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2021年9月10日
「はじめてのオートバイ購入について、いま思うこと」

私が自動二輪免許を取得して、何台かレンタルバイクを経験したのち、最初に購入したのは学生時代にあこがれていた古いオートバイ、ヤマハTDR80でした。

ネットの中古バイク検索サイトで、隣県の中古オートバイショップに出ているのをみつけて、週末に見に行きました。

実車はサビサビのボロボロで、TDR50とニコイチにしたのがモロバレのひどい車体でしたが、店員さんがエンジンをかけるといい感じに息を吹き返したので、これならいいかな、と購入にふみきりました。

私が契約の書類に記入しているとお店にお客さんがきて、開口一番に「このTDR見せてください」といいました。店長さんが「ごめんなさい、ちょうどいま、売れちゃったんです」と回答。どうやら私は、タッチの差でこのマシンを入手することに成功したっぽい。

ナンバープレートは自分で区役所に取りに行くことにして、書類をもらっていったん撤収。区役所で申請してナンバープレートをもらい、お店に2度目の訪問したときにナンバー取り付けをして乗って帰る、という段取りでした。

納車日はワクワクしながら電車で出かけたのを覚えています。朝イチでお店を訪れ、さっそくナンバープレートをつけてもらい、そして整備の済んだTDR80が晴れて自分のものとなりました。まさに天にも昇る気持ちでありました。学生時代にあこがれていたオートバイがついに自分のものになったのであります。

帰り道はまさにアドベンチャーという感じでした。店長さんに、まず近所のガソリンスタンドを教えてもらい、そこで給油。それから品川区の自宅を目指すのですが、土地勘がないので道がわからない。道路に設置された青い案内板だけをたよりに、とりあえず東京都に帰ることを目指して走り出す、というおおざっぱな作戦。焦らずともよい。すべての道はつながっているのだ。なにしろ急ぐ旅でもない。安全に帰り着くことに意義がある。

2スト80ccのエンジンが「あばれ馬」という感じで、回転数をあげないとトルクは出ないし回転数を上げたら上げたでイッキにパンチ力が爆発するし、それまで4ストのマイルドな吹け上りのエンジンを搭載したオートバイばかり乗っていたので最初は「なんだこりゃー!!2ストやばいー!!飛ぶー!!」とかいって冷や汗を流しまくりでした。しだいに慣れ始めてスムーズな変速ができるようになってくると楽しくてしょうがない。オフロードヘルメットの中で叫びながら運転していました。

やがて「今自分がどこにいるのかさっぱりワカンネ」状態から、青看板をたよりにジワジワと移動し、ついに都内へと帰ってきました。環七にのってしまえばこっちのモンです。夕方、無事に帰宅し長かった第一回アドベンチャーが幕を閉じました。

そこから私のオンボロTDR80との楽しくも苦しい冒険の日々が続いたのでありました。次から次へと発生するメカトラブルに苦しめられて泣いたことは数知れずありましたが、TDR80は本当に乗っていて楽しいオートバイだったのです。

ということで私の個人的意見としては「オートバイは最初に好きになった車種に乗れ」であります。どんな結果で終わるにせよ、絶対に後悔することはありません。乗りたい!と心の底から思うオートバイに乗る。間違っても予算で妥協して車種選びとかやってはいけない。いくつか候補を挙げて消去法で選ぶ、とかやってはいけない。

最初にピン!ときたバイクを買うのが一番です。間違いありません。



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