モモンガ通信2024年(第3期) ヴェノーヴァとかフルートとかオートバイとか・・・のどかさんの日常ヨタ話


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#49
2024年(令和6年)7月4日(木)
「オールマイティなオートバイは存在しない(複数台所有しか解決策は無い)」


今日もまた自動二輪のお話であります。ほかにこれといった趣味もなく年がら年中オートバイのことを考えている私ですのでご容赦いただきたい。

私は中年オバサンになってからようやく念願の自動二輪免許を取得した遅咲きのライダーであります。そして最初に買ったオートバイはかつて若かりし日に憧れていた黄色いヤマハTDR80(ボロボロの中古車)でした。人生で最初に「乗りたい」と思った車両が初めての愛車となった、というのは今思えば実に恵まれた経験であったと思います。20年以上前のオートバイで状態も極めて悪く実際は故障のオンパレードで苦難の連続でしたがTDR80に乗れたことは天にも昇るほど嬉しかったし、TDR80のある毎日は本当に楽しかったです。

憧れていたオートバイに実際に乗ってみたら「あれ?」と感じて「こんなはずじゃなかった(絶望)」と思うパターンというのも可能性としてはある訳ですよ。そういう経験をした人もいるかもしれない。しかし私にとってのTDR80はまさに自分が思い描いていた通りの理想のオートバイそのものでありまして「とりたてて不満は無い」とかいうレベルのはるか上をいっており


「これ以外ありえない」


と断言してしまうぐらいに運転して楽しく、見た目も最高に気に入っていて、あえてひとこと言うのであれば「もっと早く免許を取ってできれば新車で買って乗りたかった」という気持ちだけがありました。結果としては良くも悪くも私のスタンダード(基準)として心に深く刻まれまして、その後別のオートバイに乗るたびに長所・短所を判定するひとつのモノサシとして「TDR80と較べるとダルな印象で軽快さに欠ける」とか「TDR80よりも航続距離がはるかに長い」とか、そういう考え方で自分なりの印象を言語化できる状態になったのであります。

まあ結局はメカトラブルの絶えないTDR80の「乗りたい時に限って車両不調によりツーリング計画断念」という日々が辛くなってYZF-R15に乗り換えてしまったのだけれども、冷静に考えるとTDR80は手元に残しておいてR15を「買い増し」すればよかったんじゃないかと思うのであります。いわば

・趣味に全振りのTDR80(所有していることに意義がある)
・旅の実用の道具としてのYZF-R15(安心して乗れる新車)

という2台体制にすれば万事解決、この世の富をすべて手に入れたような幸福な毎日を送れたのではないかと思うのです。まあ当時は2台を同時に持つなんて考えられない世界であったから当たり前に買い替え(入れ替え)という流れになったのですが、TDR80喪失のショックはけっこう大きくて長期にわたってズルズルと引きずったのも事実です。

私はヤング時代に自転車を趣味にしていた頃は複数台所有など当たり前でありました。アンタ何台持ってるの?と訊かれたときには「走れる状態のもので6台」と普通に答えていました。ブリテン製のクラシック自転車、オーダーメイドの旅行用自転車、パナソニック製の最新装備の旅行用自転車、オフロード用MTB、レース用(タイムトライアル用)のスポーツ車、折りたたみ小径ホイール車。あとはフレームや車輪や各種パーツがバラバラ状態でてんこ盛りに保管されていて、全部使えばあと3台か4台は組めたと思う。6台はそれぞれ使用目的が違うからみんな必要だったのであります。

考えてみたらオートバイも同じではないかと思う。スーパーでお買い物などのご近所ちょい乗りから高速道路を活用したロングツーリングまで1台ですべての用途を100点満点でこなせるオールマイティなオートバイなどというのはこの世に存在しないのであります。「大は小を兼ねる」なんていうのも絶対にありえません。

よく耳にする例だと「走りを楽しむ大型オートバイと125ccのスクーターの2台所有」というのがあるようです。趣味で休日を満喫するための車種と、普段使いの実用車で分けているというパターンでありましょう。

「オンロードバイク」と「オフロードバイク」で分けている人もいるようです。これも気持ちは凄く解る。未舗装路があると突入したくなる、というのは生まれながらの「性癖」みたいなもので、たぶん一生治らない指向性ですよ。何故に林道を見ると入りたくなるのか、本人にも解らない。

私の友人は「スーパーカブ好きな仲間とわいわい遊ぶためのカブ系バイク」と「自分の時間に没頭するため、趣味に振り切ったクラシックバイク」で使い分けているそうです。これも凄く理解できます。カブ好きグループでのんびりツーリングしたら楽しそうですし、それとは別に自分の「好き」を解放した趣味用の1台があったら豊かな日々が送れることでしょう。

「いつ壊れても文句は言えない・修理に時間もかかるイタリア車」と「維持管理に手が掛からないホンダ車」という人もいます。あくまでもメインはお気に入りのイタリア車なのだけど預かり修理になると直るのがいつになるのか分からないのでバックアップ用という意味でホンダが1台あると安心!と言っていましたが、これも妙に納得できます。2台持ち前提にすると外車を購入する「不安」や「ためらい」はなくなりますよね。

発売からわずか2年で販売終了が発表されたホンダのHAWK11も、これ1台で全てを済まそうなどと考えたらちょっと悲しくなるけれども、たとえばもう1台、系統が全く別でありながらメインをはれるような車種(スズキVストローム系みたいな)と「ダブルメイン体制」でいくなら個性的で存在感のあるHAWK11はむしろアピール度も高くて良いような気がします。



HAWK11


他人と絶対にかぶらないであろう




あと、個人的にものすごく好きなのがスズキのKATANA(現行モデル)です。カタナといえば通常イメージするのは過去の名車であって、そのあまりにも偉大な足跡、孤高の存在感を知っている世代から見ると現行KATANAは「なんじゃこれ?」感が否定できないのもよくわかる。



現行KATANA


旧カタナファンから叩かれまくりの現行モデル




排気量1000ccの4気筒エンジンを搭載しているにもかかわらず燃料タンク容量がわずか12リットルしかないため「事実上100kmごとに給油しないといけない糞」と航続距離に関する不満の大合唱です。スポーティなセパレートハンドルではなくアップタイプのバーハンドルを装着していることも「耕運機じゃねえか!」などとお叱りを受けていて


「大型チョイノリに誰が160万も出すんだよ」


と厳しい評価となっております。さすがの私も「大型免許で乗るチョイノリ」というのはウケました。しかし、しかしですよ。いちおう過去の名車GSX1100Sカタナを知っている世代の私から見ても、この現行KATANAはやっぱり「カタナ」と解る(カタナに見える)デザインであるし、その姿は客観的に見てものすごく現代の最新鋭モデル感にあふれてカッコよいのであります。

自動二輪に関しては「写真で見るとイマイチだけど実物を見ると意外と良い、いやむしろ最高にイカす」というパターンが割と多くあります。あの現象は謎としか言いようがない。現行KATANAなんてまさにその代表例であり、公式サイトのラインナップの画像(各車体を横から見た画像を載せている)を見ると絶望的にダサいのに実物を目の当たりにすると腰を抜かすほど美しく、人が跨っている姿は実にキマるのだ。

この現行KATANAも、たとえばもう1台別に「ロングツーリングに向く航続距離が長くて積載性能も充分なオートバイ」を持っている人からすれば評価がガラッと変わるんじゃないかと思います。実際、もし仮に自分が大型自動二輪免許を持っていたらKATANAに乗りたい。超かっこE。こういうスパルタンなマシンを所有する喜びは計り知れない壮大なスケールだろうと想像します。

私も、もしも手元にTDR80を残していたうえで「1台買い増し」するのであれば何を選ぶだろうか?と妄想することがあります。TDR80は古いから補修パーツも出ないしアチコチ壊れる一方でしょうから、なんだかんだで維持管理が大変だろうと思います。それでも私の理想を叶える唯一無二のバイクであることには変わりがありませんから、増車するならまったく別の路線の車種がいい。高速道路を走れる排気量で、できるだけ個性的なデザインの最新鋭マシンがいいな。たとえばこれ。



イタルジェット


ドラッグスター300




やっぱりイタルジェットということになるねえ。このぐらい突き抜けたデザインだと「みんなと一緒なのは絶対ヤダ」っていう私みたいな天邪鬼でも安心して自分を解放できそうです。

このように、オートバイも「1台しか持てない」という前提で車種選びをしようとすると「最大公約数を探す」みたいな作業になってきて結果的にいくつかの妥協点に目をつぶる側面が残ってしまいます。それがどんなに小さなポイントであっても、事あるごとに小さなストレスを引き起こすネガティヴなものであったなら、最大の幸福を味わう事は到底できないでしょう。やっぱりですね、私は「2台持ちを前提にして車種選びはおもいっきり自分を解き放つ」ほうが良いと思うのです。2台所有による分業体制をもとにすれば妥協無しでの車種選びが可能です。冒頭で書きましたように「1台でなんでもこなすオールマイティなオートバイは存在しない」という前提を受け入れ、2台の使い分けによって得られる効果は2倍どころか3倍、あるいは10倍にも拡大するんじゃないかと思う次第であります。片方を点検整備や修理に出している間にもう1台乗り物がある、というだけでも気持ちの余裕が違います。

世の中にはもっとすごい人がいて2台どころか3台以上持っている人もいますからね。台数が多いほど偉いという単純なものでは無いにせよ、楽しみの奥行きはグンと広がるのは間違いありません。

まあ2台持ちになると税金も自賠責も任意保険も2台分になりますから言うほど簡単な事ではありません。さいわい私は現行KATANAがどんなに好きで欲しいと願っても乗れない(免許が無い)ですから気が楽です。生活水準を考えたらイタルジェットのドラッグスターだって購入するのは無理です。やっぱり優先事項としては「変な改造オートバイ」だよなあ。最近はレッグシールドを外してガイコツみたいになったスーパーカブとかマジで乗りたいもん。これは控え目に言ってヤバい展開ですよ。まさか自分が変な改造オートバイに乗りたくなる日が来るなんて夢にも思いませんでしたよ。

どこかに適当なカブ、ないですかね?(←マジでバカ一直線)










#50
2024年(令和6年)7月8日(月)
「ライディングブーツ、ネッククーラー、老眼(オムニバス形式)」


今日のモモ通は私の身の周りの最近の3つの小ネタをオムニバス形式でお送りしたいと思います。それぞれの話をひとつの話題として熱く語るほど奥行きが無い(=超どうでもいい)ネタだから3つまとめて取り扱う、という雑なスタイルです。内容も薄味なのでラジオ感覚で読み流してください。
(↑お前はラジオを読むのかよ)


まずはオートバイを運転するときの靴の話であります。今はコーナンで買ったスニーカーっぽい作業靴を履いています。2023年4月7日のモモ通でネタとして取り上げたものです。


モモンガ通信 2023年4月7日
「春のおしゃれを足元から」
https://ezomomo.com/momo_j/2023/momo_j2023_2.html#24



作業靴


割と派手な作業靴




そして結論から言いますと「やっぱり白い靴をオートバイの運転に使っちゃいけないなぁ」という事態に陥っております。ライディングシューズとして使い始めたら、あっという間に薄ら汚い姿になってしまった。購入したときのポップな可愛らしさは面影もありません。覚悟はしていたけど、ここまで見すぼらしい姿になるとちょっと人と会うのはキツなというレベルです。

作業靴をライディングに使う事自体はさほど違和感が無くて、変速操作やブレーキの感触で不満を感じる事もなく、2,980円の靴で済ませることができるのならむしろ選択肢としては良いと思いました。世の中には作業靴をライディングに用いる流派が存在しますが、なるほど合理的な発想だなと素直に感じた次第です。

まあ個人的には靴の側面やかかと部分の防御性能に関して不安を拭い去ることができず、やっぱり可能であればちゃんとしたライディングブーツを履きたいなと思ったのであります。その昔愛用していたアルパインスターズのライディングブーツが非常に素晴らしくてYZF-R15のステップ周辺と自分の足(というか下半身)がダイレクトに直結しているような心地よい一体感がありました。疲れ知らずで何時間でも運転していられる、ぐらいの勢いでした。人間の身体では非常に重要にもかかわらず割ともろい足首周りの保護性能は言うまでもなく、公道上で遭遇するであろうトラブルに対しては安心感がハンパ無かったです。

ちゃんとしたライディングブーツ欲しいよねえ。旅先でオートバイから降りて散策することを考えるとある程度の歩きやすさもあったほうがいいのかな。夏にブーツというのも苦役なので暑い季節は通気性のある軽快なライディングシューズが良いかもしれん。

いちおう今履いている作業靴がダメになるまでは現状維持ですが、数年後には装備品のアップデートをしたいな。とかなんとか思いながら先日「川崎市市制100周年記念事業・かわさき飛躍祭」でブルーインパルスの展示飛行を見たついでにラフアンドロードに寄ってきました。

そしていくつかオンロード用のブーツを履かせてもらったのですが、ガエルネのG-RTというモデルがものすごく気に入りました。そうそう、こういうのが良いのよ私は。


ガエルネ GAERNE(公式)
G-RT ジーアールティー ブラック
https://japexstore.net/products/gaerne-g-rt-black


まあ値段は今の作業靴の10倍ですけどね(しかも2024年7月9日から値上げですって)。いやはや。どう逆立ちしても私の手の届くものではない。

あと、もうちょっとマイルドなタイプのライディングシューズではラフアンドロードのオリジナル製品「RR6302デュアルテックスラフライディングシューズ」というのがあって、こちらも好印象であった。余談ですがカタカナで長い名前だと、初見だと何処で切って読めば良いのか分からなくて困るね。


RR6302(←型番)
デュアルテックス(←素材名)
ラフ
ライディングシューズ


という事ですな。「デュア・ルテック・スラ・フライディ・ングシューズ」などと呼んではいけないという、厳しい現実を目の当たりにするのであります。


ラフアンドロード(公式)
RR6302デュアルテックスラフライディングシューズ
https://rough-and-road.co.jp/item/rr6302/


これも価格は21,780円よ。ちょうどセールをやっていて少し値引きされて2万円を切っていたけど、やっぱり私には高すぎて手が出ない。

まあ尻尾を巻いて逃げるのもシャクなのでラフロのカタログだけもらってきた。私のような古い人間は、いずれゴミになると分かっていてもこういう紙媒体が好きなのである。ネットで検索するよりも紙のカタログをめくっているほうが情報を理解する力が高まるのである。



カタログ


いまどき珍しい豪華なフルカラーカタログ




繰り返しになりますがライディング用の靴に関しては当面の間、現在使用中の作業靴で行けるところまで行く所存ですので高級なライディングブーツを買う事はしばらく無いでありましょう。そしてここで冷静にツッコミを入れるなら「それより早く原付買えよ」とか「そもそも原付ごときにそんなブーツ要らないでしょ」とか容赦ないフレーズがいくらでも思い浮かぶのであります。身もふたもないZE。


次の話題は夏の暑さを乗り切るグッヅであります。オートバイ業界でも最近は冷却水を循環させて身体を冷やす「水冷ベスト」なんてものが出てきてます。真夏の炎天下に自動二輪で走るなんて本当に命がけですからね。こまめな休憩、こまめな給水そして決して無理はしない体力温存作戦がきわめて重要になってきます。

そんな中、ときどき使用者を見かけるネッククーラー(保冷剤つきの首輪)を私も導入してみました。ドラッグストアやホームセンターには馬蹄型の保冷剤首輪が比較的安価で売られていますが、私はつねづね「いや保冷剤が作用するのは首に接する面だけで良いでしょ」と思っていたので、今回ようやく自分の理想のカタチのものを見つけたのです。プラスチックのフレームの内側に保冷剤がレイアウトされているもので、無駄な冷却力のロスがありません。



ネッククーラー使用前


冷蔵庫に入れておくと保冷剤が白くなり固まる




冷蔵庫に入れて2時間ぐらい冷やすと首に接する保冷剤が白く固まります。これを首に巻くとアラ冷たくて気持ちイイ!という冷却装備となっております。カンカン照りの炎天下でヒンヤリ感を味わえるのは3時間ちょい位でしょうか。午前中に出かける用事があって朝9時前に家を出て昼12時過ぎに帰宅する、とかならずっと快適です。やがて冷却力を失い、冷たさを感じなくなる頃には白かった冷却材が透明の液体に変化しております。



透明化


少しずつ透明になってゆく(※この位ならまだ冷たい)




家に帰ったら綺麗にしてまた冷蔵庫に入れておけば翌日には気分よく使えますから、これはなかなかのスグレモノです。実売価格は3千円程度ですから、ライダーに限らず全ての人におすすめ。


山真製鋸(やましんせいきょ)株式会社
【Y'sGOD】アイスG AIRリング
https://yamashinseikyo.com/products/detail.php?product_id=610


そして今日3つ目の話題はやはりオートバイに絡めての老眼ネタです。加齢とともに避けられない現象ではあるものの、老眼の進み具合の速さに私もちょっと参っております。

思えばちょうど2年前に老眼鏡を作り直したのであった。その昔私自身の老眼がはじまったとき、いよいよこの時が来たかとおもって奮発して累進焦点レンズを用いたいわゆる「遠近両用メガネ」をつくったのですが、1年ちょっと経った頃には老眼がすすんで近くが見えなくなり多大なショックを受けました。老眼は進むもの、という真実をちゃんと認識していればあんなにお金はかけずに作ったであろう。ということで作り直す時は「どうせこれも一時しのぎだろう」と安いレンズで作ったのであった。

で、そうはいってもやっぱりメガネって割とお金がかかるモノです。どうせ短期間で作り直す羽目になるのなら「高価なフレーム」に「上位グレードのレンズ」なんて要らない、安いのを試してみようという事で2年前にJ!NSというお店に行って「遠くを見る用」と「近くを見る用」の2本をつくったのだった。結論から言えば遠くを見るメガネはまったく不満がない(度が変化していない)のだけど、近くを見るメガネは老眼の進行によって「近くが見えない近用メガネ」という割と役立たずな地位に陥落しているのであります。爪を切りたくても爪が見えない。住所名前を記入してくださいと言われても自分で書く文字が見えない。なんじゃこりゃ。

とりあえずパソコンのモニターを見るのに不足は無いので、今はPCメガネという位置付けになっております。どうにもならなくなったら改めて近くを見る用のメガネを作り直すしかない。

加齢とともに頭を悩ませているのが「夜目が利かない」ということであります。陽が沈み、夕闇が迫る頃になるとあからさまに視力が落ちてしまうのよね。

TDR80やYZF-R15に乗っていた頃は夏になるとよく「ナイトツーリング」をやっておりました。カンカン照りの灼熱地獄に熱中症の危険をおかしてまで乗る必要は無いのであります。あたりが暗くなってから、夜風に吹かれながら流れゆく街の灯りを楽しみつつ夜のライディングを満喫するというのは極上の喜びでありました。

ところが、あれから時は流れて今は夜なんぞ怖くて運転なんてしたくないのであります。街灯に照らされている部分しかマトモに見えてない状態で走行するなんて危険以外のなにものでもない。自覚するほど明らかに能力が衰えているのだから、そんな奴が公道に出ちゃイカンのです。暗くなったら部屋の戸締りをきちんとして、あとは静かに過ごしていたいのであります。

アルコールをやめて早16年、これでいつでも運転できるZE!どこにでも行けるZE!って思っていたけどまさか夜の運転が困難になる日が来るとは思わなかったよ。確実に言えるのは、いま仮に足腰が健全で「また若い頃みたいに山に籠るか」とかいって北アルプスなんぞに行ったら間違いなく遭難しているだろうな、という事です。街の中で暮らしていてもこれだけ夜の視界で困っているのに、山の中に入ろうものなら確実にアウトですよ。わりと昔から「中高年になってから登山をはじめました」なんていう人がいるけれど、身体能力の衰えに個人差がある事を差し引いても中高年になってから山に行くのはちょっと自然をナメすぎてると思う。登山に限らず「若いうちにやっておくことに意義がある」っていう物はけっこう多いと思うぞ。

なんにせよとりあえず今の老眼鏡でもう少し粘って来年になってから新調したいなと思います。となるとライディングブーツ(シューズ)どころの話ではないね。生活に必要なモノから順番に揃えるとすればまずは老眼鏡だな。うーん。

「改造オートバイを乗り回す生活」への道のりは思いのほか険しいものがあります。この調子で行くと経済的に若干のゆとりがありまぁす!そろそろ買い時でぇす!なんていう時は永遠に来ないかもしれないな。まああんまり深く考えると生きる気力が失せるから、適当に笑って過ごしたいと思います。










#51
2024年(令和6年)7月12日(金)
「弾け!吹け!!歌え!!!」


先日、ちょっと自分の手には負えない難問を抱えてしまったので友達を頼る(事実上泣きつく)という情けない姿をさらしてきました。皆様お察しのとおり、ただでさえ友達が少ない私ですから助太刀してくれる人というのは誠にありがたく、深く感謝したのであった。


「お礼は倍にして返したい」


と思うわけですが世の為人の為に役立つスキルなど私にあろうはずもなく、やむを得ず「お礼に色紙でも書きましょうか?」などと訳のわからない事を言って "色紙テロリスト" の異名をとったりしてしまうのだった。

ひとまず難問は無事に解決した(正しくは解決してもらった)ので、おしゃべりタイムに突入。話題が音楽ネタになり、その流れで友人が愛用のアコースティックベースを見せてくれました。

通常、オーケストラで低音を担当する弦楽器といえば「コントラバス」であります。いわゆるダブルベース、ウッドベースなどとも呼ぶアレです。どうやって運ぶのだろう?と心配になるバイオリンのおばけみたいなデカい楽器です。その後、コントラバスに代わるものとしてエレキベースが登場した訳ですからアコースティックベースとはコントラバスのことかい?と思ったりしますがそうではありません。


フェンダー(公式)アコースティックベース ラインナップ
https://www.fender.com/ja-JP/acoustic-basses/



アコースティックベース


アコースティックギター型のベース




すごく雑に言うとエレキベースの寸法でアコースティック楽器をつくったYO、というタイプであります。私はそういう楽器が存在することは知っていましたが実際に間近で見たことも触ったこともありませんでした。なので感動しました。低音好きにはたまらない素適な楽器です。

その後はギターも登場して演奏を差し挟みながら音楽談義という楽しいひとときを過ごしてきました。オフコースの『秋の気配』なんて歌ったのは30年ぶりぐらいじゃないでしょうか。







正直、おととしの交通事故で左腕が壊滅状態になってからはフルートも構えられない状態ですのでギターは完全放置になっております。フルートの師匠は「無理しないで出来る事だけやれば良い」などとおっしゃるけれども実際問題としては手の自由が失われているのでどうにもならない。出来る事なんて無いよ、と泣きたくなる。私のメイン楽器であるフルートもヴェノーヴァもロクに練習できないのにギターなど触る気にもなれなかったのが正直な所です。

しかしこうやって楽しく時を過ごせば「ああ楽器やりたいなぁ」「ギターの弾き語りっていいよなぁ」という気持ちが強まる訳で、その後私はひそやかに部屋の片隅で「もふっとオオカミ」の山にかくれているギターケースをおもむろに引っ張り出してみたのであった。

さて、我が家は街の中のボロ長屋ですから部屋で楽器など鳴らせないのであります。フルートを吹いていただけで近所の誰かが激怒し警察に通報、訪ねてきたおさわりまんに「苦情が来てるので楽器の演奏はヤメてください」とお叱りを受けた事があるのだ。フルートはどちらかといえば弱音楽器でありアコースティックギター等に比べたら静かな方だと思うのですが、そういう問題ではありません。ゆえにウチではロクにCDすら聴けないのです。ヘッドホン必須です。これが品川区の生活ってヤツの現実ですよ。

まあ音楽なんてやってる本人、聴いてる本人以外からすれば雑音(騒音)でしかないという証ですよ。今は世の中、怒りのエネルギー爆発寸前の人たちで溢れていますからヘタに刺激してはいけません。今後も近所トラブルを避けて生き延びるためには、とにかく静かに過ごさなければならないのであります。

アンプにつながない状態のエレキギターの生音を弱く指弾きで鳴らすのがやっとです。ピックでストローク奏法とかやったら「うるせえ!」って怒られてしまいます。うむ、自慢のジャズマスターを出したのはいいけどやっぱり左手の指がどうにもならない。よっこらしょ。エレキギターは重たいな。

でも、ふと思ったよ。

左の手指は思うように動かせないけど、ならば別に無理して動かさなければ良いのではないか?思うようにコードフォームが押さえられない、という現状はもどかしくて辛いけれども、であるなら和音を出さずに単音だけ弾けば良いのではないか?極端な話、和音の根音(ルート音)だけ鳴らせば伴奏は成立するよね。

たとえば私の大好きな、さとう宗幸さんの『青葉城恋歌』であれば、左手は全く使わずに歌える。6弦開放「ミ」、5弦開放「ラ」、4弦開放「レ」の3つの音を使えば楽曲のベース部分を鳴らせるのだ。

『青葉城恋歌』(Key=A)を演奏する場合、使用するコードは「A」「D」「E7」の3つになります。つまり「ラ」と「レ」と「ミ」さえ鳴れば勝ったも同然。サビの部分でいうと


ときはめぐり またなつがきて(5弦開放→4弦開放)
あのひとおなじ ながれのきし(6弦開放→5弦開放)
せおとゆかしき もりのみやこ(5弦開放→4弦開放)
あのひとは もう いない(6弦開放→5弦開放)


みたいな感じで、右手だけ弾く弦を替えるだけでルート音が鳴るじゃないですか。やだぁ。

余談ですけど私こういう「コード3つで弾き語りできちゃうシンプルな楽曲」って大好きです。昔のフォークソングにありがちな単純な構成の曲であり、ギターをはじめて一番最初に感動する世界ですよ。Fのコードが上手く押さえられない段階でも「G-C-D7」の3つだけで弾き語りできちゃったあの頃の感動を私は一生忘れることは無いであろう。

で、いくらヘボくなった左手と言えども人差し指や中指で弦を1本押さえるぐらいはできますから、コード進行にあわせてルート音だけ追いかけてゆけば極端な話「5弦と6弦だけで弾き語りができる」という高み(低み?)に到達するわけです。


かわいたそらを(G→D)
みあげているのは(G→D)
だれだ(G)


とかやってるだけで『出発(たびだち)の歌』が気分よく歌えてしまうのであった。サビの最後「さあ今 銀河の向こうに 飛んでゆけ」の、CとGの往復から突如Bフラットが現れる部分の気持ちよさ(そしてBフラットからGに戻る快感)は神がかっているのであります。今回、友人のアコースティックベースに触れさせてもらったおかげでこのような「基本の部分」を思い出した次第。そんなふうに遊んでいるうちに左手が辛くなってきたらその時点でやめれば良いだけの話です。

かくいう次第で、ずっと思うように音楽活動ができず割と深刻に落ち込んでいた暗闇から脱却できずにいたところを友人から思わぬ展開で救われた私がいるのであります。世の中にギターの名手はそれこそ星の数ほど居る訳ですが、今から自分もそのひとりになろうとは微塵も思っていないのです。名手になる必要はないのです。自分さえ楽しめれば充分なのです。師匠のことば「出来る事だけやれば良い」という言葉があらためて染み入るのであります。

そして、ここまで書いた私なりの楽しみ方というのは5弦と6弦を使った方法でありますが、たとえば高音側の1弦から3弦で主旋律を弾くという別の遊びもあるわけですよ。


その名も (ラ ラ ドミ)
ぼくらの (レ レ ファラ)
チャージマン (シ シ ソ ソ ラ)


みたいな。思えば中学生のときに中島みゆきになりたくてモモンガ母に「ギターを習いたい」って言ったら「知ってる先生がいる」とかいって問答無用でクラシックギターの教室に連れて行かれて「違うんだ、そうじゃないんだ」と心の中で泣きながら1弦と2弦でメロディを弾く練習をさせられたのですが、それが今になってようやく「ありがたい学びの経験を積んだ日々」として甦ってきたのであります。

このように、ちょっと気分が上向いてきた事で「できれば管楽器も復活したいよなぁ」という気持ちが強まっております。なんだかんだでやっぱりフルートを吹きたいのです。フルートも、練習メニュー的に何か出来ることは無いかなとアレコレ思案しているところです。こうやって遊んでいれば何か突破口が見つかるかもしれませんから、希望をもって生きてゆきたいと思っています。

弾け!吹け!!歌え!!!明るく遊んで生きよう。










#52
2024年(令和6年)7月16日(火)
「たとえ3ヶ月で飽きるとしても、私は改造オートバイに乗りたい」


今どきの競技用自転車は変速機構などが高度に電子化されていて、かつてはレバーを手動操作しワイヤーを押し引きして変速機を操作していたのが、現在は変速機に組み込まれた電動モーターを電気信号で遠隔操作するのだと聞いてビビりました。乗り手は心拍数を測定するセンサーを身につけ、かつ自転車の要所にも各種センサーを備えることでサイクルコンピュータと連携を行い、最大のパフォーマンスを発揮できる最適な前後ギヤの組み合わせに自動で変速する機構があるとの話であった。ヤング時代に自転車の競技と旅に明け暮れて過ごた私は


「そりゃあ自転車も高くなる訳だよ」


と思うのであります。とてもじゃないけど、そんなの高校生が部活でできる競技じゃないわ。正直そんなことに電力を使うなら先に方向指示器(ウインカー)を付けろよ!って思ってしまったりする。

四輪や自動二輪も同様に高度に電子制御化がすすんでしまった。これは国土交通省が「車載式故障診断装置」(On Board Diagnostics:オン・ボード・ダイアグノスティクス=頭文字をとってOBDと呼ばれる)による診断を2021年10月1日より義務付けたことが一番の理由であります。

ユーザーが車を使っていて、電子制御上のエラー(何らかの故障やトラブル)が発生したらその履歴を記録しておく機構を備えることで、定期点検や突発的な修理のさいに漏らさずチェックできる体制をメーカーに義務付けたのよね。

ありとあらゆる部位で電子制御化が進んでしまっているから、システマチックに診断できるからくりをセットで準備しなさいよ!という命令だから、趣旨としてはまあ理解できますな。

この波は自動二輪にも確実に流れてきていて、「どうせOBD診断を義務付けられるのなら全部電子制御でいいよね」というノリでメーカーが無駄なことまで高度に電子化を進めているように私には思えてなりません。

そんなの本当に必要でしょうか?みたいな機能がてんこ盛りのオートバイばっかりです。


ホンダ XL750 TRANSALP(トランザルプ) ホンダ公式
https://www.honda.co.jp/XL750/



トランザルプ


その名は「アルプス超え」っていう意味らしいよ







公式画像


かっこいいね(画像は公式より引用)




で、名前も見た目も素敵なのは良いのですが、液晶画面の表示パターンを好みに合わせて4種類から選べるとか、走行モードを「スポーツ」「雨天」「未舗装路」等で切り替えて乗れるとか、クラッチ機構にアシスト性能を追加するとか、なんかいろいろと「ユーザーはみんな本当にそんな機能を必要としているのかよ?」と思うような複雑メカが満載なのであります。



液晶画面


表示の情報量が多すぎる







走行モード


ここまで切り換えないとマトモに乗れないほど暴れ馬なのか?







クラッチ


クラッチ操作が辛いならもっとちっちゃくて軽いオートバイに乗ったほうが良いのではないか




などと書くと皆様はおっしゃるであろう。ハイパワーの大型車を安全に乗るためにはそういう様々な最新テクノロジーが運転をサポートしてくれた方が良いのだ!と。最新のマシンはそれぐらいハイスペックなのだ!と。うーん、まあ百歩譲ってそのへんの事情を受け入れるとしても、「スマホと連携する機能」とか言われるとちょっとなあ。お前らどこまでスマホの奴隷なんだよ!って思う。



Honda RoadSync


現代人のスマホ依存症は異状




なんでもかんでもコンピューター制御にしてエレキまみれのオートバイを創り出し、ここまで複雑な機械になると診断装置も大掛かりな設備になるから従来の街のバイク屋さんでは手に負えない状況になるから、今後はメーカーの指定した正規ディーラーでのみ販売します!!街のバイク屋さんには卸しませんのでヨロシク、と言われるとさすがの私もちょっとムッとするのであります。


あのさー、メーカーさんよぉ

これまでさんざん日本全国の街のちいさなバイク屋さんに販売を手伝ってもらっていた恩を忘れて

「今後はウチのディーラーでしか取り扱わないから!」とか言い放って囲い込み商法に専念するたぁ何事だ。

人の心があったなら
そんなやり方、人の道に反するって事ぐらい分かるんじゃねえのかぃ


てめえら人間じゃねえ

た た っ 斬 っ て や る


みたいな気分になっちゃうのであります。「ホンダどりぃむ」とか「ヤマハすぽぉつプラザ」とか「カワサキぷらーざ」では絶対に買いたくない!というヘソ曲がり気分が高ぶってしまうのであります。まあ、値段的に買えないんだけどな。

それで私が「いやん」と思っているのは、上記でトランザルプを例に出して「余計な電子制御装置」がてんこ盛りにされていくトレンドが、小さい排気量のオートバイにまで下りてきているという点です。2023年にヤマハがYZF-R125、MT-125、XSR125なんていう車種を国内販売開始しましたが、いろんな高級装備満載で車両本体価格51万7千円とか言われても困るのであります。言い方は悪いかもしれませんが、たかが125ccごときに50万とか60万とか誰が出せるかよ!と思ってしまうのです。

かつては「ビジネスバイク」の代表であったホンダのスーパーカブだって、今は完全に趣味のオートバイみたいな位置付けですよね。スーパーカブC125なんて45万1千円ですよ。名前はスーパーカブだけど、もはや我々のイメージする配達アニキの車両ではありません。

そういう意味で最近のオートバイがだんだんツマらなくなってきた、と感じる自分がいるのだった。昔と比べたら性能は格段に上がって装備も充実して製品としての完成度は別次元なのはわかるんだけど、なんかみんな金太郎アメみたいでどれもこれも同じに見える。圧倒的に存在感を見せつけるような、個性の塊みたいなとがった車種がない。これは面白そうだ!と心の底からときめくようなものが無い。

そんな寂しさを味わってきた中で私はつい、昔流行った改造オートバイの文化がまぶしく思われるようになっちゃったのであります。モッズカスタムしたスクーターに憧れたり、原形をとどめないほどイジリ倒したモンキーをうらやましく思ったり、流行当時は見るのもイヤだったスカチューンを再評価したり、自分の内側で本人も困惑するほど心境の変化が著しいのであった。遊び目的、ファッション目的であろうと、はたまたレースに勝つためのチューンナップであろうと、改造して楽しむ「伸びしろ」があるというのは良いね。

ということで最近の私はスーパーカブ(現行のブルジョワ価格のモデルではなく、ポンコツの中古モデル)を入手してナンジャコリャ的な見た目の珍改造をするのに憧れています。俗にチョッパーカスタム、チョッパーカブなどと呼ばれているジャンルですな。あからさまに不良じみていて品性のかけらも感じられない見苦しい改造文化なんですけど、人生で何度目かわからない反抗期がきちゃった私としては一度あんなのに乗ってみたいのよね。じゃないと死んでも死にきれない。変なカブに乗ってヒャッハー!したい。



改造カブ


社会不適格者の風味がただよう改造カブ




私の性格だと面白がって乗るのは最初の3ヶ月ぐらいで、ひと通り遊んだらすぐに飽きてしまって「こんなの恥ずかしくて乗ってられないよなぁ」とか言いそうな気もする。たとえそうだと分かっていても、やっぱり一度は乗ってみたいんだよなあ、改造カブ。人生で残された時間があとどれだけあるのか?と真面目に考えるとオートバイなんてあと何台乗って楽しめるか分からない。とっとと乗りたい車両に乗らないとゲームオーバーすなわち「人生の時間切れ」になってしまうかもしれない。無難な優等生オートバイなんて乗っているヒマはない。あとはもう全力で遊んで、ひたすら遊んで、悔いの残らない人生を全うしたいではないか。

かくして・・・「プレミア価格」になってしまった旧型モンキーをあきらめた私はグーバイクでひたすら中古のスーパーカブを検索する日々に突入しているのであります。なんか、もはや末期症状という感じになってきました。

私は大丈夫なんでしょうか。










#53
2024年(令和6年)7月20日(土)
「改造オートバイのネタ(またしても結論を先送りにする話)」


今年は梅雨入りが遅かったのですが、本格的な雨の季節は意外と短くて関東はあっけなく梅雨明けしてしまいました。

気温が高い上に湿度がすさまじいのはやっぱり身体的にキツいものがあり、ここ数日は体調がイマイチな状態が続いておりました。あまりにもしんどいので予約日の朝に病院に電話を入れ診察をドタキャンしたレベルです。こうなると何のために病院に行くのか分からなくなりますね。「具合が悪いので病院を休む」とか、意味不明すぎます。

何はともあれ「暑い日は寝ている」「寒い日は寝ている」という、アリクイとどこが違うんだよ的な日々を送っているのであった。

これから夏本番とか考えると絶望しかないのですが、そんなことはどうでも良くて私の頭の中は改造オートバイの事でいっぱいなのであります。何しろ物価の爆上がりがひどすぎてスーパーでちょっと買物しただけで「え?そんなにするのかよ」みたいな金額になり、無駄遣いはできないという訳で従来よりも摂取する炭水化物の量が増える(米で腹を満たす)という食生活に陥り、以前にも増して貧困度が加速しているような気分で無策無能な日本国政府に対して怒りにも似た気分が湧きおこるのであった。政治家は私腹を肥やす事と既得権益にしがみつく事しか考えておらず、国民の生活に対してはあからさまに無関心で端的に言えば「職務怠慢」なのです。日本国民は皆、よく我慢していられるなと思う。私はひと足お先にグレることにしたのだ。要するに反抗期が来ちゃったのである。

そのあたりが「改造オートバイ」へと繋がっているのですよ。

いろいろ考えた末にホンダのスーパーカブを「チョッパーカスタム」と呼ばれるたぐいの珍奇な姿にして乗る、という方向性を目指そうかなと気持ちが固まりつつあります。


【淡路島の車屋】[株] フジタ
格安のスーパーカブをカスタムしてみた!







ざっくり言うとこちらの動画で仕上がったカブみたいな方向性に憧れているのですが、ここまで派手に改造しようとは考えてません。車体の後端をぶった斬るとかリアサスを敢えてリジッドにするとかステップを溶接するとか、このレベルを目指すとなるとまずは「無邪気な改造を得意としているショップを探す」という点からスタートしなければなりません。私の調べた限りウチの近所にそういう路線のバイク屋さんは無さそうですから、欲張って派手に振り切った改造を目指すのはキツい。

私はリアのフェンダーにこんなものを付けるだけで幸せになれると思う。



フェンダーフラップ


後輪の泥よけにぶら下げるチェッカー模様のフラップ




いい歳してこんなのを付けたがるというのがさすがに痛いですな。こういうのは16歳で済ませてとっとと卒業するレベルのドレスアップですよね(泣)。相応の年齢の時にしかるべき通過儀礼を経験しておかないと、私のように高齢になってから血迷った言動に走るという残念な例であります。

という訳でここ数日は、ポンコツ状態の古いスーパーカブを妙ちくりんな姿カタチに改造してヒャッハーしている人たちの動画を見て過ごしていますが、自分もそんなふうに古いカブをいじって遊びたいと強く思う一方で「完成させた時点で飽きる」のではないか?という心配も若干ある。

古いカブといえば、当然エンジンはキック始動式な訳ですよ。動画で古いカブを走行できる状態まで分解整備している人たちは、さあこれでエンジンがかかるでしょうか?などと言ってひたすらキック、キック、キックをするのであります。15回連続キック(でもエンジンはかからない)なんていうのを見てると私はそれだけで股関節が痛くなってしまう。思えばその昔、調子の悪いヤマハTDR80でツーリング先でエンジンがかからなくなり泣きながらキックを連発して股関節が崩壊したものです。キック始動はもうこりごりだ!と思った訳よ。そんな私が今更、キック始動式のスーパーカブなんて乗ろうとするのは無謀が過ぎるのではなかろうか。

最近の電子制御てんこ盛りのオートバイがイヤでたまらず、仮に不調になっても分解整備すればなんとかなりそうなキャブレター式のオートバイに憧れるのは事実であります。そういう機械を自分でいじってみたいという強い思いもあります。しかし、乗りたい時に毎回エンジン始動に手こずるようなオートバイが私の使用目的に向いているとも思えません。非常に悩ましいところです。

そもそも、スーパーカブは歴史が長すぎて(=歴代モデルが多すぎて)どれを買ったらよいのかすら分かりません。数多のスーパーカブの中には既に補修部品の入手が困難で絶対に買ってはいけない型もあるらしいので必死に情報を集めてはいますが、何しろ情報量があまりにも多すぎて途方に暮れるのであります。

改造スーパーカブをいじって遊びたいという願望と、そんな余裕は無いからマトモに走る原付をとっとと選びなさいという現実主義が私の内面で複雑にせめぎ合いをしているのであります。よもや、こんな年齢になってから「メカをいじりたい」などという情熱が湧き上がってくるとは想像もしていませんでした。

冷静に考えると、どんな趣味であれ「あえて古いものを楽しむ」という路線はすごくお金がかかる世界であります。私自身が過去の経験で身をもって知った真実であります。旧型のカブを買ってあちこちメンテナンスしながら維持するという趣味が果たして自分の経済力で可能なのかどうか慎重に考えた方が良いと思っています。

というわけで、しばらくは身悶えしながらあーだこーだと悩むのでしょうが、そのうち突然ピタッと興味を失う可能性もあります。ここは結論を急がず気分が落ち着くまで(決意が固まるまで)様子を見てもいいんじゃないかと思います。半年後になっても改造カブ!改造カブ!!と言ってるのであれば、その道を突き進むのが良いであろう。逆に、来年の2月頃にはすっかり改造オートバイへの興味を失って全く別の話をしているかもしれない。こればかりは何とも言えません。

目の前にセル始動式の手頃な中古スーパーカブが現れる、なんていう奇跡的な巡り合わせが起きるまでは「現状維持」でよいのかな。ここ数年は中古車相場が高値安定ですから、無理して探す必要はないような気もするし。しばらくは暑い季節が続くのだから、オートバイの改造どころではない!っていうのもあるね。

結論。助さん格さん、もうしばらく様子をみましょう(by黄門様)










#54
2024年(令和6年)7月24日(水)
「こっそり隠れて中古カブを見に行く話」


ここしばらくは改造オートバイに乗りたい、改造オートバイに乗りたいと騒いでいる私がホンダ・スーパーカブにターゲットを絞り込んで「外装をはいでスッポンポン状態にして無邪気に乗り回す」という方向性に目覚めてしまった話をしてきました。

そんな改造に憧れるのはいっときの気の迷いに過ぎず後になって冷静さを取り戻して後悔する未来がチラリと浮かんでしまい、前回のモモ通で「原付購入計画はしばらく様子を見ましょう」と書いたのであります。

しかし、舌の根も乾かぬうちに私はネット検索で見つけた中古カブの実車を見るために人目を忍んで電車に乗ったのであります。言ってる事とやってる事が真逆じゃないですか!言動不一致が甚だしいので「隠密行動」ですよ。誰にも見つからないようにそっと抜け出してバイク屋に行く、この背徳感がたまりません(嬉)。

ここで前提条件として何故私が排気量50ccクラスの原付を買おうとしているのか、その主たる目的をあらためて整理しておこうと思います。今までの流れを見てるとなんだか突発的なひらめきであっちに目移り、こっちに目移りしているみたいじゃないですか。アレもいいコレも欲しいと場当たり的に候補を並べているだけでは話がまとまりません。いま一度、原点に立ち返って本来の目的や優先したい要素を再確認しようではないか。


1. 股関節の状態が悪化し自転車に乗れなくなったため原付が欲しい
2. 使用目的は「ご近所ちょい乗り」すなわち通院、買い物に用いる(※趣味で旅する道具ではない)
3. 自分の行動範囲では50cc原付までしか置けない駐輪場ばかりなので50ccクラス限定
4. せまい駐輪場で隣の車両にガンガンぶつけられたり、最悪の場合倒されたりしてもダメージの少ない「実用自転車のような存在」が望ましい
5. 維持管理の費用や手間などの負担は少ない方がよい
6. 実用目的でありながら見た目に個性があり運転が楽しい乗り物が欲しい


こんな感じでしょうか。雑にまとめると「外見はヤレていてもマトモに走る中古原付」というのが落し所になると思います。エレキ原付だとバッテリーのヘタりが気になり中古は厳しいでしょうから原則として新車購入せざるを得ません。金額的に難しいでしょう。

そして話は隠密行動に戻るのですが陽射しがギラギラと照りつけるクッソ暑い日に電車を乗り継いで、見知らぬ駅で下車。これまでの人生で全く接点のなかったような土地をテクテク歩いてネットで見つけた中古バイク屋を訪ねたのでありました。

今回のターゲットは、値段的に私の財力でもギリギリ何とかいけそうな15年落ちの中古カブであります。車両本体価格が10万円を割っており、ネット掲載の画像で見てもあからさまにオンボロなのがはっきり分かるレベルのポンコツです。走行距離もかなり行ってます。

まあ私は改造前提で考えていますから汚い灰色に劣化したレッグシールドは早々にとっぱらう気マンマンですし、サビてる部品は時間をかけてコツコツと磨いていけばいいや位に思っています。ボロくても一向にかまわないのです。

あと正直、わずか数万円の値段が付けられ店頭に並べられたカブは現実としてどれほどの状態であるのかをこの目で見て確かめたいと思っていたのです。要するに半分ひやかしで訪ねた次第ヨ。



カブ


狙いをつけた激安車両




ストレートに言います。ネット掲載の画像で見るよりも実車は遥かにサビサビのヨレヨレで、普通の人はちょっと避けるレベルの「汚さ」にまみれておりました。しかし、私はこの明るい水色がすっかり気に入ってしまったのです。

元からこのような水色であるのか、それとも本来はもっと濃い色であったのが日に焼けて色あせて現在の色になったのか、それすら判別不能です。でも、この現時点での淡くて明るい水色が妙に私の心に刺さったのでありました。この色であるならレッグシールドは取り払ってしまうよりも、むしろ真っ白な新品に交換して「白と水色」のツートーンカラーにまとめて、あとは装備する部品もシルバーに統一して(黒いミラーとか前カゴなどの部品が似合わないのでシルバーのものに交換する)、あとは金属部分のサビを綺麗に落としてピカピカに磨けば若き日のアラン・ドロンが乗っていても違和感のないレベルのシャレオツなカブに仕上がるのではなかろうか?



磨きたい


ピカピカにしたいぞ




これは無邪気な改造をするにはもったいない車両ですよ。チョッパーカスタムの計画は白紙撤回します!車体の水色が本当に素敵すぎてまぶしい。青春をとじこめたような爽やかな空気感がたまりません。マフラーやスポークなど、サビている部品を今すぐにでも磨きたくなる衝動に駆られます。うむ、欲しいぞ!



前


これは磨けば光る子ですよ(たぶん)




ここまで薄い水色のものって世の中にあまり存在しませんよね?川崎フロンターレよりも遥かに薄いブルーです。これはなかなかの個性であります。そして、私のこれまでの生涯に一度も接点のなかった色というのがポイントです。もしも私がこの水色の乗り物を手にしたなら、私も大胆にイメージチェンジできそうじゃん。

ちょっと話は脱線しますが実際に店員さんにこのカブを出してもらって、この水色と白の車体をまのあたりにした時に私は谷山浩子の『ひこうき雲』という曲を連想したのでありました。私の脳みそは常に連想ゲーム的にイメージが脱線してしまうので、こういうふうに何かを見るととっさに楽曲を連想するというパターンが日常的に起こります。

『ひこうき雲』といったら荒井由実のファーストアルバムの1曲目のアチラの曲を連想する人のほうが多数派だと思いますが『ねこの森には帰れない』から谷山浩子を応援してきた私としては譲れないラインです。さらに言うなら志賀真理子ちゃんが唄ったバージョンを強く推したい。何しろヘソ曲がりですから。嬉しい事にYouTubeにアップされていたので紹介しましょう。


「ひこうき雲」志賀真理子 歌詞付き







さらに話が脱線しますと谷山浩子といえば我らがヤマハ発動機の社歌ですよ。大好きですよ。素晴らしい曲ですよ。おお、これもYouTubeにあったぞ。これならいつでも聴けるじゃん。いい時代になりましたな。


「ヤマハ発動機社歌」 谷山浩子 歌詞付き







というふうに音楽に絡んだネタに話が脱線すると私は本当に収拾がつかない狂人ですので、歯を食いしばって水色のカブの話に戻りたいと思います。

いくら車体が安くても納車整備費用など諸々含めて支払総額がいくらになるのか?が重要であります。世の中には車体は安く出して目を引くようにして、実際に購入するとなると納車整備の金額が高額だったり謎の手数料が計上されたりという戦法を取る店もあるのだ。売りっぱなしの現状販売で購入後は点検整備すらしてくれない、なんていう店もある。納車整備の金額や具体的な作業項目、購入後の保証の有無やその具体的な内容等、事前にきちんと確認しておかないと後で泣きを見ることもあります。

費用の件だけではなく、車体は現状としてどこか問題点はあるのかなど細かい部分まであれこれ質問したのですが、お店からの回答は悪いものでは無かった。条件としては「良いな」と思えるレベルであり、仮に「趣味で乗るオートバイ」であったならその場で購入に踏み切ったであろう。

しかし私はいったん保留にし、持ち帰ってじっくり検討するという方針を取ったのであります。

・車体については、すごく気に入った
・お店の対応も好印象であった
・納得できる金額であった

ということで通常運転の私であれば何の迷いも無いはずなのですが、最初に整理しておいた今回の原付購入計画と照らし合わせると100点満点でもろ手を挙げて歓迎、という感じではありません。

ポンコツ状態のままテキトーに乗る、というのならOKなのですが今回の水色のカブについては「できれば劣化した部品を交換し綺麗にして趣味的に乗りたい」という方面の欲望で惹かれた訳であります。レッグシールドと前カゴとミラーは納得のいくルックスのものに交換したいな、などとスケベ心を出したら更にお金がかかってしまうし、仮にそうやって納得のゆく状態に仕上げたらスーパーの駐輪場に置いて隣の自転車オバサンにガシャガシャぶつけられたら泣いちゃうであろう。それに、ご近所ちょい乗りにとどまらずツーリングに行きたくなりそうでもある。となると排気量50ccというのが逆に足かせに思われてきたりする。などと、あれこれ考えると当初の使用目的から逸脱しまくっている事実に気付く。

このようないきさつがありまして、現在は水色のカブに乗りたい気持ちが強まる一方で、本来の目的に合わない車両を買う事への抵抗感も否定できず頭の中で両方の感情がぐちゃぐちゃになって激しく迷っている最中です。

そもそも私に水色が似合わなさそうな気もするんだよねえ。私は淡い色、薄い色が絶望的に似合わないのよ。第一、これまで薄い水色なんて身の周りに所有したことがないわ。と思ったら存在した。



パンフルート


ご家庭にある普通のパンフルート




こちらのパンフルートは子供用のおもちゃで誰にでも簡単に音が出せる構造になっています。C管(ドレミファソラシドの8音1オクターブしか出ない)ので咲いた咲いたチューリップの花が〜みたいな曲しかできないのですが、ナカナカ良いものであります。なんてったって左手が不自由でも演奏できますからねえ。

という感じでここ数日は外に出ても水色の物が目にとまって仕方がないのであります。これまではまったく興味が無い色であったのに、カブを見てから何処へ行っても何を見ても水色の物があるとそこに目がいってしまうよ。どうしてくれるんだよこれ。



セニアカー


水色のセニアカーまで気になる始末




まあ本音を言うとこうやってグジグジ悩んでいる間に誰かがスポッと買ってしまえば「あー売れちゃったか」と諦めがつくんだよなあ、なんて思ったりする。すごく欲しいし乗りたいんんだけど、あれを買ったら「ご近所ちょい乗り」ではなく「お金のかかる趣味の乗り物」になってしまいそうな気がする。ご近所ちょい乗りにカブは贅沢なんじゃないか?みたいな。

悩ましいっすね、ちょい乗り問題。しばらく勝手に悩んでろ、って感じですな。










#55
2024年(令和6年)7月28日(日)
「帰ってきたシュー・ブレイカー(靴破壊者)の伝説」


信じがたいほどの暑さが続く毎日ですが皆様ご無事でしょうか。熱中症で搬送される人が本当に多いそうで、連日「厳重警戒」のアラートが出ています。太陽が地上の生き物を殺しにかかってきているのではないか?と思うほどです。

山形県や秋田県をはじめ大雨で大変な被害を受けた地域もあるとニュースで聞き及んでいますし、政府が対応をブン投げてしまった新型コロナが感染拡大しているとの話もあります。身の周りでも体調を崩している人がいるので胸が痛むのであります。モモンガウォッチャーの皆様がご無事でありますよう、そして療養中の方々の御快復を祈っております。

かく言う私自身は「生きることを根本からサボっていくスタイル」というのを貫いているおかげで現時点では生存報告できる状態です。しかし何しろ急速な物価高ゆえに食生活の乱れから徐々に生活崩壊がすすんできた感は否めません。

肉も魚も野菜も乳製品も何もかもが超絶に値上げしてしまいました。そのトレンドが今後も進むのは確実ですからおかずを減らして炭水化物(お米)で腹を満たしてごまかす技で乗り切ってきましたが、肝心のお米さえもが価格上昇に突入しているので打つ手がない。

日本経済を立て直すにはこの道しかない!などと大見得を切り、マイナス金利政策を徹底的に継続し過激に円安誘導することで日本を安売りする「安倍ノミクス」がイカサマだったことが証明されました。戦後日本の復興、成長を支えていた中産階級が没落し縁の下の力持ちだった小規模な自営業者は皆殺しにされてしまった。結果はこのザマですよ。売国奴が政治家になり私腹を肥やして権力に執着してるだけ、司法は左翼思想に毒された妙な判決を出すだけの活動家の巣窟となり、優秀な研究者や技術者は海外に逃亡、すでに技術力は三流、何もかもが海外資本の手に渡り、不法入国の外国人は増える一方、残された日本人は知能を悪に使う奴だけが詐欺的手法で儲けるだけの無様な国家に成り下がった。

まあこんな状況をどれだけ嘆いたところで日本国民は分割統治されて団結できないほど分断されてしまった。弱い者同士ですら対立構図をつくって「つぶし合い」をやってしまうため絶望しか無い。無能な政権のもとで群雄割拠の構図が展開していった室町幕府の末期、乱世の時代と似たようなモンじゃないでしょうか。

残念ながら漫画『北斗の拳』みたいに都合よく救世主が出てくることなど現実では有り得ないですから、あとは乱世を自分ひとりだけ都合よく生き延びて「逃げ切り」を狙うしかないのであった。そんな社会で誰が子供など産むものか。その一方で海外からやってきた自称「移民」「難民」は虫みたいに繁殖するわけだから、そう遠くない将来には人口構成比が激変して「日本人」は少数派になっているのかもしれん。

いや、こんな話はやめましょう。ダラダラ愚痴っても厭世的になるだけです。

さすがに暑いので日中はフラフラ出歩いたりしていません。しかし昔と違って夕方になったら涼しくなるという事もないので、タイミングを見計らってスーパーに食料の買い出しに行く訳です。で、またしてもヤラかしました。私の秘技が炸裂です。外出中にサンダルの底が崩壊しました。



サンダル崩壊


靴底が割れた




ここ数日、このサンダルで歩いていて「ナンか変な歩き心地だな」と思ったのですがロクに確認もせずスルーしていました。過去の経験から全く学習していない私がいたのであった。

わざわざリンクは貼りませんが昨年のモモ通で2回、靴底崩壊のネタを書いております。1度目はゴールデンウィークの遠足で川崎市の「夢見ヶ崎動物公園」を見てから横浜市の「トレッサ横浜」にまわったとき、靴底が剥がれて泣きながら帰ったのであります(モモンガ通信2023年5月19日)。



靴崩壊その1


人呼んで「トレッサの屈辱」




そして2度目は10月のはじめ。この時も外出中に靴底が剥がれて絶句しましたが、たまたま帰宅中であり自宅まであとわずかという距離であったためダメージは最小限であったのです(モモンガ通信2023年10月6日)。



靴崩壊その2


この時は家が近くて命拾いした




それにしても今回は厚底サンダルということで面白い壊れ方ですね。バックリと真っぷたつに割れているという。ちなみに画像は左足ですが、もう片方もチェックしたところほぼ同じ位置にヒビが入って崩壊寸前でありました。指の付け根の部分ですから歩行時にのしかかる私の総重量にタエきれなかったのでしょうか。

ということでわずか1年の間に履物を3足も失うという大損害を受けているのであります。これ、油断してると履物がなくなって外出不能になる可能性もコアリクイ。今の季節は素足の時間が長いので、近場を移動するためのサンダルがないときついな。

ここ数年で股関節の状態が悪化の一途をたどっているので靴選びも慎重に考えた方が良いのかな?と思ったりします。やっぱりニューバランスがいいんですかね。

とかなんとかあれこれ考えながら散歩してきました。午前中だったんですけど、やっぱり地面が土で樹が生い茂っている場所は涼しいです。舗装された路面と窓がギラギラ反射しまくる高いビルに囲まれた都市エリアと較べたら圧倒的に快適です。



散歩コース


緑に囲まれて涼しい空間




日陰にいれば普段の暑苦しさがウソのように心地よいのであった。10時ちょっと前から40分ぐらい過ごしましたが、その後の用事がなければもっと長く居たいと思うほど爽快でした。うむ、子供たちが夏休みに入って、しかも土曜日だというのにガラガラにすいていて快適空間を独り占めというのは意外な展開すぎてビックリですよ。



竹藪


青々とした竹も涼やかに思われた




自由と孤独を愛する私はとにかく「人の居ない所」に行きたいのであります。誰もいない場所で、たったひとりの静かな時を過ごすのが何よりも好きなのです。あまり声を大きくして言う事ではないけれど、特に最近は品川駅周辺ともなると品のない観光外人が多くてウザいったらない。お隣の大田区に羽田空港があるから仕方がないとはいえ、大声でしゃべりながらそこらじゅうで飲み食いしてゴミも平然とポイしてしまう臭い観光外人が目障りで仕方がない。まだ観光客に知れ渡っていない、土着民だけが知る静かな場所を大切にとっておきたいと思う。自分が気に入った散歩コースなら猶更であります。守りたいこの秘密。

ということで靴を買いに行きたいなあ。でもギター買っちゃったからなあ。(←は???)










#56
2024年(令和6年)8月14日(水)
「マニアな話:アニメ『ゾイド -ZOIDS-』25th ANNIVERSARY POP UP TOUR」


今日はだいぶオタク趣味というかマニアックな話題を突き進みますのでアニメに興味関心が微塵もない方には正直どうでもいい内容かもしれません。しかしモモ通として最後はノドカ風味の着地点に行き着く目標で書いてますので、どうぞよろしくお付き合いいただければと思います。

ここ数日は「モモンガ通信」の更新をサボっておりました。話したい小ネタはいろいろあったのですが毎日暑すぎて文章を綴るのが億劫になり「今日はヤメよう明日やろう」とズルズル先送りしていたのです。そんな矢先にPCのディスプレイ表示が不調に陥り、かろうじて応急処置は済んだもののリカバリー作業で疲れ切ってしまい書く気力がいっそう弱まって今日に至ったという次第です。いちど発症したサボリ癖というのは簡単には治りませんから、ここまで復活するのは苦難の道だったのです。

さて人気のロボットアニメに『機動戦士ガンダム』というのがあります。初回放映時は途中で放映期間が短縮されるほどに不人気であったのが、打ち切りが決まった頃に人気が急上昇。放映後にいわゆる「ガンプラブーム」(ガンダムのプラモデルが大流行)という社会現象が起こり再放送するや否や爆発的にヒットし、商業的に大成功を収め現在にも物語の前後作や外伝、はたまた世界観を異にする「アナザー・ガンダム」も数々つくられて人気を誇るモンスター・メディアミックス作品となっています。

アニメのマニア界隈ではガンダムの話というのは「一般教養」みたいな扱いがされていて、とりあえずひと通りガンダムを見ていれば初対面でも会話が成立するみたいな文化がありまして、私もアニメ業界に就職した頃に半ば強制的に知識を吸収させられたのであります。

私自身は記憶をたどると『マジンガーZ』にさかのぼるレベルでロボットアニメは嫌いではなかったし、そもそもメカ全般が大好きという属性を生まれつき持っているからガンダムを嫌う理由はありません。新作が発表されればとりあえず「つきあいで見る」という緩いスタンスで過ごし、2011年10月から放映された『機動戦士ガンダムAGE』にいたっては「ガンダムの中では一番好きかも」ぐらいな感じで登場したロボット(ガンダムの世界ではモビルスーツと呼ぶ)の模型を今も部屋に飾っているほどです。

しかし正直に言えばもっと好きだったロボット作品は他にもいくつかあるわけです。過去のガンダム作品が束になってかかってこようとも個人的には1999年に放映されたアニメ『ゾイド -ZOIDS-』のほうが圧倒的に好きなのであります。そう、私はゾイダー、ガンダム派ではなく熱烈なゾイド派であります。

ゾイドというのはトミー(現在のタカラトミー)が1983年に日本市場で販売をはじめた男の子向けのおもちゃです。恐竜や動物(絶滅した哺乳類や昆虫など多岐にわたる)の姿をしたロボットで、ゼンマイやモーターを搭載して歩行したり武器が動いたりする組み立て式の玩具でありました。部品点数が少なく幼稚園児レベルでも作れる簡単なプラモデルという感じでしたが、テレビキャラクターではないので知名度は低め。細々と玩具のみがシリーズ展開されていました。

このシリーズに「コマンドウルフ」というオオカミ型のゾイドがあって、私はこれが好きでした。それこそアニメや漫画でいろいろなロボットを見てきた中でオオカミの姿をしたメカというのがすごく心に刺さったのです。今でも一番好きな創作メカを問われたらコマンドウルフと即答するレベルです。

そしてアニメの『ゾイド -ZOIDS-』に話を戻しますが、これが実に素晴らしい作品でありました。放映されていた当時は私自身もアニメの制作会社にいたので深く感動し称賛を贈る一方で正直「すごいものを見せられてしまった」と意気消沈したのであります。

・全67話からなる壮大なストーリー、奥深い世界観と魅力的な登場人物で彩られた楽しい冒険活劇
・最後まで一貫して丁寧に仕上げられたアニメそのものの完成度の高さ
・年代を考えるとちょっと考えられない水準の見事なCG

「スタートダッシュが命」ということで第1話の制作に予算の多くを使ってしまい2話のクオリティがガタ落ちしオタクどもからボロクソに叩かれたどこぞのアニメ会社とは大違いですよ(涙)。神経をすり減らして命を削って何日も徹夜してやっと仕上げた作品が「2ちゃんねる」でこき下ろされる悲しみ。つらかったなあ。

まあ私の話はおいといて、アニメ『ゾイド -ZOIDS-』には私の好きなオオカミ型のコマンドウルフも主要メカとして登場していました。主人公の少年バンと行動をともにする賞金稼ぎの青年アーバイン(声を演じたのは2020年に亡くなった藤原啓治さん 涙)が自分用に特別改造した黒いコマンドウルフに搭乗するのですが、これが超絶にカッコいい。当時はまだアスペクト比が4:3のテレビ画面(ブラウン管)でしたが縦横無尽に走りまわるコマンドウルフがマジ最高ぅ。やっぱり創作メカでは私の中では文句なしのナンバーワンということになるねえ。

このアニメの成功があったせいなのか、きわめて質の高いプラモデルやフィギュアなどの製造・販売を行うコトブキヤがゾイドの新規造形化を展開、かつての本家ぜんまい玩具とは別次元の本格的なプラモデルを発売しました。


HMMシリーズ コマンドウルフ(コトブキヤ公式)
https://www.kotobukiya.co.jp/product/detail/p4934054101191/


私も買って苦労して組み立てました。パーツ点数が非常に多く当時ですら小さい部品に悪戦苦闘しましたから、老眼がすすんだ今では組み立てるのは不可能だと思います。なんでも若いうちにやっておけ!というのが私の持論ですよ。



コマンドウルフその1


コトブキヤのコマンドウルフ(72分の1スケール)




コトブキヤ公式の作例写真はその道の達人が仕上げているので細部まで綺麗に塗装されデカールもしっかり貼られて別次元のクオリティですが、私は組み立てるのがやっとでした。それでも満足感は相当なものです。今でも部屋に飾っております。

その後、もっと小さい144分の1スケールのプラモデル(トミーテック製)も出て、これもすぐに入手して目がチギレそうになりながらプルプル震える指先で必死に組み立てたのであった。



コマンドウルフその2


かわいい144分の1スケール




そんなわけで圧倒的多数派である「ガンダム派」と較べればマイノリティであるとはいえ、世の中には一定数のゾイダーがいるわけです。そして今年2024年は上記のアニメから25周年ということで、界隈では相当な盛り上がりを見せているようです。あの感動ふたたび、ということで何やらイベントもあるらしい。


『ゾイド -ZOIDS-』25th ANNIVERSARY POP UP TOUR
https://zoids25thpopup.com/



公式トップページ画像


画像は上記公式サイトより引用




池袋ロフトで8月29日から9月18日まで開催された後、大阪や名古屋など全国のロフトで順次行われるというアナウンスが出ています。放送当時に心をおどらせたチルド連が来るのであろう。当時すでにオバサンであった私もまた「いぶし銀」の風格をただよわせて会場に・・・というのはヤメておこう。さすがにもう年齢的にちょっとなあ。新規描き下ろしイラストによるオリヂナルグッヅ販売もあるよ!と言われましても、もうこの歳でアニメグッヅを部屋に並べるのはやめておきたい。こっちはむしろ逆に「終活」と称して部屋のガラクタを処分する方向に進むべき年齢なのだ。

と、比較的冷めた感情でイベント公式サイトのグッヅ紹介ページを眺めていたのであります。皆様ご存知のように私はオオカミという動物が大好きであり、オオカミ型ゾイドの「コマンドウルフ」が大好きであり、今はぬいぐるみの「もふっとオオカミ」シリーズが大好きであり、部屋には数えきれないオオカミのぬいぐるみがピラミッドのようになっているのです。まさかの話ですが「コマンドウルフのぬいぐるみ(「もふっとコマンドウルフ」とか 笑)」なんていうのが販売されたら理性が吹き飛ぶ可能性はあるものの、さすがにそんなアホなものはないだろうとタカをくくっておりました。世の中にはトヨタ・ハイエースのぬいぐるみなんていうのも存在するから油断はできませんが、いくらなんでも今更わたしが敢えて購入にふみきるほどのトンデモ商品が売られる可能性は無いと断言できます。

しかし。まったく意表を突く形で激烈に欲しくなるグッヅを発見。これは・・・欲しいッ!


ア−バイン カーサイン 1,700円(税別)
https://zoids25thpopup.com/wp-content/uploads/2024/07/carsign_img_4.jpg



ドラレコ作動中


アーバインが監視中




よく車のリアに貼ってある「ドライブレコーダー作動中」の表示板であります。アニメの登場人物、コマンドウルフを操縦する青年アーバインの鋭いまなざしを採用したデザインとなっており、ゾイダーからすればシビレるほどにセンスのよいナイス・アイデア商品です。凄いです。凄すぎます。これは何としても自分のオートバイのリアボックスに貼りたい。マジで欲しい。超カッコいい。

という訳で、私は池袋のイベントに行ってしまうのでしょうか。これを購入するため「だけ」の目的でイケブクロまで行っちゃうんでしょうか。予断を許さない状況です。

これだからオタクはチョロいんだよ、って言われるんだよね。自覚もある。わかっちゃいるけど、やめられない。










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