ人混みを避けているので今年は行きませんが、25日からはいよいよ東京会場での開催とのことで、業界は大盛り上がりであります。

今年は我らがスズキが"旅に出よう。"をキャッチコピーにブースを出展するということで、私はシビレまくっているのであります。なんとシンプルで魂をふるわす言葉であろうか。そうですよ!人生とは、いつ終わりが来るとも知れない不思議な道をゆく遥かなる旅なのですよ。タマンネ。


スズキWEBモーターサイクルショー2022 公式サイト
https://www1.suzuki.co.jp/motor/web-mcs2022/


まあ我々オートバイ好きというのは普通に各種モデルを並べてくれればそれだけで興奮しちゃうっていう単純な生き物なので、正直会場入りしちゃえばコンセプトもへったくれもなく実物を眺めては発情期を迎えたけだもののようになるのが常であります。普段は「坐骨神経痛がつらい」とか言ってモタモタ動いているクセに、会場に行くとヒツジの赤ちゃんのように跳ねまわったりする自分がいたりするのである。

私は普通自動二輪免許(昔でいうところの中免。排気量400ccまで乗れる)所持なのでちっちゃいオートバイにしか乗れないわけで、デカい車種は自分の人生とは無関係ということでキホン的にあまり関心が無いのですが、今年に関してはスズキが発表した大型の旅バイク、GSX-S1000GTがすごくイイと思ったのであります。自分が運転したいとは思わないけど、オートバイで旅に出るっていうロマンをそのまま具現化したような風格ある姿は実にアッパレとしか言いようがない。


GSX-S1000GTスペシャルサイト(公式)
https://www1.suzuki.co.jp/motor/gsx-s1000gt-sp/



GSX-S1000GT

排気量1000ccの旅バイク。







GSX-S1000GT

本格的ツアラーとしての存在感がすごい。




スズキにはハヤブサを筆頭にカタナがあったりVストロームがあったり、とにかく滅茶苦茶かっこいいマシンを揃えてピンポイントでライダーの魂に訴える不思議な魅力がありますよね。大型バイクのみならずGSX250R ABSをはじめとした軽二輪のラインナップも異様に充実しているし、本当に「強烈な個性派集団」という感じがします。

しかも四輪車も製造していて、特に軽自動車の世界では無双しまくっているのだからマジでタダ者じゃないわ。二輪と四輪の両方を手掛けてるメーカーと言えばあとは我らがホンダとドイツの雄BMWがあるけれど、私のなかではスズキが圧倒的No.1の地位についています。まあ、私がかつて乗ってたカルタスはひどくチープな出来で頭をかかえた記憶があるけれど、浜松出身の先輩から


スズキは安っぽいんじゃない
安いんだよ


って言われて妙に納得したことが昨日のことのように思い出されるのです。マジ、スズキ最高。庶民の味方。みんなに夢をくれる会社!

他方、日本のトップランナーとでもいうべきホンダはすでにDax125を発表しているし、大型バイクの本命としてホーク11なんていう車種も投入してくるらしいから、こちらも見どころは多いでしょうね。カワサキやヤマハはどう出るのかな?

東京モーターサイクルショーがおわったら、実際に会場に足を運んだ皆さんがネット上にさまざまなかたちでレポートを上げてくれると思いますので、報告を楽しみに待ちたいと思います。

あーオートバイ乗りたい!旅に出たい!!











#26
2022年3月28日(月)
「ツーリングマップル2022関東甲信越を入手」


去る今月16日水曜日、昭文社よりツーリングマップル2022年版が発売されました。私も「Amazon仕事遅いよ!何やってんの!!」と言いつつ19日の土曜午後には無事に受け取ることができました。私は東京在住ですから「関東甲信越」で決まりです。


ツーリングマップル(公式)
https://www.mapple.co.jp/product/touringmapple/


以前オートバイに乗っていた頃は、ひとまわりサイズが大きくリング綴じになっているツーリングマップルRを愛用していました。リング綴じを外して全てのページをバラバラにして普段はバインダーに収納しておき、出かける先に応じて必要なエリアの地図だけ薄手のバインダーに綴じなおして持ち出していたのです。信州を走ってる時に房総半島の地図は要らないですからね。分厚い地図帳をまるまる一冊持ち歩く必要はない。

そんな使い方をしていたので今回も当初はツーリングマップルRを買おうと思っていました。でも普通版とR版では値段が1,100円も違うのだ。

・ツーリングマップルR B5変判 リング製本 3,300円
・ツーリングマップル通常版 A5判 2,200円

決定的な違いはサイズですよね。通常版はA5判、ページを開いた時にちょうどA4用紙を横に置いたサイズになるわけですが、これがすさまじく細かいんです。縮尺は14万分の1、ものすごい小さい字でごちゃごちゃと書き込まれており、老眼世代には正直言って読めない。旅の途中で使い物にならない。であるならたかだか千円をケチらずひとまわり大きいツーリングマップルRでしょ!と言いたいところですが、老眼には「焼け石に水」レベルの拡大率であって、旅の途中で文字が読めないのは事実上こちらも同様なのであります。

私が車の運転をしていた時代、当時はカーナビなんてなかったから皆、車の中には地図帳を用意していたのであります。私は免許を取った時に兄がB4判の「マップル」を買ってプレゼントしてくれました。家でツーリングプランを練るならむしろあのサイズが欲しいな、と思って調べたら、もう昭文社はB4判のマップルを販売するのをヤメていたのであります。ラインナップから消滅して10年以上たっているらしい。それぐらい、四輪車の世界ではカーナビゲーションシステムが普及したという事であろうか。デカい地図帳を車の助手席の後ろにあるポケットに入れておく文化は、とっくの昔になくなっていたのであります。

少々話は脱線するが、むかしは高速道路のサービスエリアにあるインフォメーションコーナーで紙の道路地図をもらえたのである。丁寧に折りたたまれた紙の地図は広げるとけっこうなサイズであって、さながら陸軍参謀本部のようにその地図を友達と取り囲んでドライブの計画を練ったものでありました。あのサービスエリアの紙地図も廃止されたらしいね。寂しい話です。

で、話はツーリングマップルに戻りますが、私は考えた末に「よく使うページを拡大カラーコピーして持ち歩く作戦」で乗り切ることにしました。ならばリング綴じである必要はありません。A5判の通常タイプで充分であります。開けばA4、これをA3判に拡大コピーして普段使い&ツーリングに持ち歩きするというので良かろう。141パーセント拡大、ということで老眼の私でも旅行中に地図を見ることが可能となるであろう。



ツーリングマップル関東甲信越

ということで関東甲信越(通常版)を購入。




さて。届いたA5判のマップルは想定していた通りに小さく、パラパラとめくっては見たものの細かすぎて老眼の私にはまったく読めない。自分が暮らしている品川区が載っているページ「東京南部」など「何かカラフルな柄」もしくは「派手な模様」状態であって、とてもじゃないがこれを見ながら道をたどって実際に走る計画を練るなど無理な相談であります。マジで見ているだけで吐き気がしてくるレベルの細かさです。そもそもですね、ツーリング中はヘルメットをかぶっているのですよ。老眼鏡をかけるのも億劫でありますから無理!マジ無理!!

さっそく近所のコンビニにカラーコピーしに行ったら、A3サイズのフルカラーコピーは1枚80円とか言われてビビった。10枚コピったら800円じゃん!!ということでとりあえず実用性を確かめるために5枚だけコピーしてきた。ああそうだよ、所持金が500円しか無かったんだよ。

さすが141パーセント拡大の威力は絶大であり、このサイズなら老眼の私であっても旅先で何とか読むことが可能というレベルになった。あらためて地図を見ると感動することしきり。すごいよ!圏央道が茅ヶ崎までつながってるよ!!とかいって、もはや浦島太郎状態であります。道路事情がいろいろ新しくなっていて笑えるというか笑えないというか。近所で言うと、たとえば羽田空港側と川崎側を結ぶ「多摩川スカイブリッジ」なんかもちゃんと載っていて嬉しくなる。

そこで教訓。

若者よ、今のうちに旅をしておけYO。歳をとってしまうと老眼でツーリングマップルを携えてオートバイに乗る事すらままならなくなるんだ。若い頃は当たり前にできることが、歳を取るとできなくなってしまうんだ。だから「老後はあれをしよう」「引退したらこれをして楽しもう」なんて考えて、せっかくの楽しみを後回しにするのは愚かだ。

身体はおとろえていくモンだ。私は今も若い気分のまま、あの頃のまま何一つ変わってないつもりだけど、じっさいのところ歳月ってのは容赦ないんだ。肉体は衰える。情熱の量も減るし感性もすり切れる。若いうちに、やりたいこと、チャレンジしたいこと、なんでもやっておきなさい。お説教くさくてウザいけど、本当に若い頃の経験や知識や、あらゆるすべてのものが人生の糧になるのよ。



レッサーパンダ

今日はいつになく説教くさいな!




旅せよ若者、恋せよ乙女。汝の青春を謳歌すべし。って言ってもコロナ禍の今の時代は思い通りにいかない事も多くてつらいね。本当に悔しいなあ。











#27
2022年3月31日(木)
「やっぱりホンダ!(モーターサイクルショー2022の印象)」


前回のモモ通を読み返してみたけど我ながら偉そうに説教モードが炸裂していてウザいなと思いました。職場のメンバーで行った飲み会で上司とか先輩とかが絡んでくるのと大差ないウザさではないか。だいたいにおいて年寄りに説教させると話が長いのである。昔の武勇伝もたいがいにしないといけない。先輩ぶるのもほどほどにしたほうがイイなと反省した次第であります。大事なのは今をどう生きるかですよ。

東京モーターサイクルショー2022(2022年3月25日〜27日)が終わりましたね。ここ数年はコロナ禍で中止を余儀なくされていたから、久しぶりの開催ということで嬉しいニュースでありました。私自身はまだ感染をおそれて自衛モードに入っているので今年は行きませんでしたが、ネットに張り付いて最新情報を集めておりました。

なんか印象としては相変わらず勢いを感じさせるホンダの圧倒的な存在感と、なんか空気レベルの存在感しかなかったヤマハのショボさ、その落差の激しさであります。

もうヤマハ発動機は大型免許ライダー向けの商売しかしないんですかね。小排気量に関してはただの「スクーター屋さん」になっちゃいました。かつて一番好きだったメーカーが、今となってはもう欲しいオートバイが一台もないという現実をつきつけられて、ああひとつの時代が終わったな的な感慨にふけるのであります。YSP(ヤマハスポーツプラザ。ヤマハの販売店)でインド製のYZF-R15を輸入販売していて、それに乗れたことが最後の輝きだったんだなって思ったら寂しくなったよ。

これに対してホンダは押せ押せムード全開ですよ。

私の中では「国内オートバイ4大メーカー番付」においては四番手につけていたはずのホンダが、ここにきてグングンと評価をあげております。決してホンダが嫌いっていう訳じゃないし、憎む理由もないんだけど、どうしたって四番手なのよ。放っておいても人気があるメーカーだし、ラインナップも充実しているし、キャラクター的には優等生っていう感じがしちゃうから、天邪鬼な私はつい反発したくなっちゃうのよね。国産のウイスキーだったらニッカを応援したくなっちゃうような気分。自転車だったらブリヂストンサイクルよりも山口ベニーサイクル派みたいな。わかります?

ホンダの今回の目玉としては「ホーク11」っていう大型バイクが話題をさらったようですが、我々のような小排気量愛好者は「ダックス125」の発表と「スーパーカブ110」「クロスカブ110」の2022年モデルの知らせですっかり魂をわしづかみにされているのであります。

ここ数年のホンダはちっちゃいバイクのラインナップがやたら充実しているんです。80年代の50cc原付ブームみたいなことを、110cc〜125ccクラスで令和の時代にひとりで勝手にやっちゃってるみたいな感じ。ミニサイズのレジャー用バイクの人気を完全に独り占めしてますよね。

スーパーカブ110がまさかのキャストホイール化&ディスクブレーキ化というのも驚きましたが、最新の基準を満たすにはABSまたはコンビブレーキの搭載が必要ということで、それに伴うアップデートなんですって。価格が上がってしまうのは残念ですが、規制があれこれ厳しい今は仕方がないんでしょうね。

私なんて「ホンダ・グロムが欲しいけど新車は値段が高いから貯金しなきゃ」とか言ってる訳ですが、ふと気づけばホンダのラインナップの中で125ccクラスとしてはグロムが一番安い、みたいな恐ろしい状態になってしまいました。


・CB125R 473,000円
・スーパーカブC125 440,000円
・CT125ハンターカブ 440,000円
・ダックス125 440,000円
・モンキー125 440,000円
・グロム 385,000円


ヤバいよ。貧乏庶民はそのうち原付すら買えなくなるんじゃないか。私は貧乏庶民っていうより地を這う底辺民っていうほうが正しいんだけど最後は「軽自動車税が400円安い」という理由で原付一種(50cc)にまで転落するんだろうか。ホンダ・タクトで時速30キロ生活&二段階右折生活・・・とかなったら私も終わりだな、と思う。

今回登場したダックス125は人気が出るだろうなと思います。デザインが素晴らしい。きっと売れると思います。トランスミッションはスーパーカブと同じで小型自動二輪(AT限定)免許で乗れるそうです。いまコロナ禍で小型AT免許を取る人が激増したという話もあるから、カブ以外の選択肢としていいじゃないですか。

なお、昔のダックスみたいにハンドルが折りたためるのを期待したら、それは無いみたい。ハンドルがたためたら軽バンの後ろに2台積んでドライブデート&出先でツーリングとか妄想しただけに残念です。モンキー125もハンドル折りたたみ機構を廃して登場したから、もうホンダとしてはミニバイクを車に積んで遊ぶ的な発想は無いのでしょうね。



Dax125

昔懐かしい車種が復活してオジサン&オバサン大歓喜!




ちなみに、なんで私が排気量125ccクラスまでのサイズに頑なにこだわってるのかと言うと、ずばり置き場所の問題であります。今住んでる部屋に引っ越してくるとき、たしか「駐輪場あり・バイクは125ccまでなら可」っていう条件だったような記憶があるのよ。その時点で住んでいた部屋がバイク禁止だったので、多少不便になっても家賃が安くなってオートバイも置けるならいっか、という事で引っ越しを決意したのだった。

ところがここ数年は大家さんが駐輪スペースにドカンと車を置いているので、もしかしたらそのへんの条件は変わっているかもしれない。いちおうオートバイを実際に買う時になったら再確認するつもりではあるけれど、今はまだ貯金額的にその段階に達していないので後回しにしている。仮に「今は車置いちゃってるからオートバイ駐車場は別に借りてクレ」と言われると痛いな。うまく交渉してなんとか車の横に置かせてもらう方向にもっていきたいところだ。まあ、今から余計な心配をしてもしょうがない。その時になってから考えるとしよう。

最悪の場合はハンドルが折りたためる昔のホンダ・モンキー(50cc)を買って部屋に置くというのはどうか。私の住んでる部屋は一階ですから搬入・搬出は楽勝でいけるでしょう。ただ時速30キロ生活&二段階右折の悪夢にうなされそうであります。時速30キロで幹線道路の左端を走っていて、車にビュンビュンぬかされて「こええよ!こええよ!」とか叫んで、そして気づいたら左車線は左折専用レーンになっていたりすると絶望するんだよね。アタシは直進したいのにどうすりゃいいのよ!とかヘルメットの中で絶叫しつつ左折を余儀なくされてさ。田舎道なら50ccでも何とか使い物になるけど街中だとつらいわね。環七とかニコクとか走ったら「死亡遊戯」ですよ。

正直に告白するとヤング時代、当時の50ccモンキーが欲しくてしょうがなかった。学生時代のモモンガ兄が愛読している雑誌に、ときどきミッキー・カーチスさんがモンキーをカスタムする話なんかを寄稿していて、それを読ませてもらって「いいなあ楽しそうな世界だなあ」って思ったのですよ。

その後私自身はモンキーの派生モデルで、よりスポーティな「モンキーR」に心惹かれていったのですが、今になってみるとあの「普通の」モンキーがとても魅力的に思われる。新しい現行モデルのモンキー125は何かが違うと感じるのです。昔の50ccモデル時代にくらべて遊び心が欠けているような気がする。ボディサイズがすごく大きくなって、もう何もかもが完成しており、ただのオシャレバイクにしか見えない。メッキパーツを多用したそのたたずまい、私には「ミニSR400」という感じに見える。

ということで今、さみしさのつれづれにオートバイ販売検索サイトを覗いたら昔の50ccモンキーの中古価格が文字通り沸騰していて腰を抜かしたところです。高校時代は先輩から3万円でくたびれた中古車をゆずってもらって、のちにまた3万円で後輩に譲る的な伝統があったじゃないの。高校で代々受け継がれるオンボロモンキー。あんな感じで手ごろな車体はないかと思ったらそんな甘い世界ではなかった。手ごろどころじゃない。中古モンキー88万円とかあるんだもん。もはやワケがわからないよ。

なんてこった。最後の手段「部屋にハンドル折りたたみ式の50ccモンキーを置く」ことすら不可能っぽい。つらいよタエちゃん(涙)。













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